1. HOME
  2. ブログ
  3. ◯社長会・特許・ダイエー中内功&パナソニック松下幸之助・労働組合・ゼンセン同盟・民社党・ヤクザ
  4. 夜中3時の警察の「手入れ」の電話

夜中3時の警察の「手入れ」の電話

1989年12月初旬の夜中3時に、「ダイエー労働組合中央執行委員」だけが持っていた「特別な携帯電話」が鳴りました。「こんな時間に電話するとは非常識な奴だ!」と思いましたが、一応、電話に出てみると、電話の相手は、札幌のススキノを占めている「はじめ組(西山組)」のNO2の「代貸(だいがし)」の大きな体のバカ男の高橋からでした。

吉岡)どうした?こんな夜中に!電話するなよ!

高橋)いやあ、兄貴!ちょっと、困ったことがあって・・・。

 

お前に「兄貴」と呼ばれる筋合いは、ないぞ!

お前は「組のNO2」なんだから、お前の兄貴は、組長だろ!

どうして、俺のことを「兄貴」と呼ぶんだ!

高橋)あれ?知らなかったんですか?

あなたはもう、うちの組の「NO2」に昇格していて、名刺も渡したと組長が言っていましたが・・・、あれは違うんですか?

吉岡)あれはな、組長が勝手に自分で決めたことで、俺は承諾してないからな!まあ、いいわ。何が起きたんだ?こんな夜中3時に!?

高橋)すいませんが、今、仲間から連絡があって、これから「ガサ入れ」が入るらしいんです、うちの組に・・・。

吉岡)なんだって!!普通なら、もっと下っ端の組に入って様子を見てから、警察は組織のトップの組長に電話で、どう対応するかを話し合って決める「暗黙のルール」があったろ!

誰だよ!お前の組に、「ガサ入れ」しようって警察の奴は!!名前を教えろ!!!

高橋)いやあ、それがですね、最近なんだか「マル暴四課」に配属になった新しい課長さんらしいですが、なんかススキノの組の「みかじめ料をを減らせ」と号令が出たみたいで、その一発目にうちの組に来ることにしたそうです。

 

吉岡)この情報は、組の人間の情報か?

それとも、警察内部からの情報か?

 

高橋)警察内部のマル暴の〇〇さんから、さっき、直接、組事務所に電話がありました。

あと30分くらいで着くそうなので、俺ら、どうしたらいいのかわからないので、兄貴に電話してしまいました。すいません。

 

吉岡)組長はどこにいるんだ???

高橋)今、組長は、釧路の組長と旅行中で、「絶対に、電話はするな!」と言ってましたので、きっと、奥様にも「内緒の旅行」だと思います。

だから、奥様にも誰にも聞けないので、兄貴に電話した次第です。

 

吉岡)わかった、じゃあ、今どこにいて、何を隠しているかを教えろ!

お前の組事務所に、チャカ(拳銃)はあるのか?ヤク(薬)はあるのか?

高橋)ヤク(薬)はお金が無いのでありませんが、いつものスナックのお店の中に、銃3丁と、屋根裏に5丁を隠しています。

 

吉岡)おー、よくそれだけ金を貯めたな、偉い偉い!

「小遣い帳」をちゃんとつけた結果だな。

じゃあな、まず、その8丁のチャカ(拳銃)を女に一丁づつ持たせて、股の間に挟んで外に出ろと言え!

もし、途中で、警察が入ってきたら、トイレに走って、大便の便槽の中にチャカ(拳銃)を落とせと言え!

確か、そこのトイレは汲み取り式だったよな?

高橋)はい、「汲み取り式」なので、後で探せます。

すぐに、そうします!ありがとうございます。

 

・・・・・

 

何か、嫌な予感がしたので、急いで服を着て、ススキノまでタクシーを飛ばしました。

いつものスナックに行ってみると、もう階段には警察官が数名いたので、「忘れ物をした」と言って、階段を登っていくと、袋小路の奥にある「隠し部屋」に女の子がいるのがわかったので、急いで3階のスナックに行って「すいません。大事なものを忘れ物したので、探していいですか?」と階段の下に立っていた警察官に言ってスナックの中に入りました。

今、他の警察官がこのスナックの店内を調べているので、終わってからにしてくれないか?

それまで、そこに座って待っててくれよ。

 

そう言われたので、仕方なく、いつもの席に座って待っていると、何か座り心地が悪くて、お尻の下に「固いもの」があるのを感じました。

そーと、手を入れてみると、自分が座っている座布団の下に、チャカ(拳銃)が2丁隠してあるので、びっくりしました。

アイツ、俺の指示通りに動かなかったか、それとも警察が踏み込むのが早かったか、どっちかだと思ったので、女の子にお酒を頼んで、ゆっくり飲むことにしました。

 

警察官が、「どうして、そんなに落ち着いて酒を飲むか?」と聞くので、

 

吉岡)「あんたたち警察官の仕事は遅いし、手際が悪いので時間がかかると思ったからさ。それとよ、こんな遅い時間に、スナックに押し込むなんて、なんかあったかい?」

あんたには、関係ないことだ。黙って飲んでろ!

 

どこに隠したのか残りの6丁のチャカ(拳銃)の場所を検討したけど、いつもの女の子が立ったままなので、アイツとアイツが股に挟んでいることがわかりました。

女の子の数を数えると、お店の中に2人足りないので、一人は隠し部屋で、「もう一人はいる」と思っていると、天井から「ミシッ」と音がしたので、天上のベニヤの隙間から女の子の目が見えたので、これで全員、確認できました。

 

天上の女の子には、「動くなよ!声を出すな!息もするな!」と言ってから、私は鼻歌を歌いながら酒を飲んでいました。

 

さっきの警察官が近づいてきて、

警察官)お兄さん、あんたあんまり、ゆっくり飲んでないで、今日は一旦、家に帰って、明日朝にでもきたほうがいいと思うが、どうなんだ!

 

吉岡)あんたね、俺が落としたものは、今夜中に持って帰らないとマズイことになるのさ。

警察官)マズイこと?それは、何か、危険なものか何かですか?

 

吉岡)いや、そうじゃなくて、カミさんからもらった「結婚指輪」さ!

こういう店に来る時は、いつも、外してポケットに入れているのに、さっき、家に帰ってから、ポケットにないことに気づいたので、慌ててタクシーを飛ばしてきたのさ。

ほら、タクシーの領収書!

今日、持って帰らないと、どっかの女のところに戻ったと思われるので、朝まで指輪を持って帰らないと大変なことになるのさ。

だから、あんたたちの仕事を早く終わらせてくれよ!

俺も早く帰りたいし、明日朝、俺は会議なんだ!!

警察官)あのう、失礼ですが、どこの会社の人ですか?

もし、よろしければ名刺をお持ちでしたら見せていただけますか?

 

吉岡)あ!いいですよ!ほら、これが会社の名刺です。

すぐそこのスーパーだから、あんたの奥さんも買い物にきてるかもね?

警察官)あー、僕も子供のおもちゃとかを買いに行ったことがあります。

日用品売り場のマネージャーさんなんですね?

 

吉岡)そうですよ、一般の会社で言えば、「課長職」です。

そういえば、マル暴四課の〇〇さんは、お元気ですか?

最近、お会いしてないので・・・。

警察官)え!あの方をあご存じなんですか?

あの方は、もう退職されました。

吉岡)あー、そうなんだ。残念だなあ。

いつも、不規則な時間で仕事してたから、退職しても、きっと、起きてると思うので、俺、今、ここに呼ぼうかな?

警察官)え!!そんなにあの方と懇意にしているのですか?

ちょっと待っていて下さい。今、課長と相談します。

 

・・・・・・・・・・

 

警察官)今、あのマル暴四課の〇〇さんが来るかもしれないんですよね!?

だったら、僕らは、すぐ帰ります!

もし、こんなところを見つかったら、一晩中、ボコボコにされますので、今日は、帰ります!

遅くまで失礼しました!

どうぞ、ゆっくり指輪を見つけて下さい。では、失礼します!!!

 

・・・・・

 

警察は、完全な「縦社会」なので、男同士は仕事を辞めても「上下関係」は変わりませんし、あのマル暴四課の〇〇さんの名前は、北海道中の警察官が恐れる人だと聞いていたけど、本当でした。

最近、転勤してきた「新米課長」は、文句を言いながら私を睨んで、帰って行きました。

しばらくしてから、天上の女の子と、隠し部屋の女の子が出てきて、合計8名の女性が並んだので、全員が持っているチャカ(拳銃)をテーブルに並べさせました。

 

吉岡)あれ?1丁足りないぞ!どこに隠した!?

あなたのお尻の下に2丁あるはずですが・・・。

吉岡)それはもう計算済み。

おい足りない1丁を早く出せ!

誰だ!?隠したのは!!!お前か!!!お前か!!

あのうすいません、さっき、焦って、トレイの中に捨ててしまいました。

 

吉岡)1丁か?

はいそうです。

吉岡)じゃあ、お前が裸になってトイレの便槽の中に入って、取ってこい!!

チャカ(拳銃)を一丁あれば、最低50万円にはなるし、他の組に売れば、即、攻撃してくるぞ!

だから、お前が責任を持って便槽の中からチャカ(拳銃)を取ってこい!!

他の女たちは、彼女が出てきた時に、体を洗うお湯を沸かして、鍋や洗面器で体を洗ってやれ!!

しばらくは臭いと思うが、これはやらないと仕方がないことだぞ!

組長が帰ってきて、もしチャカ(拳銃)が一丁無いなんてバレたら、お前たち、命はないぞ!だから早くやれ!!!

俺はちょっと警察に電話しないといけないので、手伝えないから早く探せ!!!いけ!!!!

 

・・・・・・・・

吉岡)あ!ススキノ警察ですか?

 

あのう「第四課の新しい課長さん」は、いますか?

 

さっきの店であった、指輪を無くした男です。お礼を伝えたくて・・・。

 

わかりました。お待ち下さい。

 

・・・・

 

新米課長)なんだね、君かい、指輪を無くしたと騒いだ男は、もう邪魔なんだよねえ。

警察の捜査を妨害したら「公務執行罪」という罪になるのを知らんのかね?!

二度と、無いように気をつけなさい!!

 

吉岡)あのう、すいません。一言、言ってもいいですか?

あなたは、いつまでそのポジションにいたいですか?

 

新米課長)そんなことはお前に関係ないだろ!

確か、近くのスーパーの定員だろ!

なんで、そんな質問を俺にするんだ!!

 

吉岡)あのう、僕、もう一枚、名刺を持ってまして、その名刺の「役職」を申し上げますね!

「全ダイエー労働組合 中央執行委員の吉岡学」と申します。ご存知、ないですか?

警察の上のほうか、横のほうからこの名前を聞いたことはないですか?

新米課長)????お前は、スーパーの店員だろう?

それと、労働組合??中央執行委員??

??????・・・・

お前、もしかして、あの有名な「吉岡学」なのか??

 

吉岡)だから、さっきから言ってるじゃないですか、勘が悪い人だなあ。

あなた、もうその席にいないほうが、いいんじゃないですか?

もし、今日みたいなことをするなら、あなたのご家族か、大事な人と二度と、会えなくなりますよ!!

 

それと引き換えにするなら、北海道を出て転職するか、それとも上を動かして、強制的に、本州の田舎の警察に左遷させましょうか?

 

ご存知ですよね?私たちの組織の力は・・・。

 

あなたちのように公務員法で守られた「サラリーマン体質」の会社じゃないと知っているなら、今すぐ、返答して下さい。

明日になれば、辞令でも、拉致でも、殺人でも家族に起きるかもしれないので、すぐに決断して下さい。

僕、気が短いので、よろしくお願いします。

・・・・・・・・・・

 

新米課長)おい!!今、電話の前で土下座しているんだ!!だから許してくれ!!

子供が今年、大学に入ったので、しばらくは北海道にいてやりたいんだ!だから、頼む!!!!

 

吉岡)あのね、先輩・・・、親がいなくても、お金さえ渡せば、子供は勝手に育ちますよ!

あなたの息子も、お父さんが遠いところにいたほうが、せいせいすると思うので、もう決めました!

四国の山奥に「単身赴任」で転勤にしましょ!

 

あなたがやったことは、「決してやってはいけないこと」をわからない人なので、二度目のチャンスはありませんよ。

黙って、家に帰って荷造りして下さい。

多分、数日で「移動命令」が出るはずですので、今日は、お疲れ様でした。ガチャ。

 

・・・・・・・・・・

 

さあ、俺の仕事は終わったから、俺は帰るぞ!

誰か一人、女の子がいたら、俺と一緒についてこい!

自宅まで戻ると深く眠って起きれなさそうなので、隣で寝て朝、起こしておいてくれ!

もう、朝まで数時間しかないので、頼むぞ!

私が行きまーす!!タクシー来ました!!家はすぐ近くです!!!

 

部屋に入って、撃沈。3時間ほど寝て起きると、女の家でしたが、ダイエー札幌店のお店に近いので、ありがたかったです。

 

さあ、今日も一日、真面目に昼間の仕事を頑張るぞ!!!

夜にまた、会おうな!!ありがとう!!!

 

・・・・・・・・・・・・

 

二日後、「はじめ組の西山組長」が帰ってきて、警察騒動をどこかの組から聞いたみたいで、お詫びの電話がダイエーのお店にいる私に入りました。

・・・・・・・

組長)おい、すまんな!迷惑かけたな!

やっぱり、お前は俺が見そめた男だ!

やっぱり、組織のNO2になってくれ!

・・・・・

吉岡)組長!、それは言わない約束でしょ!

俺は、組には入らないけど、ちゃんと、やれることはやるので安心して下さい。

それと、組長の部下たちをあんまり、殴らないで下さいね!

奴らも一生懸命に頑張ったんだから、たまには褒めてやって下さいよ。

組長)おう、分かってはいるんだが、体が許さんというか、手が先にでしまうんだわ。

これも、体質だな。お前はないか、そういうこと?

 

吉岡)俺は、本気で怒ると静かになるし、黙って相手を殺すか、家族を殺す方法を考えます。

誰にも気づかれないように、綺麗にさっぱりと片付けますよ!

組長)やっぱり、俺が見込んだ男だ!

お前、やっぱり、うちの組に来い!

もし、NO2が嫌なら、お前が「組長」になれよ!

俺は引退して、他の小さい組を作るさ。

それで、どうだ!!?

吉岡)本当に、しつこい人だなあ。

まあ、「裏」で名義だけはあってもいいけど、名刺は作らないで下さいね。

それと引退はしないで下さい。

引退するにも、上の組織に金がかかるでしょ!

俺は、組長の「裏の組長」でいますわ。

まあ、何かあったら連絡下さいよ。

今、仕事中なので、また、夜に!

 

・・・・・

こんな経験を29歳から32歳まで続けたので、人に言えない体験と情報が多すぎたので、自分の記憶を消し去ったことを最近、思い出しました。

 

どんな大きな会社の「組織」でも、人を守ってはくれません。

最後の最後にあなたを守ってくれるのは、本当に命をはれる「男同士の信頼のみ」です。

今の時代なら「自分で金をがっちり稼いだ本気の覚悟の女」もいるかも・・・。

「警察」も「労働組合」も「ヤクザ」も「サラリーマン」も同じ「組織」ですので、上の言うことには従わないといけないのが「男の宿命」です。

 

あなたのご主人が会社の組織の中でどういう立ち回りで生きているかで、その人の一生のご縁も決まりますので、どうぞ、「組織」の中で頑張っているご主人を大切にしてあげて下さいませ。

奥様たち、よろしくお願いいたしますよ!

命を張った3年間の一幕のご紹介でした。

 

アーカイブ