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母の正しいものは正しい間違いは間違いの教育を叱った先生との口論

私が中学1年生になったばかりのある時、「ある先生」と口論になりました。

その先生は、私が「正しいものは正しい、間違いは間違い」と言った一言が気に入らなかったのか、誰にそんな言葉を教わったのか!と私を怒ってきました。

 

私は「母です」、と答えたあと、「何か問題はありますか?」と、先生を睨みつけました。

先生は怒った目をしながら、冷静なふりをして、「いいか、吉岡!お前の母さんの言い分もわかる。

でもな、世の中は、白黒じゃケジメをつけられないようなことがたくさんあるんだ。

お前はまだ子供だからいいが、お前の母親がそういう人間だと、お前も、お前の兄貴も苦労するぞ!

今度、PTA会議の時にでも、お前のお母さんに注意しておくから、今日は帰れ!」と言い放ちました。

 

頭にきました。

俺を罵倒するならまだいいのですが、よりによって私を育ててくれた母の教育方針を冒涜するとは、許せません。

自分の両手の拳はガチガチに握りしめていたので、もう一言でも母を侮辱したら、この先生を殴っていたのは確実でした。

インテリ風なのに頭もたいして良くなく、力も根性もない、ただ口だけペラペラ綺麗事を言っている先生だとPTAのお母さんたちの口からも聞いている有名な先生です。

でも、俺は生徒なので、それは言えません。

だから、こう先生に言いました。

 

「先生、ご指導、ありがとうございます。

ただ、私の母を侮辱するのはやめて下さい。

もし、もう一言、母を侮辱する言葉を吐いたら、俺、自分が止められません。

今、両手の拳は熱く、ぎっちり握りしめて耐えてますが、もう一言、母を侮辱する言葉を吐いたら、もう無理です。

思いっきり、先生を殴って、きっと、押さえつけて、顔の形がわからなくなるまで殴り続けます。

俺、両手とも、握力は70kg、あります。

素手で、リンゴを潰すこともできます。

 

でも、できれば先生を殴りたくはありません。

俺が先生を殴れば、きっと校長が止めに入って、母親に連絡して、母親があなたと校長先生に頭を下げなければいけなくなります。

そして、母になぜ、先生を殴ったのか聞かれますが、私は絶対に、今のことは話しません。

もし、先生がこの話を母に話したとわかったら、先生が自転車に乗っている時に車で跳ねるか、川に落とすか、首に縄をかけて殺すか、します。

だから先生、もう、二度と、母を侮辱するのはやめて下さい。いいですか、先生!」

 

実は、目を真っ赤にした先生は、私の担任です。

中学1年生の最初から気に入らないタイプの人間だし、わからないことを素直に言わず、いつも嘘を言うので耐えていましたので、私は母が人間的に100点とは思っていませんが、母は息子にとっては神様なのです。

 

戦争で片足を失った父を馬鹿にされたり、いじめられても、暴力を振るわず、ただただ、耐え続けた強い母なのです。

それをこんな馬鹿な担任に、馬鹿にされることを黙ってはいられません。

 

もし、この言葉でわからない場合は、先に、校長先生に、「担任をこれから殴ります」と言おうと思っていました。

校長先生は、人情がある人なので、僕は怒られてもいいですが、担任の馬鹿さは指導してくれると思ったからです。

私の言葉を聞いて、担任が何て言うか待っていましたが、ただ、後ろを向いて自分の席に座りました。

つまり、私から逃げたのです。

 

生徒が真剣に話している時に、背中を向けて歩き出すなんて、「武士」だったらすぐに切り殺します。

逃げた相手を背中から切り殺しても、武士は罪に問われません。

 

なぜ切ったのか、正当な理由があれば、いつでもどこでも人を殺して良いのが武士だからこそ、毎日、武道を修練する理由は、できれば人を切り殺さないための心の修練が武芸だと、私は祖父に教わっています。

 

心の底から頭にきましたが、戦意を失った小兵を殴る気はしないので、自分も家に帰りました。

家の玄関の扉を開けると、手のひらに付いている血が木の扉にべったり着いたので、自分で自分の拳を握りしめすぎて、手のひらが血だらけだったことがわかり、台所で手を洗っている時に、運悪く、母に見つかりました。

 

興奮していた私と、私の手を見て、まず、一発、頭を平手打ちされました。

黙っていると、もう一発、さらにもう一発、母は涙ながらに私を殴り続けていました。

 

母のほうを振り向いた時、私は泣いていました。

母は、誰かを殴ったと思っていたようですが、私は愚かな担任と戦った愚かな自分を責め続けていたので、自分も涙があふれていたのですぐに振り返ることができなかったのです。

 

母を冒涜した人間を殴らずに、放置してよかったのか・・・。

俺は逃げたのか・・・?

誰にも聞けないので、珍しく、自分の守護存在に聞いてみました。

 

俺はよう、きっと、お前と同じ状況なら、きっと、殴っていたし、本当のことを言ってしまうと思うな。

お前、よく耐えたな。あのバカ担任をよく許せたな。

 

許したわけじゃないです。

でも、母も、担任の立場も、校長先生の立場も、あのバカな担任の奥さんや子供のことも考えてしまうと、俺、自分の感情だけでは殴れなかったんです。

卑怯かもしれません。

言い訳かもしれません。

 

きっと、誰のことも気にしなければ、相手が死ぬまで殴り殺してしまう自分もいるので、その自分が怖いのかもしれません。

だから、あなたに聞いたのに・・・でも、無理ですね。

私の学びにならないのに、なぜ、私の守護存在になったのですか?

 

それは、俺もわからんのさ。

死んで、上に上がって、しばらく雲みたいな世界にいると、突然、この男の子を見守りなさいと声が聞こえて、気づいたら、お前の頭上の5mくらいのところに、俺の魂が固定されたのさ。

だから、俺もお前の守護存在になった理由はわからんよ。

 

わかりました、つまり、大事なことは自分で気づきなさいと言うことですね。

あなたにも非はないので、私は自分で考えます。

 

これから同じことが起きた時に、どう対応するのか、ゆっくり考えてから、もう一度、担任に伝えることにします。

今日の俺の吐き捨てた言葉は、生徒として担任には失礼だったと思うので、筋は通しましたが、人間として足りないので、詫びを入れます。おやすみなさい。

 

これが私の中学3年間の担任とのいざこざの始まりで、卒業までの3年間、世の中で一番許せないタイプの人間に向き合わされた人生の大きな学びの時間でした。

ありがとうございます、出会わせてくれたご先祖様たち、そのおかげで自分の短気も少しだけ収めることを学び、刀を抜いて斬り殺さない人間になりました。

 

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