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母の教え:神様の前で、貸し借りの話はダメだよ!

昔、母からこう言われたことがあります。

 

いいかい、神様の前(神社)でお金の貸し借りの話をしてはいけないよ。

神様はね、人と人が仲良くしていることを喜ぶし、人のご縁を繋いでくれているのだから、絶対に、「神様の前でお金の話をしてはいけない」のさ。

 

えー!だって、近所のおばさんたちは、いつも、旦那がねえ、遊びすぎて、今月はお金がないので神様にお願いしに行ったんだ、そしたらね、急に旦那にお金が入って驚いたのさ。

あんたもお金に困ったら、いつでも神様にお願いしたらいいよ!って、威張っていたよ!

 

バカな女たちだね、本当に・・・。

いいかい、よく考えてごらんよ。

 

急に誰かに予定外のお金が入ったしたら、そのお金は本当は、他の人に行くべくお金だったかもしれないんだよ。

でもその奥さんが頼んだせいで、他人様に渡るべきお金が来ただけなのさ。

 

いいんじゃないの?それで。

 

お前ね、本当にそう思うのかい!

情けない人間だね!

 

お金はね、全員、平等に働いているから入るものだけど、誰かが勝手に使いすぎてお金が無くなった人がお願いすれば、そういうことも起きるさ。

でもね、怖いのはそのあとなんだよ。

 

お金持ちになって、好き勝手に生きていると、必ず、家族に揉め事が増えたり、病気や怪我が増えたり、離婚や縁談が破棄になることはよくあるこことなのさ。

 

なんで、そうなるの?

 

神様はね、人間は平等に作られたからこそ、一生の中で使える「チャンスの数」を同じにしているのさ。

だから、自分の遊ぶ金や自分勝手な理由でお金をお願いした時に入ることもあるけど、その家族のチャンス(徳)を使ってしまうから、必ず、他人に行くべきチャンス(徳)の分のマイナスが増えるんだよ。

 

お願いして急にお金が入った時は、他人にいくべきチャンス(徳)を奪った人間だと、神様の帳簿に記録されるのさ。

 

人生には、どんな人にも「3回だけチャンス(徳)」が平等に与えられているのに、バカな人間は先に使ってしまうから、年老いて、困っても誰も助けてくれないものさ。

だから、私はどんなに苦しくても貧乏でも、神様にお願いしたことはないよ!

本当に必要で、一生涯に3回しかないお願いを、そう簡単には使えないよ。

 

だってもし、私の父さんや母さんが急病で亡くなりそうだった時に、お願いできるチャンス(徳)がなかったら、使えないでしょ。

神様はね、人間を平等に作られたのさ、それだけは覚えておきなさい。

チャンスの「徳」っていうのは、得した損したの「損得」とは違うので、自分で勉強しなさいね。

 

私もそういうふうに、じいちゃんに教わったからこそ、じいちゃんが戦争へ行った時は、家族で必死に、チャンスの「徳」をひとつ、使ったのさ。

そうしたら、片足1本はお国に寄付したけど、生きて帰ってきてくれたのさ。

それはそれは、家族で喜んだものさ。

 

でもね、周りの人たちの息子さんたちはたくさん死んでるので、絶対に、人前でじいちゃんが戻ってきたことを喜べなかったのさ。

そんなことしたら、自分の子供たちが肩身の狭い生き方しかできなくなるからね。

 

わかるかい?、相手の気持ちを考えて、自分が口にする言葉を選ばないと、自分が正しいと思って言ったことが、相手を傷つけたり、嫌な思いをさせることがあるんだよ。

だから親は、子供たちに迷惑をかけないように、常に、他人と話す時は言葉に気をつけて、話しをするもんなんだよ。

親って、そういうもんさ。

 

(私の心の中のつぶやき)

どう考えても、近所のおばちゃんたちの会話を聞いていると、そんな風には思えないし、時には、言いたいことを言い張って喧嘩したりしてるのになあ・・・。

そうか!そういえば、必ず、母は「あ!鍋に火をかけたのを思い出したんで、すいません、今日はここまでで。」と家に帰るもんなあ。

あのバカなおばちゃんたちとは、付き合わないって決めているからなんだな・・・。

いなあ、母は。

 

そういえば、最近、バカな女が私の家に来てさ、「お金を貸して下さい。」って言うんだけよ。

もう頭にきたので、言ってやったさ。

あなたはね、亭主のお金で遊び呆けていたでしょ。

旅行に行ったり、高いブランド物を買って、私にも見せびらかしていたでしょ。

 

私も買えないわけじゃないけど、子供たちの先の先のことを考えると、怖くて使えなかったさ。

お金は貸せないけど、大事なことを教えるねって言って、あなたに今、教えたことを話してあげたのさ。

それなのにだよ、それはわかるんですけど、今は、今日買うお米のお金もないくらい困っているので、後払いでお米を頂きたくて来たのに、どうして貸してくれないのですか?

 

あんたね、まだ、わからんのかい?

お金の貸し借りは、「信用の貸し借り」なのさ。

 

私は何かあんたに借りがあるかい?

ないでしょ。

何も借りていない人間からさらに、お米を下さいなんて、よく言えたもんさね。

バカかい、あんたは!

 

これだけ頭を下げてもダメですか?

ダメに決まってるでしょ。

 

もし、今、私がお米をあなたに「貸し」たら、あんたの夫か子供に必ず、災いが起きるからこそ、私は鬼になってあんたには貸さないんだよ。

あんたが憎くて貸さないわけじゃないから、覚えておいてね。

 

もし、私があんたのような体験をして、私のじいちゃんにお金かお米を借りに行ったら、張り飛ばされるよ。

お前は、わしに、貸しがあるのか?ってね。

俺もお前に借りた思いはないから、何も貸せない!って怒られるよ。

 

私は貧乏な格好をしてる水飲み百姓だけどさ、子供に恥をかかせないためのお金はいつでも持っているさ。

でも、あんたみたいなバカ女は、あとさき考えずに生きてるから、きっと、いつか今みたいな事態なると思っていたよ。

 

だから、今回のことを教訓にして二度と、私のところには借りにくるんじゃないよ!

本当なら、町内の一軒一軒に頭を下げて「一号だけお米を恵んで下さい!」って土下座してたら回ったら、誰だって一号くらい恵んでくれるはずさ。

あなたにできるとは思えないけどね。

 

だからもう、一生、あんたには会いたくないから、このお米を持って帰りなさい。

このお米は、私が「貸す」んじゃなくて、「あげる」のさ。

神様に奉納したと思えば同じさ。

だから、絶対に返しにくるんじゃないよ!

 

これで私は神様にひとつ「徳」を積んだことになるのさ。

だから、絶対に返しにくるんじゃないよ!

二度とあなたには、会いたくないからね!と言って、一升の米を渡してあげたのさ。

 

結婚して子供を産んでも、バカな女はたくさんいるから間違うんじゃないよ!

結婚して子供を産んでも、バカな女にしたのは、その女の「母親」なのさ。

一生涯、子々孫々、続くんだよ、バカな女たちは!

反省しろって!言ってやりたいわ!

 

だから、子供のうちに先祖の徳(チャンス)を使い果たすんじゃないよ!

一生涯で、3回しかないからね!よく覚えておきなさい!

 

小学3年生(9歳)の時に、母(35歳)が神社の前で教えてくれたお話でした。

 

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