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【札幌市】春の名物 氷割り!

春の氷割りは、実際は、かっこいものじゃありません。

今もツルハシを振り回したせいで、身体は、ボロボロで∼す。

昨日は、札幌気温13℃に合わせて、家の前の氷割りに集中しました。

実は2∼3日前から、少しづつ氷割りに取り組んでいたのですが、1 日の作業は2mほど・・。だって、氷の厚さが20cm∼30cmもあるんですもん!

本州の人は、勝手に解けると思うかも知れませんが、北海道では、場所によって事情がさまざまです。特に、我が家の前の駐車スペースだけは、とっても日当たりが悪くて最後の最後まで氷が解けないために、後輪駆動車の嘆きですが、家の前で車が、はまってしまうからです。(なさけない・・)

春の雪解けで思い出すことが、子供の頃に毎年見ていた「たんぼの雪とかし」です。

家の周りの田んぼが、一面まだ真っ白なときに、父は 3 月末になると、馬に「馬そり」をひかせて、たんぼへ出かけて行きます。

その後ろ姿をみていると、真っ白な雪の上に、広い幅の馬そりのあとが続いていって、その先に見える大きな身体のオス馬のお尻と、その手綱を引く父の姿が輝いて見えていました。

父は、あぜ道の一箇所だけの氷を割って、土を掘り返し、その土を馬そりに盛って、雪の上に少しづつスコップでまいていきます。家の周りは、1km先まで真っ白な雪の平面が続いていて、その雪面の延長線上で、一人で土を掘り返す父の姿が美しく見えていました。

子供の私は、あまりにその作業が大変そうだし、進み具合が遅いようので、家に帰ってきた父にこんなことを聞いたことがあります。

「どうせ、解けるのに、どうして土をまくの?」

すると父は・・・・・、「今、やっておかないと、秋の収穫が、うまくないん
だ!」

その言葉は、子供ながらに、この家がお米で食べさせていただいていることを厳しくしつけされていたので、来年の1年間に影響する大切な作業なんだと理解しました。

子供の頃の素直な心には、大人の言葉は大きな影響を与えてくれます。

幼稚園のころの我が家の食事どきは、板の間に全員正座で、ヒビの入った丸い飯台を囲んで食事するのが普通でした。

あるとき、私がその床に、3粒ほどのご飯粒をポロッとこぼしてしまったので、そっと、隠そうとすると、母に大きな声で怒られた記憶があります。

「その一粒を作るのに、どれだけの時間と、手間がかかってるとおもってるんだい!拾って、食べなさい!」

そのときの母の言葉のきつさと、いつも父のズボンに付いた泥が床に落ちて、泥だらけになる床を拭き掃除したときの記憶と、自分のしたことの申し訳なさに、ポロポロ涙をながしながら、そのご飯粒を口に入れた記憶があります。

米農家は、1年分の収入を半年かけて作る分、気温が低くて冷害になったり、台風などによる天災のおかげで、毎年の収入に大きな落差が出たりします。

そんな生活の全ての恵みを与えてくれる大地に、感謝しながら、春の雪解けを急ぐ父の姿を、今では、懐かしく想い出します。

北の春の風物詩、あなたには、どんな思い出がありますか?

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