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【解脱の真理】続編12 鉄の斧・銀の斧・金の斧

解脱までの3年修行の最後の時間は、いろいろな学びを神様たちが与えて下さいました。

そのひとつをご紹介します。

ある時、瞑想中に森に続く二股の道があり、右の道を進むとその先に池が見えました。

自分の手には鉄の斧を持っていたので、自分は「木こり」なのかと思っていると眠たくなり、池のそばに座って休んでいました。

鳥の声が優しくさえずり、木々の間をゆっくり吹く風が気持ちよかったのでぐっすり眠ってしまいました。

陽も暮れてきたので帰ろうと思っていると、手元に置いてあった鉄の斧がスルスルと池の中に落ちてしまいました。

あっという間の出来事だったので、悩みました。

家に予備の斧は無いし、貧乏な自分はこれからどうすればいいのか悩んだ結果、神様にお願いしてみました。

すると、池の中から白い洋服を着た男性の神様が現れて、3本の斧を持って池の空間に浮かんでいました。

神様は、私にこう言いました。

「お前が落とした斧は、この鉄の斧、銀の斧、金の斧のどれかな?」

すぐに自分の鉄の斧だと見てわかりましたが、もう歯はボロボロだし、できれば新しい斧が欲しいと思ったので、「どれでもいいですが、できれば歯が欠けていない斧が欲しいです」、と正直に答えました。

お前は素直な人間だな、わかった、ならば、この金の斧を差し上げよう。

ただし、金の斧は農作業にも木を切るにも柔らかい鉱物なので、仕事に向かないと思うので、金の斧を金塊商人のところへ持っていき、お金に変えてもらい、新しい鉄の斧を買いなさい。

残ったお金は、家族と周りの人たちのために使いなさい。

そう言うと神様は、金の斧を下さり、池の中に消えて行きました。

これはたまげたことだと思い、家に帰り妻へ報告すると、「あんた!これは金メッキなんじゃないのかい?

寝ぼけていただけじゃないのかい?」と聞くので、金塊商人のところへ持って行って調べると、完全な金でできていて珍しく大きなものだから高値で買い取ってくれました。

神様に言われた通り、予備の鉄の斧も購入し、妻にお土産を買い、近所の人たちとお祝いするお酒やご飯をのおかずを買って家に帰りました。

妻は当然、大喜びしましたが、「近所には何もやらなくてもいいのに・・・」というので、これは神様が私たちを試しているとは思えないかい?と教えました。

もし、ここで自分達だけでお金を使えば、きっと、突然、夢から冷めて、前の貧乏な現実に戻されるかもしれないと思うから、神様との約束は絶対に、守らなければいけないのさ。

だから、お前は、夫が神様に会ってありがたい体験をしたと近所の人たちにお礼を言って集まってもらいなさい。

妻は、すぐに近所へ行って話をすると、みんな何があったのか?と聞くので、神様と池の話をしました。

すると、あの森の中に池があったのか、気づかなかったなあと誰もが口にしました。

じゃあ、俺も明日、その池に鉄の斧を落としてみようと一人の男が言いました。

他の皆さんは、ただ良かった良かったと喜んでくれたのに、その男だけは私だけお金が入ったので嫉妬しているのがわかりました。

翌日、その男が池に鉄の斧を落としてみると、同じように3本の斧を持って白い洋服を着た神様が現れました。

同じように質問されたので、彼は、「私の斧は金の斧です。間違いありません。」と言いました。

神様は、わかったお前の言う通り、金の斧を差し上げよう。

男は喜んで金塊商人に金の斧を持っていくと、「お前、誰かに騙されたのか?これは金メッキの斧だぞ!」と言われて怒り出しました。

その足で私のところへやってきて、「俺を騙したのか!」と言うので、金塊商人に聞いてみろよ!

本当に純金の大きな斧と交換したんだぞと教えると、また、金塊商人のところへ行き、現物を見せてもらって驚いていました。

しょぼしょぼ歩いて私のところへやって来たので、お前の金メッキの斧はきっと木を切るには向かないので、俺が買った予備の斧をあげるから、いつか、稼いだら新しい斧を返しておくれと伝えて、新しい斧を渡しました。

その男は本当にありがたいと頭を何度も下げて、まじめに働くよ!と言って、家を出ましたが、その足で自分の家には帰らず、新しい鉄の斧を売り払って遊び呆けていました。

夫が家に戻らない妻は頭に来て、家を出て他の男と結婚し、村を出て行きました。

遊ぶ金がなくなったその男は、また、私のところへやってきて、お前のところにあるもう一本の予備の新しい斧を貸してくれ。

必ず、稼いで返すからと言ったので、私は彼を信じて残りの1本の斧を渡しました。

私は信じていたのですが、やはり、その男は最後の一本の斧も売り払い、遊び呆けていました。

そのことを他の木こりから聞いてどうするか悩んでいると夢が冷めたように、瞑想中の意識は、現実に戻りました。

神様は、この物語から私に何を気付けと言っているのかを考えました。

人は、人を裏切るものだと言う教えがひとつ。

人をいくら信じても、裏切られることを覚悟しなさいという教えがひとつ。

それでもお前は、地球を救うために働くのかを問われていると思いました。

そうかあ、私一人がいくら地球を救いたいと思っていても、同じように思う人に出会わなければ、地球は救われないんだと、この夢のおかげで気づきました。

ではどうやって同じ気持ちの人に出会えるのかを考えていると、また、意識は夢の中に飛んで行きました。

この時の学びは、「素直さと裏切り」の対処法を教えてくださったのです。

イソップ童話の「金の斧」を題材に、見せてくれた現実の世界の裏表をよくご存知の神様たちも、時々、洒落た教え方をするものだと感心しました。ありがとうございます。



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