【ダイエー】漁師の息子が100万円持ってやってきた! その4
札幌の大歓楽街のススキノのど真ん中で、土下座しようとしたバカ者を連れて、近くの居酒屋に入り、まず、軽く食事をしました。
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若いバカ者は、ずっと、「父さんに、言い訳できない・・・」と泣き続けているし、私は私で自分の筋を通したいので、どこで決着させるか考えた結果、こう決めました。
吉岡)おい、お前、ススキノで遊んだ経験はあるか?
息子)初めてなので、全くありません。
吉岡)お前、それは勿体無いだろう。そこそこ稼いでいるはずなのに、男の遊び方を知らないとは、大きな男になれないぞ!
男はいくら仕事ができて、家庭で良いパパであっても、他の男たちと信頼関係を作る「男社会の付き合い」ができなければ、自分の仕事も守れないぞ!
男はなあ、自分で稼いだお金を三つに分けて使うもんだ。
一つ目は、自分を成長させるために、趣味や遊びをトコトンやること!
二つ目は、他人との人間関係を上手になるために、先輩や後輩たちと飲むための時間とお金を作ること。
三つ目は、自分が将来、やりたいことをやるために、お金と時間を貯金するのさ。
お前、幾つ出てきる?
息子)俺は、どれも、中途半端かもしれません。
適当に時間を過ごしてお金を稼ぎ、一緒に働いている奴らと一緒に飲みに行って、女の子をからかったり、一緒に遊びに行くしか思いつきませんでした。
でも今、そう言われて思ったことは、いつか、自分の船を持ちたいと思いました。
僕の父は若い頃に、大きな船にずっと乗り続けて僕らを育ててくれたあと、自分で貯めたお金で小さい船を買って、一人でみんな知らない漁場で珍しい魚ばかり採ってきて、ものすごく高値で買ってもらう商売をしていたので、誰にも真似ができないと言われていました。
でも、70歳を過ぎてから自分の船も手放して、他人の船に乗ってお手伝いをしながら、少しだけお金をもらっていました。
いくら貯めたか聞いた時、驚きました。
妻と、子供一人に、3億円づつ残したみたいで、一度だけ、銀行の支店長に、隠し金庫の中身を見せてもらいましたが、その金はお前が本当に必要な時以外、使うなと言われています。
自分で稼いで自分で遊んで、自分のやりたいことをできなければ、金の無駄使いなので、「まずは、自分で稼いでお金を貯めてみろ!」と言われています。
だから、僕は今、大きな船を持っている人に雇われているので、サラリーマンと同じ、時間で仕事をしています。
吉岡)へー、そうなの。それで、お前の夢って、何なの?
息子)いつか、親父みたいに、小さくていいから自分の船を持ちたいです。
できれば古くなって捨てられた親父の船を修理して、その船で漁に出てみたいです。
吉岡)いいねえ、イキだねえ。そういうの大好きだわ。
そのためには、自分で結婚して、子供を育てる金を稼ぎながら、船のお金を貯めないといけないので、頑張れよ!
そうだ!この金をお前にやるから、親父さんの船を買って直せよ!
それがいい!それがいい!!・・・・・
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ここで、霊になったお父さん、登場!!!
バカ息子に、一気に乗った霊体の親父さんは、ものすごく怒っていました。
お父さん)お前には、わからんのか!
この男が、どんな気持ちで、そう言ってくれているのか!!
馬鹿者!!!!
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本当に、親父さんは死んでも変わらないと思いました。
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皆さんのご両親も、ご先祖も同じで、亡くなってからも、生きている時と全く同じだと思って下さいね。
別に、上に上がったからといって、素敵な先祖になるわけじゃあないんですよ!
つまり、全てはこの「現実世界」をどう生きたかだけですし、その基準は、周りにいる他人があなたのことをどう思ったかで、「死んでからいる場所」が違うのです。
さて、どうしたものかなあ・・・このバカ坊主は・・・。
頑固さだけは親父さんと同じなので、上手に持っていかないとキレるからなあ・・・。
吉岡)お前、女遊びは好きか?
息子)好きかって聞かれても、釧路の女たちは、みんな誰かの妹とかお姉さんとかなので、どっかこっかで繋がっているので、あんまりバカなことをすると、あとで大変なんですよ。
別れた女でも友達でいないと、無茶苦茶、あとで陰口、言われるので、みんなヒヤヒヤしています。
だから女と付き合うときは、結婚するのか、短期間で別れるのかを最初に決めておかないと大変なんですよ。
だから先輩の言うような「女遊び」は、したことが無いと思います。
吉岡)真面目だねえ・・・じゃあ、あと腐れがないようにプロの女たちと遊ぶか?
例えば、ソープに行けば、1.5万円平均で遊べるし、最高は3万円から5万円コースまであるし、二輪車や三輪車をやれば、15万円くらいはかかるから、そういう使い方もいいんじゃないか?
※「二輪車」とは、男一人が女二人と遊ぶこと。
こういうお金の使い方は、医薬品のプロパーの営業の男たちは、みんな医者を接待して接待費で落としているので、いろんな店があると聞いてるぞ!
俺は、あまりプロの女に興味はないのでよく知らんけど、そこの横丁へ行けば、道の両側が全部ソープだから、選び放題さ。
さあ、どうする?
吉岡)そういうお金の使い方もいいけど、僕は今日、あなたに会うために、実は、三日前から来てるんです。
最初の名刺のお店に電話しても、誰も知らないと言うので、実際にお店に行って、従業員の人に背格好を教えて、パートのおばちゃんたちにも聞いて回ったんです。
それで、次の店、次の店と行って、もう、何店目かなあ・・・。
吉岡)お前、俺の転勤先を全部回ったの?
苫小牧にも行ったの?
息子)はい、行きました。苫小牧のパートさんたちは、みんなあなたのことを知っていて、有名人でしたよ!
吉岡)おい、それは悪い噂か?良い噂か?教えろよ!
息子)ん・・・、両方ありました。
でも、本当に良い方のことを教えてくれたパートさんたちは、「足をあなたに向けて寝れない」と言ってましたよ。
確か、お店の中で店長や課長たちがものすごく揉めた時に、あなただけが管理職の間に入って、物事の良し悪しを言い切って、まとめたと聞きました。
吉岡)あ・・・、あの事件ね・・・あの時は、もう、最低さ。
上司は、「嫌いな部下を転勤で飛ばしてやる!」と言っているし、部下は部下で「組合に言って、あんたを飛ばしてやる!」と言い張るので、もう、課長たちも、現場の責任者のマネージャーたちも大喧嘩さ。
そんなことが起きたら、誰も作業指示は出さないので、パートさんたちが自分でその日に売る魚を自分で決めて、自分で魚を切って、自分で売っている姿を見たら、泣けてきたのさ。
あまりに社員のバカさに頭にきたので、俺、店長室にいた課長たちと店長に、殴り込みをかけに行ったのさ。
吉岡)てめえら、ええ加減にしろよな!
お前たちの勝手な仕事のせいで、現場のおばちゃんたちが泣きながら仕事しているのが、わからんのか!馬鹿者!!!
お前たち、全員、この店から本州へ転勤させてやるから覚悟しておけよ!
「北海道全ダイエー労働組合 中央執行委員」の俺を舐めんなよ!!!
って、タンカを切ったのさ。
そしたら、あのバカ者たちは、慌てて、現場のパートさんたちにお詫びしてまわり、時間給も少しは上げたらしいんだ。
俺はその事件のあと、すぐにこの札幌の中心部にある店に転勤になったので、少しくらいはススキノも詳しいぞ!
じゃあ、男同士だから、まず、綺麗なお姉さんたちがいる店で飲むか?
まずは、それからだな!?いいか、それで!?
吉岡)はい、先輩の行くところならどこへでも付いていきます。
お金もこうして、たっぷりあるので、思いっきり飲みましょう!!!
吉岡)オイオイ!お前、その金は隠しておけって言ってるだろ!
ススキノで働いでいる女たちは、お金に困った奴が多いので、お前が金を持っているとわかったら、持っている金を全部使わせるプロがいるので、ただ、「釧路から出てきた田舎もんでーす!」って顔で行けよ!
あとは、俺がうまいことやるわ!
息子)よろしくお願いします!!!
この続きは明日です。