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母の教え:自分で火を付けなさい!

小学3年生の時、突然、母は私に質問しました。

あなたも小学3年生になったのだから、学校が終わったらお兄ちゃんと一緒に外で働くか、私の代わりに家の仕事をするか、選びなさい。

私:家の仕事って何をするの?

家のなか全ての掃き掃除と拭き掃除をしてから、ご飯を炊いて、味噌汁とおかずを一品、作りなさい。

それと、お風呂も炊いて、私たちが仕事から上がってきてすぐにお風呂にはいれる温度にしておきなさい。

さあ、どっちを選ぶ?

外で仕事をするか、家の中の仕事をするか???

私は、夕方のテレビで漫画を観たかったので、家の中にいることを選びました。

じゃあ、一番時間がかかるお風呂の火をつけることを教えるから見ていなさい。

家の風呂釜に水を溜めてから、火を付けるんだよ!!

水を入れていないと風呂が焼けてしまうからね!

まず、石炭を下に引きます。

次に細く切った木を左右交互に並べます。

そして、新聞紙か、木の乾皮を少しだけ使って薪に火を移動します。

上手にやらないと紙が燃えてしまうので、木の下に少し紙と乾皮を敷いてから火をつけると付くんだよ。

石炭まで上手に火をうつさないと、最初からやり直しだから、一度で覚えなさいね。

こういうと、母は手本を一度だけ見せてくれました。

じゃあ、明日からあなたの仕事だから、頑張ってね!

もう、不安でいっぱいです。

今までいつも母がやってくれていたお風呂の火をつけることを明日から自分の責任になるなんて・・・。

もし失敗したら、仕事から帰ってきた父や兄や母をお風呂に入れてあげられない。

翌日、一人でお風呂に火をつけてみました。

言われた通りに、やったはずなのに、火が石炭まで付きません。

最初からやり直しです。

焦りました。

また、失敗です。

泣きそうになりながら、考えました。

今から田んぼに走っていっても、どこの田んぼにいるかもわからないし、戻った頃には間に合わない・・・・・・・・・。

決断して、最初からやり直しました。

紙の気持ちになって、木の気持ちになって、石炭の気持ちになって考えてみました。

すると、「紙を広げるといいよ」と頭に声が聞こえました。

誰が教えてくれたのか、わかりませんが、言うとおりに紙と木を少し広げてから火を付けると、火が付きました。

もう、感動で半泣きです。

でも石炭まで火がつかないといけないので、見つめていると・・・。

「フタを閉めた方がいいよ」と、また、声が聞こえました。

言う通りにフタを閉めると、風が走り出して、ボーーーーと音がして、火が石炭のほうに向かっていきます。

やった!!

さあ、拭き掃除と掃き掃除・・・。

いやいや、ご飯を炊くのに時間がかかるから、掃除は調理の合間にするべきだと思ったので、お米を研ぐところからはじめて、アルミ鍋に水の加減を決めてお米を入れ、もう一つのアルミ鍋に味噌汁の玉ねぎを刻んで、両方の鍋にガスの火をつけました。

その間に、掃除を始めましたが、埃が立たないように新聞紙を濡らして絞って、ちぎって家中に巻いてから掃きをすることは、幼稚園時代に教わったので掃除を始めました。

一生懸命にやっていると、変な匂いがしてきました。

ご飯が、焦げてる匂いです。

フタを開けると、メッコ飯になっていたので、水を足して様子を見ました。

危うく、お風呂の火が消えそうなことにも気付いて石炭をくべましたが、もうテンヤワンヤです。

母は、毎日、仕事から上がってきて、こんなに大変なことを一人でやっていたのかと、初めてわかりました。

自分はいつもボーとテレビを見ながら、お腹すいたとしか言わない子供でした。

農作業から帰ってきた3人は、泥だけですので、まず、「お風呂にどうぞ」と言いました。

母は、私を見て、掃除と料理はできたのかい?と聞きますが、「一応・・・・」とだけ言って、ご飯のフタを開けて中身を見せました。

見てもすぐにわかるメッコ飯の黄色いお米になっています。

味噌汁と卵焼きはできたけど、ご飯が・・・・。

母は、「ご苦労さん」と言い、「明日は、ちゃんと食べれるご飯をお願いね」と言いました。

兄はメッコ飯に文句を言いたい顔をしていましたが、父は無表情のまま、私の黄色いメッコ飯を食べてくれました。

家長の父が文句を言わないので、兄も、母も仕方なく、無言でご飯を食べてくれました。

もう、恥ずかしすぎてたまりません。

怒られないからこそ、絶対に、同じ失敗はしないと決めた1日でした。

子供を育てているお母さん、どうか、子供たちにたくさん失敗させて下さい。

早く失敗した子供は、必ず、上手になります。

親が口と手を出しすぎた子供たちは、自立もできないし、責任も学びません。

だから、どうか、一人で火を付ける訓練をさせてあげて下さい。

命を守る最も大事な火を、子供につけさせてあげて下さい。 

火の扱いは知恵がいるように、神様が人間に与えた自然界の最後の「知恵の神様」なのです。

ご飯も作れて、お風呂にも入れる大切な火の扱いこそ、神が人間に与えた最高の知恵ですので、どうぞ、子孫に伝えて下さい。

どうか、よろしくお願いいたします。

 

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