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戦争体験者の祖父が本気で怒った話

●母の教え・女性の目覚め

普段、大人しい戦争帰り母の父親(祖父)が、珍しく本気で怒った時の話しをご紹介します。

その日も、いつもどおり、家族6名は台所で食事をしていて、祖父だけが居間で一人で食事を終えて椅子に休んでいました。

家長は、妻であっても、子供であっても、食事の同列、同席させてはならないという厳しい武士のルールがあるからです。

その理由を私が祖父に聞いた時、こう教えてくれました。

いいか、もし、食事をしている時に、誰かが訪ねて来て、家長だけご飯を食べているなら家長が食事を途中でやめて客を居間に通せるが、家族が一緒に居間でご飯を食べていたら大事な客でも気を使って帰るだろう。

武士はな、常に、周りの人たちのことを考えて生きていなければいけないからこそ、なるべく、一人で過ごすようにしているんだ。

それは家族を守るためでもあるんだぞ。

自分の息子にも話していない話を始めてお前にしたが、男は常に、そう生きないといけないものなんだ。

社会へ出て会社の先輩たちにたくさん仕事を教えてもらっている時期に、もし、家族で食事をしている時間に、突然、大事な上司がお客さんを連れて家に訪ねて来たら、どうする?

追い返すか?それは、できないだろう。

それが、男の仕事ってもんなんだ。

いつなんどき、何があっても社会性を守らないければいけないものなんだ。

女は女の理屈で色々、言うが、男たちが守っているものさえわからない女は、バカ女さ。

覚えておけよ!、バカ女は、意外に多いからな(^^)

こんな優しい祖父が、本気で怒ることが何かを知りたくて母に聞きましたが、母も怒っている原因はわからないけど、よっぽど、腹が立ったみたいだよと、言っていました。

まだ、ご飯の途中なのに、「おい、栄子、ここに来い!」と呼びつけられて正座させられ、「謝れ!!」って怒るのさ。

私が何をしたのかわからないけど、きっと、知らないうちにお父さんの気分を害することをやったのかと反省して土下座したのさ。

それなのに、じいちゃんは、許してくれないんだよ、何度も土下座したのに。

もう、私も腹が立って来たので、台所にいたお兄さんに、「お兄さんもこここに座って謝って!」と頼んだのさ。

渋々、やってきて、一緒に土下座してくれたけど、じいちゃんは許してくれなかったのさ。

だから、そっと顔を上げてじいちゃんの目を見ると、涙が溢れていたのさ。

よほど、私たち兄妹が迷惑かけたのかと思って、土下座したまま正座していると、じいちゃんがやっと口を開いたんだ。

「いやあ、すまん。許してくれ。突然、怒ってすまん。

いま、怒ったのはお前たちが悪いわけじゃなくて、俺のせいなんだ。

今な、一緒に戦争へ行った仲間から電話があったんだけど、同じ年の奴同士で、恥を捨てて家に帰って来たけど、きっと色々、言われるだろうから仕事を真面目に頑張ろうって毎年、集まっていたのに、アイツ、何があったのかわからんが、勝手に自殺したんだ。

さっきは、その電話だったのさ。

俺はもう辛くて、悔しくて、涙が溢れて感情を抑えきれなかったので、お前たちを一方的に怒ってしまった。すまん。許してくれ。

親であっても、理由もなく、子供を叱るってことは良いことではないし、武士としては恥ずかしいことなんだ。

怒るなら怒るなりに理由があるはずだし、それを相手に伝えずに怒るのは相手に失礼なんだ。

だから、こうして今、説明してるんだ。許せよ!

戦友が自殺したことを知った母と兄は、何も言葉を返せず、台所に下がったそうです。

このことを母から聞いたあと、祖父の苦しい思いを感じたので話を聞きたくて、祖父の家に行ってもいいですかと電話し、翌週、祖父の家を一人で訪ねました。

祖父は、静かに、戦争体験を話してくれました。

俺たち戦争に行った人間は、帰ってこなくて当然の人間だったんだ。

生きて帰るってことは、家族にも、親族にも恥さらしと呼ばれた時代だったんだ。

お国に命を捧げるって戦争へ行ったくせに、生きて帰ってきて、この恥さらし!と怒る母親もたくさんいた時代さ。

俺の親父も兄弟も、みんな戦争で死んでるからこそ、国のためにありがとうございますといろんな人たちが頭を下げくれるので、子供でも自信を持って生きてこられたのに、俺は片足1本だけ国に奉公して、生きて帰って来たので、家族にもボロクソ言われたのさ。

他の奴らも同じさ。

結婚していた奴は、妻に会えると思って楽しみに家に帰ると他の男と結婚していたり、他の子供がいたりと、それは落ち込むさ。

だからこそ、お互いに支え合って年に一度は、会おうなって約束していたのに・・・、あいつは・・・。

いま、じいちゃんは、生きていて楽しいの?

楽しいことなんて、ひとつもないさ。

できれば、早く死にたいさ。

でもな、お前の母親も兄貴も飯を食わせないといけないし、婆さんは体が弱くて農家の仕事は無理なんだ。

俺は体がでかいし、力もある。

お前、握力は幾つだ?

はい、高校入学の身体検査をした時と、左が68Kg,右が70Kgの握力で学校一番でした。

よしよし、男はまず、力がないとな(^^)

まあ、人生いろいろあるが、がんばって生きなさい。

俺もお前に話したおかげで、少し、心が前向きなったよ。

ありがとうな。

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