【社長会】30年前に、「楽天 三木谷 浩史社長」にアドバイス!
30年前、札幌のススキノのある店で全国の一部上場企業の社長たちを集めて「社長会」を無料で開催していましたが、やってきた社長たちが次々に人を紹介するので、毎週1回の社長会を三年間、続けましたが、いろんな社長たちを思い出したので順番にご紹介します。
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兵庫県神戸市の「ある有名な人」の紹介でお願いされた社長は、「楽天の三木谷 浩史社長本人」ですが、一橋大学商学部卒業、ハーバード大学経営大学院修了のせいかプライドが高くて、本人は来ないで、部下の筆頭取締役の人が札幌の社長会にやってきて、「三木谷社長はアメリカで携帯のアドバイスを聞いているのでお願いします」と言いました。
そんなことを言われたので結構、頭に来たのですが、それでも紹介してくれた人に「恩」があるので、我慢して問題を解決してアドバイスしました。
1993年にハーバード大でMBAを取得して帰国。1995年に興銀を退社し、楽天を創業し会長に就任。とプロフィールにありますが、実は、当時、アメリカにいる時に、アメリカで起業したので、日本でどんな企業が儲かるのかを聞きたいと質問されました。
私がアドバイスしたことは、以下の内容です。
まず、アメリカのWEBサイトの売上は、どんどん伸びているので、日本もいづれ同じようになるはずです。
アメリカでは大きなWEBSHOPサイトが大量の商品を安く売りさばいていますが、アメリカの問題は土地が広いので、商品が届くまでに時間がかかるのと、途中で商品が壊れたり、無くなったりした時のトラブルが多いと、専門家から聞いています。
だからもし、日本のWEBサイトを運営するつもりなら、決して、Amazonを真似ていけません。
アメリカAmazonの前進の会社の経営状況を見ると、とてもまずい内容なのですが、きっと、アメリカ人は、ただ莫大に大きくして大量の商品を世界にばら撒こうとしています。
ちなみに、Amazonは「アメリカ国」と契約しているので、日本に進出して日本人にアメリカの商品を売りつけるのが目的の会社ですので、ぜひ、あなたは日本人として日本人が喜ぶ商品を販売して下さい。
私は日本一の売上のスーパーで働いているので、お客様の悩みや問題をよく知っています。
いつも売り場に来られる人たちは、「買うかどうかわからないけど、他にどんな種類があるかを見てみたい」というわがままな要求を言って下さいます。
だから、仲良しの問屋さんにお願いして、普段、スーパーでは売っていな特別な高級品や、1点しかない名作などの陶器やガラス食器を販売しました。
するとこれが話題になって、毎週、1回、取引先の奥に眠っているお宝が日の目を見て、購入する奥様たちがたくさんいました。
つまり、私たち商売人は、売りたいものをどう売るかを考えますが、実は、お客様の嗜好はそうではなく、他にはないもの、つまり、「自分だけのこだわり」を手に入れたいという欲求があるので、そこにターゲットを絞ればうまくいくと思います。
実際に、大量仕入れ、大量販売のアメリカのスーパーはたくさん潰れましたし、M&Aで利益だけ得る社長たちも多いので、日本ではそういう会社は伸びませんし、お客様は信用しません。
実際に、アメリカの経済を分析した研究者にも話を聞きましたが、アメリカのMBA方式では日本では通用しないので、どうか日本独自の商売をして下さい。
三木谷 浩史社長:じゃあ、何をどうすればいいのですか?
もし、私ならアメリか方式をまねないで、WEB上に、個人のお店をたくさん並べますね。
今も、日本は店舗が多くてオーバーストア状態なのですが、実際に並んでいる商品に差はありませんので、お客様は飽きていると思います。
だからこそ、1店舗、1店舗、そのお店で売る商品のこだわりを聞きまくって、それを作った人たちの思いもネットに公開します。
商品が美味しいとか、安くて美味いとかは、近くのスーパーで十分、消費者は満足しているので、どうせ、ネットで買うなら周りのお店に売っていないものを欲しがるはずです。
特に、日本最大の小売は、「お土産需要」ですので、私なら「道の駅」とか、キオスク限定品とは、地域限定で売っているものを探してネット上にいろんなお店を並べますね。
初回のコストはかかるので、最初の契約金は高くなると思いますが、売上高に応じて、会社に払うロイヤリティの率を変更した方がお店のオーナーは喜びますし、実際に、オーナーたちを集めて、どんなふうに商品を作っているのか、売っているのかを自慢大会させると、販売に意欲が出るものです。
だって、毎日、自分のお店の商品を見ていても飽きますので、私は毎日、デパートや専門店に行って、売っている女性たちのこだわりを聞きますし、ファッションも褒めます。
だって、売り子さんは商品と同じだから、少し可愛いか、キレイな人がいいのは決まっています。
実際に、その子がWEBSHOPのお店にいるわけではないのですが、お客様はいつも、「ないもの欲しがり」をしますので、上手に売る人を変えてみると、結果に大きな差があると思います。
顔がいい役者の卵なんて、いいと思いますよ!
三木谷 浩史社長:あなたの話を聞いていると、商売の話じゃなくて、女の話に聞こえてきますが、それで商売はうまくいきますか?
僕は確かに、女性は大好きですが、あなたも男だから同じはずです。
それは女性たちも同じですので、どうせ買うならいい男か、いい女のお店で買いたいのは「人間の心理」なのです。
私の自分が務めるスーパーでこの作戦で成功し、日本一の一般玩具の売り上げを作りましたし、日本一の物流システムの「ロジスティクス」を我がスーパーの社長にお願いして作らせました。
この我が社の「ロジスティクス(ロジワン)」は、まだアメリカにもないものなので、あなたも早く日本に戻ってきて見学して下さい。
まあ、一兆円も売れれば相当大きな物流センターが必要になるので、早めに契約しておいた方がいいですよ!
三木谷 浩史社長:え!私が作る会社の商品も、あなた会社の物流システムで運んでもらえるのですか?
はい、当然です。
日本の未来を考えて私が考案した「ロジスティクスシステム」ですので、特許とか権利とかは取りませんし、ただ、契約だけしてくれれば日本中に商品を運べる仕組みがもう出来上がっています。
きっと、アメリカのAmazonが日本に来る頃には、もっと先に行っていると思います。
だって、商品を入れるプラスティックの「オリコン」も私が作ったし、売り場に運べる「カゴ台車」も私が開発して全ての特許を社長たちにあげたので、私は一切、お金をもらっていません。
それに、この電話アドバイスも無料で話していることをご存知ですか?
私はあなたのことは知りませんが、とある神戸の知り合いから「未来に必要な男だから一度、会って欲しい」と電話が来たのに・・・、なんとまあ、国際電話でアドバイスとは・・・。呆れました・・・。
私はそういう失礼な人間とは、二度と会いませんので、どうか、ビジネスを頑張って、日本に「恩」を返して下さい。
そうしないあなたのようなプライドが高い人間は、最後に信用できる人間が周りにいなくなりますよ!
今、ここにいる重役も泣いています。
それは、あなたが人間としても勉強が足りないからだと思いますが、まあ、いいです。
二度と会うつもりはないし、二度と、電話も取らないので絶対に電話しないで下さい。
じゃあ、さようなら!!!
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これが30年前に、三木谷 浩史社長に言った言葉です。
以上