【ダイエー】何があっても「同期」は守る!
👉命をかけて守る!「同期の桜」の「魚屋の事件」のあと、私の名前はすぐに、北海道中の「同期」に知れ渡り、「本当か?大丈夫か?」と同期たちから電話があり、急遽、私のために「全ての同期が集まる飲み会」を招集してくれました。
出席者は男性だけでしたが、すぐに来れる札幌市内に配属された同期が、まず、ご苦労さまと乾杯し、私の店の「魚屋の同期」から詳しく事情を話してもらいました。
いつも殴られて蹴られているし、時には、刃物で切り付けられる毎日だったことを、初めて知り、全員が愕然としました。
裸になって見せてもらうと、肩や背中や太ももには、包丁で切られた傷跡がたくさんついていました。
他の店の魚屋になった同期は、「うちは、それほどひどくはないが、殴る蹴るは普通だ・・・」と言葉を濁しました。
つまり、「魚屋」は、どの店も激しく殴る蹴るをしている実態がわかりましたが、多くを語りたくない他店の魚屋の同期は、「俺の先輩たちも同じようにされているので、誰もマネージャーには逆らえないのさ。」と、呟きました。
私たち大学卒の「定期入社」は2年目ということもあり、中途入社の人たちが先頭に立って売上を作って来た会社だからこそ、「大学卒には負けない!」という意地も感じました。
さらに、「魚屋」という仕事が、漁をする時も、セリをする時も、包丁を持つ人たちも、全員、「気がぶつかり合う職業」だとわかりましたが、「衣料品担当」の同期は、全くそんな暴力は無いが、「言葉のイジメ」と「女性たちの嫉妬の渦が辛い」と泣いていました。
「お前、そんなにいい男じゃないのに何で嫉妬されるのか?」と聞くと、
「私を誘ってくれない嫉妬」というのがあることを初めて知りました。
モテる男もモテない男も悩みは同じで、「女の嫉妬は怖い!」と全員が学びました。
女の嫉妬の対策は、「無視するしかない!」と決めて、男たちは一歩前進できました。
入社式から久しぶりなのでトコトン飲もうと言うと、「明日は休日出勤だ!明日は、マネージャーの引越しの手伝いだ!明日は、嫁になる女の実家に行く!」と言った奴がいたので、『手も下半身も、出すのが早いな!』と大笑いしてお祝いしました。
「喧嘩に勝っても、やはり社会人なので、絶対に遅刻はしないこと!」と合言葉にして、全員で乾杯してから別れました。
やはり、「同期の飲み会」は最高です!
・・・・・・・・・・・・
(衣料品喧嘩事件)
そのあと、自分がいる清田店の「衣料品売り場」で事件が起きました。
「同期のつながり」が強くなったせいか、衣料品にいる「同期」がマネージャーとぶつかることが多くなり、昼ごはんを食べながら、いつも大声で喧嘩していました。
「大丈夫かな?」といつも心配していると、隣の課のマネージャーと、同期のマネージャー同士が喧嘩になり、「今度は、部下を含めて、お互いの社員同士の喧嘩をさせようぜ!」と言ったのバカな上司は、同期の上司でした。
頭に来たので、食事のあと、衣料品売り場に言って、同期のマネージャーにこう言いました。
マネージャー、お願いあるので聞いてください。
さっき、マネージャーが、隣の課のマネージャと口喧嘩している時に、今度は、「部下を交えた喧嘩をしよう!」と聞こえたんですが、それは本当ですか?
そりゃあ、そうだろ!
いつも「売り場の取り合い」をしている同士なので、これは昔からの因縁さ。
お前に、喧嘩を売っているわけじゃないので、口を出すな!
これは、衣料品同士の喧嘩だから、日用品が口を出すことじゃない!
手も足も出すなよ!
あのう、あなたが喧嘩するのはどうでもいいんですが、どうして、あなたの部下、つまり、「俺の同期」を交えた喧嘩をするんですか?
昨日も、言ったじゃないですか!
俺の同期に指一本でも触れたら、俺、殺すって!!
聞こえなかったんですか?
どうぞ、マネージャー同士の「一対一」のタイマンでやって下さい。
それなら、口も手も出しません。
お前、どういう了見で俺に口答えしているんだ!
俺はお前の上司じゃないから殴らないが、「年上」だぞ!
そんな常識も、わからないのか!
ほんと、「下品な農家の次男坊」と聞いたが、本当だな!!
ブチ!ブチ!ブチブチブチ!
初めて脳の血管が切れる音が聞こえました・・・。
売り場ではお客様の迷惑になるので、バックルームに連れ込んで、左手で首を掴んで、コンクリートの壁に押し付けて、そのまま壁の上に引き上げて、宙吊りにしました。
く、く、苦しい〜ーーー!
大きな声を出さないで下さいよ!
あのね、先輩、僕は「武士の家柄」なので、先輩を立てる所作も教育も幼稚園の頃から教わっていますが、一つだけ、「理不尽なこと」にはタテツイて良いと、父に教わっています。
それは、「家系、家督、家柄」に対して文句を言われた時は、「先祖が大切にした思い」をバカにされている意味だからこそ、年上でもトコトンやりなさいと、父が教えてくれました。
だから、この手は、離せません。
だってよ・・・苦しいよう・・・まず、離せよ・・・う
・・・失神するう・・・・
本当に、失神してしまいました。
まだ、話の途中なので、背中からカツを入れて目を覚まさせてから、後ろに回り、腕で首を絞めながら、こう言いました。
先輩だから、優しく言いますね!
さっきも言いましたが、「俺の同期」の部下をあなたの喧嘩に巻き込まないで下さい。
もし、巻き込んだら、あなたの嫁を犯して殺しますよ。
確か、子供が生まれたばかりでしたよね?
僕は、人を殺す時には、「人情」が無くなります。
だから、本気です。
どうか、「僕の同期」をあなたの喧嘩に巻き込まないで下さい。
わかったら、「ハイ」と言って下さい。
・・・・・・・・・
あれ、どうしたんですか?
まさかの、二度目の失神でした。
続けて失神した場合は、早く起こさないと、そのまま呼吸困難になると、従兄弟の柔道家から聞いているので、慌ててやりましたが、すぐには復帰しないので、考えました。
自分の呼吸を整えて、相手の呼吸の吸う時に一気に引き上げると肺に空気が入ると、従兄弟の柔道家に教わったことを思い出しました。
※昔、お正月に吉岡家の本家で従兄弟同士が遊んでいた時、大学生の従兄弟の柔道家に技をかけている時、中学生の私の手が首に入り、綺麗に決まって「落とした」経験があるので、大きな厚い胸板に乗っかってジャンプを続けていると、やっと復帰しました。
俺の体重は130kgだから大丈夫だが、他の奴なら骨が折れるからやるなよと言われ、ちゃんとした「復帰の仕方」を教わりました。
その時のことを思い出したので、やっと目を覚ましたマネージャーに、やんわり首に手をかけて、もう一度、確認してみると、頭を縦に振ったので許してあげて、そのまま横に寝かせて置きました。
同期の奴に、「何かお前のマネージャーがバックルームでイビキをかいて寝ているぞ!時々、生きているかをチェックしてあげてな!」と伝えてその場を離れました。
その日の閉店後、衣料品同士の喧嘩が始まり、どこの課の社員も見学に来ていました。
私はあくまで応援で、見に行きました。
喧嘩を始めたはずの同期の上司は、ボコボコにやられてますが、なかなか倒れません。
フラフラしても倒れないので、そっと近づいて、「高速蹴り」をお見舞いしました。
※目にも止まらぬ速さで蹴れば、意外に目に入らないので、高校の時に練習していた技でした。みんなが気づかないのに、倒れたので、喧嘩は終了になり、安心しました。
帰ろうとしていると、倒れたマネージャーの部下の同期がやってきて、
「お前、ものすごいスピードで蹴ったろ!
俺には見えたぞ!
だって、俺は、テニスで国体に出た人間だし、ベスト3まで行ったんだからわかるさ。
今度、その蹴りを教えてくれな!(^^)」
・・・・・・・・・・・・・・
(魚屋のやりかえし事件 1)
一昨日、やっつけた魚屋の上司の同僚、つまり、他の店の魚屋のマネージャーたち3人がお店に私服でやってきて、私を呼びつけました。
売り場で、いろいろ文句を言っていましたが、無視していると掴みかかって来たので、仕方なくバックルームに誘い込んで、
「はい、ここからはお客さんじゃないので、自由にやらせてもらいますよ!」
と一言、言ってから、両手に一番、太いカッターの歯を最大に伸ばして2丁拳銃のように構えました。
どうせ、刃物を持って来てるんでしょ!?
さあ、出して、向かってきて下さい。
1対3だけど、気にしないで下さい。
私は以外に俊敏なので、気にしませんので・・・。
3人が、15cmくらいの料理で使う「小刀」を持って来たので、「おあいこ」です。
もし、怪我をさせても、「正当妨害」で告訴できる状況です。
問題は、どこを刺すか切るか迷いましたが、顔はマズいので避けて、思いっきり、走り込んで、3人を蹴り倒して、そのまま二人の首を左腕で掴み、カッターの歯を顔に近づけながら、残りの一人の首を右腕で締め上げなら、カッターで洋服の上から少しづつ切り刻みました。
ジョキジョキ、ジョキジョキ、ノコギリで木を切る感じで、上着を切っていくと、少し血が出て来ました。
まあ、これくらいなら大丈夫と、続けて切っていると・・・
わかった!わかった!
もうやめる、もう、この店にはこないから許してくれ!
あのね、お客さん、じゃなかった、先輩たち。
お店には、お店のルールがあるでしょ。
わが清田店は、私が今、「喧嘩のルールブック」になったので、誰もバカな喧嘩はしないんですよ!
それなのに、他店の人間が喧嘩に来るなんて、常識はずれです。
「喧嘩正道」に、外れてますよ!
それも、3対1なんて、ありえないでしょ!
もう、これは記念として、腕か腹に傷をつけておかないと、きっと、また、襲いに来るんでしょ!
だから、俺、切りますわ。
えっと!あなたは左腕を切り刻んで、あなた右腕を・・・、
そして、残りのあなたは、胸に胸毛みたいにカッターで傷を入れましょうか?
それなら、絶対に忘れないでしょ!
え!それとも、あそこを切りますか?
俺のカッター、今日、新しい刃に入れ替えたので、キレますよ!
スパッとね・・・・(^^)
さ、ファスナーを下ろして、オチンチンを出して・・・
首を切るか?根本から切るか、どうしますか?
あれ、何か液体が出て来た・・・!
これ、オシッコでしょ!!
もう、こんなオシッコをちびるオチンチンはいりませんね!
さあ、切りますよ!ギコギコ、ギコギコ・・・
面白いもので、一人がオシッコをちびると、残りの二人もオシッコをちびり、動けなくなっていました。
仕方ないので、「魚屋の同期」を呼んで、「あと処理」をしてもらい、私は仕事に戻りました。
・・・・・・・・・・・
(他のお店の魚屋のマネージャー編)
札幌市内の他のお店の魚屋にも、すぐに連絡が入ると思ったので、面倒ですが、残りの店を休みの日に回って、魚屋のマネージャーたち、一人一人に私に喧嘩を売るかどうかを聞きに行きました。
みなさん、「喧嘩はもうしない!」と真面目に言うので、信じることにしました。
振り返って帰ろうとすると、後ろから気配がした時には、もう、背中に長い刺身包丁が刺さっていました。
尖った先がチクチク痛いですが、深くは刺さらない体なので、刺した本人も驚いていました。
二度、三度、包丁を変えて刺そうとしますが、何度やっても刺さりません。
あのう、もう終わりましたか?
聞いてなかったんですか?
俺は、刃物でも爆弾でも死なない人間だと・・・。
もう、攻めるのが終わったんだったら、反撃しますね。
夕方のお客さんが多い時間帯だったので、一瞬で、相手の包丁を奪って、右指を切り落としました。
すぐに病院に行けば、すぐ付きますから、さあ、すぐ行って下さい。
もし、次に私を狙ったら、全ての指を切り落として、川に捨てますよ。
さあ、病院へ行った!行った!
切れた親指と、血が出ている手を、「マグロの刺身」に突っ込んで、そのまま氷をぶっかけて、バックルームに押し込みました。
あとで聞くと、その処理が一番良かったようで、「すぐに指は付いたから大丈夫」と、お礼の電話をお店にくれました。
最後に、あまりにしつこい「魚屋たち」だったので、私は全ての店の魚屋とバイヤーにこう伝えて下さいとお願いしました。
私の悪口を言った奴は殺す!
発信元が誰だろうと、関係ありません!
噂になった段階で、誰か一人を殺しにいくから、絶対に、俺の噂を流すな!
・・・・・・・・・・
入社当時、真面目に働くのが「サラリーマン」だと思ったのに、バックルームは、いつも殺し合いの現場と同じでした。
売り場は、お客様のために綺麗にしておき、バックルームは、いつどこで喧嘩が始まってもいいように、あちこちに「ごっついカッター」をいくつも隠しておきました。
新入社員なのに、なかなか激しいやり取りを続けて体験しましたが、それ以降、清田店ではバカな喧嘩は一切、無くなりました。
・・・・・・・・・・・・
そんなサラリーマン生活のスタートでしたが、仕事は真面目に働いたので、色々、嬉しいこともありました。
3年半、通った清田店から、麻生店に転勤が決まった時、一番最初にやられた「清田店の魚屋の同期」が、私の自宅を訪れて、子供を抱えて、後ろに女性が立っていました。
俺よ、お前のおかげで本当にあの時、会社を辞めなくて良かったと思ったのさ。
あのあと、良い上司のおかげで給料も上がったし、「魚の技術資格」も取れたので、思い切って結婚しようと付き合っていた女に言うと、
「いつ、申し込んでくれるか待っていたのよ。」と言われたのさ。
もう、妊娠6ヶ月なのに、何も気づかないバカなあなたも好きだけど、もし、結婚を申し込んでくれなかったら、他の男の子供だと言い張って、結婚してやる!と決めていたそうなんだ。
だからよ、全部、お前のおかげさ。
俺も会社で給料が増える見込みが立つまでと待っていたが、頭と体は、別々みたいで、先に子供ができちゃったのさ。
そして、先週、子供を産んで今日、退院した妻に、
「あんたが最初にお礼を言うべき人は、吉岡さんでしょ!」
と言われたので、今、病院からまっすぐやって来たのさ。
まだ、両親にも見せてないけど、まず、お前に子供を抱いて欲しいんだ!
だって、絶対に、お前に抱かれたら健康になりそうだもん!
ありがとうな、3年前の今日が、あの日だったんだぞ!
覚えてないだろ!
俺は、一生、あの日は忘れないからな!
本当に、ありがとうな!!
妻にも、初めて「同期の子供」を抱かせると、本当に幸せそうに抱いてくれました。
結婚は、いくら子供が好きでも産むか作るかは、覚悟が入ります。
その覚悟がある人たちが、未来の子供たちを育てているので、私は社会に出ても、生き残れる子供たちに育てたいのです。
そんな強い生き方を教えられる人間を増やすことを目的に努力しています。
それと・・・・
10年後、札幌店で勤務している時に、「魚屋の大マグロ解体ショー」が行われると聞いたので、売り場で見ていると、どこかで見た顔だと思うと、新入社員の時に、耳を半分、切れた男が長包丁で綺麗に5mのマグロを切り刻んていました。
解体ショーが終わった時、その人は、こう私に言ってくれました。
なあ、わかるか?俺だよ!俺!
お前に耳を半分、切られた男だよ!
お前に言われた言葉を信じて、喧嘩をしないように努力して、やっと10年目に、センター長になったのさ。
今年、どこかで解体ショーをやると決まった時、お前がどこの店にいるかを探して、ここにいるのを確認したし、今日、お前が出勤しているかも事前に調べたのさ。
今日の晴れ舞台をお前に見て欲しくて、俺、頑張ったんだ!
だから、なあ、もう、俺を許してくれるか?
少しくらいは、賢くなったかなあ?
人間は、そんな簡単に賢くはならないものですが、さっきの解体ショーを見ていると、あなたの真剣さと気迫が伝わって来たので、もう、立派な「職人」ですよ!
そんなあなたに、私みたいな人間が言える言葉はありませんが、私は、とっくにあなたを許しています。
あなたの耳がきちんと付かなかったのは、誰のせいか分かりませんが、なぜ、すぐに医者に行かなかったんですか?
行けば、綺麗に治ったはずなのに・・・。
俺はなあ、あの時の事件のおかげで、本当に「自分のバカさ」がわかったのさ。
でもよ、人間て、怠慢だから、すぐ前の自分に戻らないために、毎日、この「ちぎれた耳」を触りながら、お前に、「ありがとう!」って思っているんだ!
今日も、また仕事ができる!
まだ、首になってない!
だったら、目の前のことばかり悩むんじゃなくて、前向きに生きてみようよ思って努力していたら、食品センターの可愛いパートさんと結婚することになったのよ!
今、子供が3人になったので、「父ちゃんみたいになるなよ!」と教えているのに、「父ちゃんみたいに、なりたい!」って子供が言うのさ。
俺、本当に、嫁に感謝してるんだ!
嫁も、俺が本当に頑張るのかを3年間、見ていてくれたそうで、俺、嫁から「結婚して下さい」と初めて言われたのさ。
「こんな男でいいのか?」と聞くと、「あなたじゃなきゃダメです!」と言われたので、もう、ベタ惚れよ!
まあ、こんなバカな奴でも、幸せになっていいんだな!
俺、あの時、目を覚ませなかったら、きっと、とんでもない人間になっていたと自分でもわかるんだ!
だからよ!この大トロを食べてくれよ!
俺からのお礼だ!!!
センター長、そんな高級な大トロなんて、勿体無くて、私は食べられません!
だって、さっきのあなたの言葉も甘いし、そこに、大トロを食べてしまうと、もう、口の中がとろけて無くなってしまいます。
とろけるのは、家の中と、ベットの中だけにしておいて下さいね!
本当に、おめでとうございます、センター長!!!
「今の基準」だけで物事を考えて悩むのが人間ですが、自分を怒ってくれる人を大切にして下さい。私もそのおかげで、ここまで成長できています。本当に、いつも、皆様のおかげです。ありがとうございます。