【社長会】長崎県 来島どっくの坪内寿夫会長からの電話
1992年、全ダイエー労働組合中央執行委員を辞めるころ、30年後の世界と日本を見据えた大きな「未来会議」をある人たちと行いました。
そのあとすぐに、「来島(くるしま)どっく」の坪内寿夫会長ご本人から、突然、私の携帯に電話が来ました。
👉坪内寿夫さんのプロフィール(1914年9月4日 – 1999年12月28日)
戦前から日本経済を長い間、支えたのは、「造船業」だったとわかったので、自分の勉強のために、坪内寿夫さんの自伝を数冊、読んだばかりだったので、とても驚きました。
👉戦い いまだ終らず (集英社文庫)
あのう、吉岡学さんですよね?
私は、「来島どっく」の坪内寿夫と言いますが、ご存知でしょうか?
吉岡)はい、つい最近、日本経済を支えてきたのが、「造船業」だと知ったので、あなたの本を読んだばかりなので、ご本人からの電話に驚いています。
でも、なぜ、私の携帯番号をご存知なのですか?
この番号を知っているのは、本当に、ごくわずかな人たちで、本気でこの日本を変える「秘密クラブ」のメンバーにしか教えていないし、労働組合の人たちが頂いた特別な電話はお返ししたはずですが・・・。
はい、存じております。
あなたのお名前は、福岡にダイエーが来た時から聞いていましたが、どんな人かと思っていると、あちこちの知り合いから、「ぜひ、一度、お会いしたほうがいい人だ」と言われていたのですが、いかんせん、最近、体調が悪くて遠出ができない体になってしまったので、電話で失礼しています。
吉岡)滅相もない!
私はあなたの本を読ませて頂いたあと、ぜひ、一度、お会いしたいと思っていたので、もし、少しでもお時間が取れるなら、私がそちら行きますので、ぜひ、ご予定を教えて下さい。
坪内会長)すいません、吉岡さん。
本当に嬉しい言葉をありがとうございます。
今までたくさんの人の首を切ってきたし、「船舶王・四国の神様」とか言われましたが、私は「鬼」ではありません。
どうしても、会社を立て直すには、まず、人件費を切らなければいけないので、まず、最初に、大胆に首を切り、会社の再建の目処が立った時には、昔の優秀な部下たちを何度も何度も雇用しているのですが、そういう部分はあまり知られていないのか、私の良い噂はあまりありません。
吉岡)いいえ、そんなことはないと思います。
私がお会いした日本を支えている素晴らしい経営者たちにあなたのお名前を出して聞いてみると、ほぼ全員の方が、あなたのことを尊敬していると口にしていました。
私は本に書いてあることも、ニュースで流れる情報も、基本的には信じませんし、直接、「本人にお会いした人の話し」しか信じない人間です。
そういう頑固が面がある私なのに、なぜ、私に連絡しようと思ったのですか?
坪内会長)大変嬉しいお言葉をありがとうございます。
誰がそんな良いことを言ったのか聞きたいくらいですが、いつも俺は、酒を飲むと自分勝手なことばかり言っているので、誰も本当の自分のことを知らないと思っていましたが、いたんですね・・・
私の気持ちを知ってくれている奴が・・・。(泣声)
吉岡)ところで、まだお聞きしていませんが、誰が私の携帯号をあなたに教えたのですか?
ことと次第によっては、厳しく対応しなければいけないので、あなたに私の携帯番号を教えた相手を教えて下さい。
日銀の三重野泰総裁です。
知ってますよね?
あなたに会うために、直接、札幌まで会いに行ったと言っていたし、久しぶりに「熱い男」に会ったので、お前も会いに行けと言われたのですが、今、ちょっと体調を崩して入院しているので、ベットの上から電話しておりますが、本当にあなたはまっすぐな人ですね(^^)
そこまでまっすぐだと、敵も多いでしょ!
吉岡)はい、多分、多いと思います。
今までにも、たくさん私を殺そうとされたこともありましたが、ことごとく失敗したので、最近はあまり、命を狙われることは多くありません。
でも、いつも気は抜いていませんが・・・。
坪内会長)やっぱり、熱い男だなあ・・・
嬉しいなあ・・、やっぱり、会いたいなあ・・・。
吉岡)いえ、無理は、絶対にやめて下さい!
今、霊視しても、相当、あなたの体調が悪いことはわかるので、しっかり、病院で養生して、お元気になられたら電話下さい。
今回の入院は、いつまでですか?
ちょっとでもいいので、病院でも、会社にでも私が行きますので、退院でも、一時退院でもいいので、少しでも会えるで日があれば、すぐに電話を下さい。
私も何とかして、必ず、あなたに会いに行きたいです!
「これからの日本と世界を同時に変える」ためには、あなたのお知恵を、ぜひ、授けていただきたいので、必ず、電話を下さいね!
どうぞ、よろしくお願いします!
・・・・・・・・・・・・・・
長い間、糖尿業を患って痛風も併発していたようで、実際に、お電話が来るまでには1ヶ月くらい待ちました。
突然、仕事場に電話が来た時は、「一時退院」が認められたそうなので、退院の翌日に会う約束をして、飛んで行きました。
待ち合わせの場所は、長崎県佐世保市にある古い「来島どっく」の造船工場の跡地でした。
タクシーを飛ばして現地へ行くと、大きな体の男性が立っていて、体を支えている秘書の手を払って、私に両手で握手して抱きついてきました。
身体中からものすごいエネルギーが出ていたので、本当に、この人は病人かと思ったくらいです。
坪内会長)ねえ、吉岡さん、感じてくれましたか?
今、僕、最大の体のエネルギーを振り絞ってあなたにぶつけたのですが、どうですか?
まだ、僕は、生きられそうですか?
あなたは「目に見えないものがわかる」と、総裁も言っていたので、ぜひ、ご意見を伺いたいです!!!
お願いします!
少しだけ霊視して、体の状態をチェックして、こう言いました。
吉岡)すいません、坪内さん、今、あなたが飲んでいる薬が、あなたの体の中で戦っています。
糖尿病だと聞いているのですが、ちょっと、その薬はおかしいと思います。
ぜひ、すぐ、その薬をやめて、漢方と食事療法に変えて下さい。
それをやれば、まだ、数年は、生きられます!
今のままだと半年も持たないので、申し訳ありませんが、すぐに薬をやめて食事療法に変えて下さい!
坪内会長)あのヤブ医者の野郎!殺してやるか!!!
アメリカの最高の薬だと言ったから飲んでやっているのに、全然、意味がないじゃないか!!
坪内会長)すいません、坪内さん、そんなに怒らないで下さい。
確かに最初に「糖尿病」と検査で出た時は、異常数字が出ていましたので、医者としては仕方ないと思います。
でも、あなたの今の体は、「自分の免疫力」で回復しようとしているのに、今の薬は強すぎるので、すぐにやめて、ゆっくり、養生してほしいのです。
どちらにしても、死ぬ時は死にますので、「死ぬ準備」だけはして下さい。
ご家族にもそのことを伝えて、本気で「全ての準備」を始めて下さい。
吉坪内会長)岡さんよう、俺、死ぬのか?
本当か?
俺を騙してないか?
俺は、まだ、死ねないのよ!
今、やっていることを終わらせないと、首を切った昔の社員たちに申し訳が立たんのよ!
どうすればいいのよ!
俺の人生は、あとどれくらい生きるんだ?
・・・・・・・・・・・
私は普通、相手が死ぬ時期が見えても、絶対に教えません。
・・・・・・・・・・・
人間は、どれだけ虚勢を張っても、結局、生き延びたい気持ちが強いので、死ぬ時期を知らせるだけで、その通りに死ぬ人がいるからです。
だから、末期ガンの人に「余命宣告」をする医者は、大嫌いなのです。
死は、もっとも尊い最後の学びの時間だからこそ、「覚悟がない人間」には教えません。
でも、この人は必ず、死ぬし、それもあまり遠くないし、時間がないからこそ、「あと数年」、とだけ教えておきました。
坪内寿夫会長)そうかあ、あと数年か、じゃあ、覚悟するか!
なあ、吉岡さんよう、あんたに見て欲しい場所が二ヶ所あるんだが、一緒に来てくれないか?
・・・・・大きな黒い車で二人で移動・・・・・・・
ひとつは、坪内会長が経営していた「来島どっく」の船を作る大きな建物で、ほとんど廃材だけがあって、ビニールシートがかかっていました。
坪内寿夫会長)この「どっく」はなあ、日本最大の商船や、戦争の時に使った速い船を作ったので、バカでかいし、地下5階まであるんだぞ!
おい!地下へ行くエレベーターを動かせ!
吉岡さんに、見てもらうんだから、早くしろ!
数名の従業員では足らず、会社へ電話して、数十名の人が飛んできて、何とか地下に降りるエレベーターで地下5階まで降りました。
坪内寿夫会長おい、吉岡さんよう。
この風景を見て、どう思う?
吉岡)僕は、北海道のコメ農家の次男坊なので、この薄暗い空間を見ていると、いつも夏の夜になると綺麗な星がたくさん見える田舎町の気分になりました。
もし、今が夜なら、きっと、ここで作っている船が、月明かりで綺麗に見えると思うし、僕ならここで酒を飲んでタバコをふかしますね!
坪内寿夫会長)お前ってや奴は、本当にいい奴だなあ。
昔、俺はいつもお前が今、言ったことをしていたのさ。
もうすぐ船が完成する日が近づくと、ここは大宴会場になるのさ。
ここで働いていた奴らには、ほとんど休みはやらなかった代わりに、家族を連れてきて、「ここに住め!」と言ってやったのさ。
だってな、安い給料でコキ使っているからこそ、親心ってもんだろ!
貧乏な家なのは、俺も同じだったので、「貧乏は、心が病む」から独り者は、全員、ここに寝泊まりさせていたのさ。
結婚しても給料が安いせいか、母ちゃんもどこかでパートしていると、子供は一人ぼっちになるだろ!
だからよう、ここに全部、そういう奴らを住まわせて、一緒に飯を作って、子供達もここから学校へ行かせてやったんだぞ!
だから、ここで一緒に働いた奴らは、俺にとっては「家族」なのさ!
でもな、俺の経営力が足りないのもあるし、時代的には、もう「船の時代」じゃないみたいで、全然、注文が入らないのよ。
だから、仕方なく家族の首を切るしかないんだが、あいつら、行くところがない奴が多いので、首を切った社員もここに居続けているし、食い物がないと自分でプランターを持ってきて、花や野菜を育てている奴もいるのさ。
なあ、吉岡さんよう、この場所の利用価値ってあると思うか?
俺、全く船以外はわからんので、教えてくれよ!
吉岡)僕の言うことが正しいかどうかはわかりませんが、この場所は、あまり太陽が当たらない場所なので、「強い日差しを嫌う花」を栽培して売ればいいと思います。
俺の同級生の家も、コメ農家をしながら「花」を作って売ってますが、今、「花の市場」は世界にに広がっているし、「日本の花は長持ち」するらしく、「高く売れる」と言ってました。
だから、花の種類によっては、日陰で育てる花や植物を育てて、失業保険で生活している家族たちに「生きがい」を与えて下さい。
コメも、野菜も、花も、命を育てることをすると、人間は必ず、元気になります。
「花」で収益が出るかどうかはわかりませんが、今は、まず、親に首を切られて苦しんでいる人たちの顔を「笑顔」にするべきだと思います。
それって、経営で、一番大事なことじゃないですかね?
坪内寿夫会長)花か・・・・笑顔か・・・
俺は考えたことは一度もないなあ・・・。
毎日、怒鳴って怒って、蹴り倒して、殴りつけて仕事をしていたし、ここで働いている奴らは、刑務所帰りとか、人を殺めた奴とか、自分を傷つけた奴らばっかりだから、毎日、怒って奴らに仕事をさせることばかりを考えていたのさ。
でも、さすがだな!
俺が見込んだ男に間違いないわ!
だから、俺、やってみるわ!
おい!お前ら!
明日から食いもんじゃなくて、「花を育てろ!」
これは、俺の最後の命令だ!!
吉岡)ねえ、坪内会長!
そんなに怒らなくても、あの人たちはわかっていますよ!
あなたのことなら「命をかけて何でもする人」だって、目をしていますよ!
一歩間違えれば人を殺しかねない目をしていますが、その目の奥には、とても優しくて純粋な目をしていますよ!
俺、こう見えても、いろんな奴らと関わってきたので、すぐそういう人間はわかります。
今も、俺を睨みつけているし、もし、あなたに危害を加えれば、殺しそうな目をしていますもの・・・。
元社員)おめえ、なんだあ!この野郎!!
俺たちの「親父」に向かって、なんて、口を聞きやがるんだ!!
おい、殺そうぜ!
こいつ、親父に向かって偉そうにペラペラ話しやがって、もう許せねえ!
おい!刃物を持って来い!コイツと勝負だ!!
バッチーーーん!(坪内社長のビンタの音)
坪内寿夫会長)おい!黙れ、この野郎!!
俺の大事な客人だぞ!!
お前、殺すぞ!!
吉岡)社長!社長!
もうこの辺で、次の場所に行きましょうよ!
この人たちは、絶対にやりますよ!
でも、俺、あの目、好きだなあ・・・。
知り合いの「命をかけている奴」と、同じ目をしていますもの・・・。
坪内寿夫会長)なんだ?、吉岡さんは、そうい筋モノも得意なのか?
いやあ、嬉しいなあ、実は、俺も九州全部のヤクザの組長が知り合いだしよお、九州全部を俺がまとめたので、俺が一声かければ、九州全部のヤクザの組の人間がすぐ動くんだぞ!
もし、何かあったら、連絡くれよな!
アイツらは、俺の命令なら、いつでも命をかけるので、あんたを守ってやれるからな!!ハハハ!
・・・・・・・・・・・・・
車での移動した場所は、現在の「ハウステンボス」の場所で、長崎県が抱えていた問題の土地で、土地の利用方法を困っていた場所でした。
ダイエーの中内功社長が、福岡ダイエーホークスを買う時も、「ここの土地を買え!」と交渉に行ったけど、ダメだったと教えてくれました。
吉岡)広いですねえ・・・。
僕の田舎の田んぼは6ヘクタールありますが、ここはどれくらいあるんですか?
ここの利用価値は、誰に聞いても無理だというのさ。
何か、生かす方法はあるか?
吉岡)今、僕はこの土を触って食べてみましたが、ここの土は作物は育ちません。
黒土が、少なすぎます。
多分、この下は火山灰と、海の砂地だと思うので、野菜も木も育たないので、もし、できるとしたら、やっぱり、「花」しかないですね!
さっきの「来島どっく」で作った花をここに植えればいいじゃないですか!
これだけの面積を埋めるには時間もお金も人手もかかりますが、もし、この広さにいろんな色の花が広がっていれば、ここは「お花畑」になりますよ!
北海道の東側の海側にも、同じように作物が育たない場所に、「原生花園」という珍しい花が咲くので、北海道最大の観光名所になっています。
だから、ここも、同じように「陸の原生花園」にすればいいじゃないですか!
ここは長崎県の持ち物なら、「市の第三セクター」で従業員を雇ってもらって、自分達が作った花をここに植えさせれば、国の援助資金も出るし、遊んでいる人たちの雇用も確保できるし、お金があれば、テーマパークでも建てて、家族がゆっくりできる空間にして下さい。
そして、ここには山から流れる真水もあるので、子供たちが思いっきり遊べる施設も作ってあげて下さい。
あと、子供たちはすぐに遊び道具に飽きるので、毎週でも毎月でもいいので、イベントをやれば集客ができると思います。
ぜひ、長崎県の知事と一緒に計画して、国に補助金を出させて下さい。
私からも知り合いのキャリア官僚に言って、特別な補助金を出させますので、さっきのヤクザ者たちに給料を払って雇ってあげて下さい。
本当は、「落ちた人」を救うのは行政がやるべきことなのに、なかなか落ちた人たちを救うことができない世の中なので、うまくいけば、「更生するための研修施設」にもなるので、接客だけはきちんとしたところで教わって下さい。
客に喧嘩を売る人は、さっきの薄暗い場所で働かせれば、社会に迷惑をかけずに貢献できるからいいと思いますよ!
現在のハウステンボス
この日は1泊2日の旅でしたが、お酒を禁止されているのに、私といる時だけ、少しお酒を飲んで、一緒にタバコをふかして、「痛い!痛い!」と言いながら笑顔で喜んでくれました。
このあと、お子さんがいないので、「次の後継者」として認めた優秀な社員と一緒に酒を飲みましたが、私が札幌に戻ったあと、その社員がやって来て、私の大事な将来計画を話して、「本気の契約」になりました。
坪内寿夫会長)
明日の朝は、朝食を食べて朝10時にフロント前にいてくれな!
じゃあ、今日はありがとうな!
ゆっくり、休めよ!
夢の坪内社長に会えるとは思っていなかったのに、こんなにスムーズな出会いになって、一緒にお酒を飲めるなんて、最高に幸せな時間でした。
翌朝、朝食を食べて、ゆっくりしてから10時に間に合うようにフロント前で待っていると、フロントの前に、とても長いロングリムジンが止まって、黒服の男達がゾロゾロ並んでいました。
「あー、今日は何かヤクザのお偉いさんたちが来るのかな?」と思ったので、やり過ごそうとしていると、
おい!吉岡さん!
みんな待ってるんだから、そんなとこで、もったいぶらないで早く出てこいよ!
こいつらは、全部、俺の舎弟で、九州中の島を含めて全てを取り仕切っているヤクザの親分衆たちよ!!!
さ!お前達!
吉岡親分さんに、挨拶せんかい!!
うおーーーーす!!
吉岡親分!
俺は、、北九州を占めている〇〇〇〇と言います。
今後とも、どうぞ、よろしくお願いします!
もし、あなたが困ったことがあれば北海道でも海外でも、すぐに飛んでいきますので、どうか、俺の名前だけは覚えといて下さい!
どうぞ、よろしくお願いします!!
(名刺をくれて深々と頭を下げる)
・・・・・・・・・
こんな挨拶を36名にされたあと、最後に、バリッと光っているスーツを着た坪内寿夫会長がやってきて、
うおーーーーす!!
吉岡親分!
俺は、九州全部を占めている坪内寿夫と言います!
「あなたの舎弟」として、死ぬまで頑張りますので、今後とも、どうぞ、よろしくお願いします!(^^)
・・・・・・・・・・
これって、もしかして、俺の立場は、坪内寿夫さんより、上になっているという意味???
もう笑うしかありませんが、いづれ、大きなことを動かす時には必要な力になると思うので、大事に誰にも言わず、記憶の中にしまっておこうっと!!
新来島どっく、社長に村上氏
九州・沖縄連合 始動せよ!!