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生きる術(すべ)を見失った人たちへ

人間がこの地球上に現われてから生きるためにさまざまなことを繰り返してきました。

大地の木を切り森を平地にし、川の水を引くためにダムを造り、家を建てるためにまた木を切り、生活で溢れた物資やゴミをあちこちに捨てて大地や大気の汚染をしつくしています。これは自然界から見た人間の姿です。

人間界を見てみると生活に必要な食べ物やエネルギーを手に入れるために人間同士が戦いをし続けていますし、ときには家族の命を間引いてでも残り少ない食べ物を守って生き抜いてきたのが人間です。

生活苦のために身体を売って暮らす女性たちや命の売買の時代もありました。それはそんなに古くない日本の歴史の事実です。

世界のなかにはまだこのときの日本と同じ暮らしをしているところがたくさんあります。

宗教観や倫理や法律で縛ることができないくらいに、みな必死に自分の命を守り、自分の守りたいものを守るためにあらゆる生きる術(すべ)を使って生活しています。

そこは先進国のどんな理屈やルールも通用しない過酷な時代を生き抜く術なのです。

先日、エジプトへ行ってきた方にピラミッドやツタンカーメンの写真と一緒に歴史とイスラム教やキリスト教の宗教観を聞いていると、あれほど進んだ文明もある一瞬で崩壊した意味がわかります。

今の時代に大切なことは世界中にあった進んだ文明がなぜ一瞬にして消滅したのかの謎解きより、これからの日本で生きる術(すべ)を子供たちへ教えられる大人が増えることだと思います。

私は20代のサラリーマンの頃に「仕事って何だろう?」と考え始めてたくさんの人に質問したことがありますが、ほとんどの方が「生活のため・生きるため」と言いました。でも本当は違うと思います。

「お金のため」だと言った人はほんのわずかでした。

お金のためと正直に言える人は、そのお金を使う価値観を持っている人だと思います。

反対に「生活のため」と答えた人は、生きる価値観をお金に置き換えてしまった人たちだと感じました。

今ほどお金の意味や価値観が高くない時代、それより大切なものは、人情だったり、助け合いだったり、お互いの信頼が一番大事な時代がありましたがそれを失いつつある今、お金は命を守る一番大切な代名詞にもなっています。

医療にしても薬にしても誰かに助けを求めることさえも、すべてお金のことを第一に考える人が多くなったからなのでしょう。

私自身は1999年に「人のために生きる」と決断したときから、それまでのお金の価値観を完全に置き換えました。

人に求められて自分のできることを全てするという生き方を選んでお金をいただかない奉仕の5年間で学んだことは、人間の欲求に対する代償とその結果に対する無責任さでした。

だからお金はひとつの「めやす」なんどだと学び、ひとつの基準は決めますがお金をいただいてもいただかなくても、自分のしたいことが同じ価値観でできる心になれました。

この生き方が正しいかどうかではなく、自分のしたいことを大切に生きることがお金の価値観を超えたとき、自分の人生を大切にする人になると感じたことが重要なのだと思います。

私たち人間はいつも「(人間が)生きるため」と言って自分たちのすることを正当化してきました。

海の魚を根こそぎさらって魚が居なくなっても、水を汚して飲めない川が増えても、空気を汚してマスクをしないと生きられない地上になったとしても・・。

「生きるために仕方がなかった」と、老人がつぶやく未来の姿がみえるようです。

日本人は世界の民族の最高の混血種だからこそ精神性が高く、この日本という地を選んで魂は生まれてきています。

その日本人であるあなたの生きる術(すべ)とは、一体どんなときにどう活躍するのでしょうか?

そのすばらしい生きる術(すべ)を持っている素晴らしい大人たちに私は質問したい!

どうやってこの時代を生きていくのがいいのでしょうか?


今は、何を大切にして生きたらいいのでしょうか?


子供に親が教えるものは何なのでしょうか?

今日も、自分で生きていけないと感じた人たちがたくさん命を絶っています。人生を色々経験し苦悩した大人だけではなく、未来に希望がある未経験な子供たちでさえたくさんたくさん死んでいます。

誰か、生きる術(すべ)を教えてあげて下さい。

こうやって生きなさいと自信を持ってその人の心を支えてあげて下さい。誰か、救ってあげて下さい・・・・・。

平成18年度日本の自殺者 32155人
29歳以下の自殺者12.4%
※H10年から3万人台を突破
(H19年6月発表警察庁統計資料より)

 

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