母の教え:世の中は「アタワリ」だからね。
小学生の頃、母がよく口にする「アタワリ」の意味がわからず、教えてもらったことがありました。
もともとは、仏教用語だそうです。
この世の中で体験すること、起きることの全てが、「自分に与えられた役割」という意味だそうです。
普通の人間は、良いことが起きればラッキーと思うくせに、思い通りじゃないことが起きたり、信じた人に裏切られたり、自分や家族が大きなケガや病気をしたり、周りの人に迷惑をかけなければ生きていけない障害者になった時ほど、自分の価値観だけで良い悪いを判断して、被害者意識になるものです。
しかし、「世の中の善悪」は人によって違い、他人が勝手に決めた価値基準だからこそ、他人の話を鵜呑みにしてはいけないよという教えがあるそうです。
周りにいる奥さんたちの会話を聞いていると、自分の家の中で起きたご主人の浮気問題や、子供が万引きで警察に捕まった話を被害者意識で話している人が多いと思いますが、実は、それも、「アタワリ」なのだと理解すると大きな気づきがあります。
自分が好きで選んだ男性が、他の女性に好かれて浮気をしたとしても、そういう男を選んだのは、その女でしょ!と、私の母は教えてくれました。
浮気をすることが問題じゃなくて、浮気をした男を責める前に、自分は夫を浮気させるようなことを言ってないか、してないかを見直すべきなのに、バカな女はみんな、自分は正しくて相手が悪いと言ってるでしょ。
頭にきた女は、離婚訴訟をして別れて、次の男を捕まえても、また同じように男が浮気して、また離婚する女もいるでしょ。
「原因は自分」だと学ばないバカな女は、一生、治らないから、治す薬は医者でも無いと、お坊さんも言っていたさ。
いいかい、あんたは男だから言っておくけど、浮気をしないなんて、絶対に口にしてはだめだよ!
男はね、一生、幾つになっても綺麗な女や可愛い女を見ると、気になるものさ。
そういう動物なんだと思わないと、女なんて、やってられないよ!
いくら浮気をしてもいいけど、女を泣かせるんじゃないよ!
浮気はね、本気じゃ無いから「浮気」って言うのさ。
だから、浮気相手はいくら泣かせてもいいけど、本気の女は泣かせるんじゃないよ!
妻が怒るくらい真剣に他の女と付き合うなら、母さんも安心だわ。
「本気」ってね、決して嘘を付かないって意味なの。
だから結婚したら、良いことでも悪いことでも、相手が嫌がることでも嘘はつくんじゃないよ!
バカな男は、つい、その場限りの嘘を付くけど、女はすぐに見破るものさ。
女って、そういう時の匂いはわかるんだよ。
だからね、いくらでも女遊びしてもいいけど、嫁にするほど真剣に見つけた女は、バカでもチョンでも、上手に付き合って死ぬまで添い遂げなさいね。
人間は一生、お互いに足りない部分を補うために出会ってるんだと、今日のお坊さんの説法で学んだので、私も今日から良いことも悪いことも自分に与えられた「アタワリ」だと思って努力するわ。
ちなみに、聞いていい?
何でも聞きなさい。今日は母さん、ちゃんと学んだから(^^)
もし、父さんが浮気したら、母はどうするの?
相手の女を殺して、父さんの首に刃物のを突き立てて、どうするのか聞くわ!
怖い女だなあ・・・。
女は怖い動物なのさ、そう生まれているのさ。
だってね、自分がたいした好きでもない男とエッチして、もし、子供ができたら、その子を食わせないといけないでしょ。
どうせ、いい加減な男は子供ができたと言えば逃げるから、結局、女は一人で子供を育てないといけないのさ。
だから、どんなことをしてでも、子供の口に食べ物を入れられるように身を粉にして働くのが女だから、根性は座っているのさ。
見てごらん、あの可愛い女の子も、綺麗な女性も、結婚して家の中に入れば、亭主を尻に引くのさ。
そうしたほうが、楽なんだって、周りの奥さんたちは言ってたよ!
母さんは、父さんを尻に引いているの?
引くわけないじゃない!
あの父さんときたら、良いことをしても、悪いことをしても、何も言わないし、そのうえ、自分がしたいことは何でもすぐ自分で決めてする人なのさ。
旅行に行くって言ったので喜んでいたら、「お前は連れて行かない!」って言うのさ。もう、頭にきたよ。
だから、「私は私で旅行しますが、いいですか?」って聞いたら、「好きにしろ!」って言われたよ。
でもね、私は親が決めた見合い結婚だけど、これが自分に与えられた役割の「アタワリ」だと気づいたのさ。
よく考えれば、どんなに好きな男と結婚しても、私の性格だと絶対に、間違ったことは許さないので、きっと、亭主が私を恐れて逃げ出すと思うのさ。
だから、父さんみたいな煮ても焼いても食えない男が、私にはちょうど良いと、気づいたのさ。
結婚なんてね、好きで結婚したらダメだよ!
好き嫌いじゃなくて、人間として尊敬できるものを持っている人を選びなさい。
そういう人に出会うまでは、たくさん他の人と遊んで勉強しなさいね。
男はいくら遊んでも、お金があれば若い女を手に入れられるけど、女はそうはいかないのさ。
年を取れば、オッパイも垂れるし、お尻も下がるし、ウエストもブヨブヨだよ!
それでも、離婚されないことに感謝しないと、女は生きてはいけないのさ。
女はね、本当はお金と食べ物があれば生きていける動物なのさ。
だから、夢なんて追ったらダメなんだよ、女はね。
結婚相手を見つけやすくするために、若い時は努力しなくても、おっぱいはプリプリだし、お尻もプルンとして、ウエストもキュッと閉まっているでしょ。
あれはね、神様がどんなバカな女でも、男を一人くらい捕まえさせるために与えてくれた神様のプレゼントなの。
だから見てごらん、結婚して子供を産んだら、ものすごい勢いで体型は崩れるし、ワガママになるでしょ!
女って、そういう動物なのさ。
本能的にはね、ご飯を食べさせてくれる男を見つけることと、子宮をもらった恩返しに、子供を産みなさいと、神様が与えてくれたんだと。
誰に聞いたの?
今の話は、戦争で片足を失った私のお父さんさ。
幼稚園の頃から、「女に生まれた意味」を徹底的に教わったよ。
今は、お前の学校では教えないのかい?
最近の学校は、「男女平等」と先生も言うし、女も男と同等の権利を持ちましょう!って言ってるよ。
バカな女たちだねえ、そんなことしたら、男が逃げるに決まっているでしょ。
「私は悪いことはしません、一生、あなたについて行きます」と、嘘をついて結婚するんだけど、それでも本性に持っている鬼が出ることがあるので、その鬼のツノを出さないように、結婚式の白無垢の時に、「角隠し」を被るのさ。
だからね、時代がどれだけ変わっても、昔から女は変わらないものなのさ。
あとは、どれだけ男が賢くなるかなので、あんた、お願いだから、バカな女を嫁にはしないでね!
どんな女でも、あんたが連れてきたら認めるしかないのが親なのさ。
だから、私の一生のお願いは、バカな女は遊んでもいいけど、嫁にはしないでね!お願い!
小学4年生の頃に、母がお坊さんの説法を聞いたあと、「女の本音」を教えてくれました。
「賢い女」の見分け方はね、「勝とうとしない女」を嫁にしなさいね。
男に勝ちたい女はたくさんいるけど、賢い女は表で男を絶対に蹴落とさないし、男を立ててご両親を褒めちぎるものさ。
それができないバカな女は、必ず、大事な場面でご主人の悪口を言ったり、失礼な態度を取るのさ。
そんなバカな母親を見て育つ子供がどう思うかも、一切、考えられないから、「バカな女」だと私は言うんだよ。
頭の良し悪しではないからね、女は。
器量もそこそこ、頭もそこそこで、いいのさ。
女に一番、大切なことは、自分が信じた男を絶対に守り抜くって覚悟がある女だね。
私も覚悟はあるけど、この前、私が負けたと思う女性にあったよ。
その人は、ご主人が交通事故で手足を無くして、仕事もできないし、働くこともできないのさ。
嫁の実家はお金持ちだから、離婚して実家に戻ってもいいのに、この前、会った時にこう言ったのさ。
「私は実家には帰りません。実家には、兄嫁もいるし、私が実家に帰れば、母が一番辛い立場になると思います。
こんな年になって、自分を産んでくれた母に迷惑をかけるなんて、絶対にできません。
私が許す許さないと言うより、ご先祖たちが許さないと思うんです。
私も40代で自分の主人がこんな状態になるなんて、思ってもみませんでした。
でも、わかったんです。これが私の「アタワリ」だと・・・。
自分にも足りないところがたくさんあるから、神様がもっと努力して、その手足が無い夫を支えないと言われたと思っています。
民生委員の方が来られて、生活保護を申請できると言われましたが、私、自分が努力もしないで、国のお金をもらうなんて、私にはできません。
私の祖父も戦争で亡くなりましたが、そういう戦争で手足を無くした人たちのために、国のお金は使うべきだと思うんです。
この国を守るために、どれだけ辛い思いをしたのか、私たちは忘れてはいけないと思うんです。
だから、私は戦争にはいけませんが、その分、この主人を支えることが「私の戦い」なんです。
弱い自分、逃げたい自分、言い訳したい自分もたくさんいますが、そんなバカな自分を認めたら、両親にもご先祖にも申し訳ありません。
女に生まれたので、子供を産み育てましたが、まだまだ半人前の私が子供を育てるなんて、していいのか迷いました。
そうしたら、近所の年配の奥さんが、こう教えてくれたんです。
人はね、みんな足りないまま生まれてきたの。
だから、たくさんの人の力になって、自分を支えてもらえるようになるまでは、努力と辛抱なんだよ。
女はね、何があっても大丈夫なの。
世界中の男が全部死んでも、元気が良い男が一人いれば、また国を作れるでしょ。
戦ってたくさん子供を死んで、また戦争に行って自分の子供が次々に死んだと連絡が来るたびに、私は思ったんだよ。
ありがたい、まだ、私の家には一人、男の子がいるとね。
男の子が一人いれば、国も作れるし、守れるでしょ。
女はね、そのために生まれてきたのさ。
だから、「男には無い二つのもの」を神様がプレゼントしてくれたでしょ。
「子宮とオッパイ」だよ、これが、神様のプレゼントなの。
だから、男が喜んでくれるならどんなことでも私はするよ!
あんたの亭主は手足が無くても、セックスはできるでしょ。
あんたが亭主に乗っかって、射精させてあげなさい。
それで、男はやる気になるんだよ!
女はね、どんな状況になっても、食べ物を見つけて、大事な男を一人守れば、この国は守れるのさ。
そうじゃないと、今まで戦争で死んだたくさんの兵隊さんに、申し訳ないでしょ。
あんたはまだ若いから、わからないかもしれないけど、今、自分が生きている時間を無駄に過ごすんじゃないよ!
誰だって、歳は取るのさ。良い歳の取り方をするか、愚痴や文句ばっかり言っているバカな女になるかは、あんた次第だよ!
と、言われたので、今、三つのアルバイトを掛け持ちして頑張っています。
私、今が最高に幸せなんです。
大好きな夫を守るために、こうやって働かせてもらえているので、毎日、感謝しかないんです。
母は、こう言うと、泣いていました。
自分の父が戦争で片足を無くして子供の頃からイジメられたことを嘆いていた自分は、愚かだったと・・・。
子供よりも、もっとも辛い思いをしたのは、自分を産んでくれたお母さんだと気づいたと話してくれました。
私も相当、頑張って生きてきたつもりだけど、あの娘には負けたわ。
まだ、父さんに感謝の思いは出てこないから・・・これから頑張るから、あんた、見てなさいね!
私、絶対に負けないから!
これが女の意地さ!(^^)