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【静岡県】清水の次郎長親分

神事をする可能性がある土地の歴史を調べる時のポイントは、民衆へ影響を与えた存在の事を正しく知る事が重要です。一般生活をしていた方たちにどのような影響を与えたのかが、一番わかりやすく知る方法だからです。

静岡県の清水といえば「清水の次郎長」が有名ですが、偶然、中村雅俊主演の映画をテレビで見た事が今回の調査のキッカケになりました。

そうとう昔にも別な映画で次郎長親分を見た記憶はありましたが、人情の熱い人間だった事くらいしか思い出せなかったので、ご本人の魂にご挨拶しようと清水の次郎長一家を構えていた船宿「末広」を訪れました。

現在の場所は実際の場所より数百メートル移されていますが、実際に使われていた木材を使って正確に形を復元している事と、そこには誰よりも清水の歴史を詳しく調べている望月さんという女性がいるおかげで十分な魂のエネルギーを感じる事ができました。

羽衣の松・百人祈りの為の土地の調査をしてくれた伏見さんのおかげで全ての調査はスムーズに運びましたが、船宿「末広」の二階に上がった時のエネルギーには驚きました。

二階へ繋がる階段を上がるとすぐに部屋が二つありますが、奥の部屋には蝋人形で次郎長親分のご家族がいらっしゃいます。部屋の手前で頭を下げて部屋に入り、自己紹介と訪れた目的を告げると次郎長親分は「力をお貸しいたしましょう」と言葉を下さいました。

この部屋に入ってすぐに引っ張られたのは、右手にある床の間でした。掛け軸が一枚かかっているだけですが、そこには今もしっかり見守って下さる存在がいらっしゃいます。きっと次郎長親分や泊った方たちを守っていた大きな神様がいらっしゃるのだと思います。

次郎長親分の許可を得たので、床の間の神様にご挨拶しようと思いましたが、ガイド役の望月さんも一緒にいたほうがいいと感じたので隣に座って祈ってもらいました。

祈りを始めると、次郎長親分の働きや気持ちが痛いほどエネルギーで伝わってきました。どれほど民衆を愛し、我が子のように地域の子供たちを愛してきたかがよくわかりました。

隣に座って祈ってくれた望月さんは、祈り始めるとすぐに誰かに頭を押し付けられたかのように畳に頭が付くほどひれ伏したと言います。「もっと頭を下げなさい」と何度も心の中で声が聞こえたそうです。

普段は足が痛くて正座はできないという彼女も、不思議に正座ができて痛みも全くなかったと言いますし、ただただ涙が溢れてどうしていいのかわからなかったと話してくれました。

私が望月さんに教えた事は、ここには今も次郎長親分が大切にした神様がいらっしゃるので簡単でいいので塩・水・酒を祀ってあげると喜んで下さるという事と、次郎長親分の魂も今はここにいるので、朝来た時にお茶を一杯差し上げて欲しいとお願いしました。

人間は魂になっても肉体を持っていた時と同じ感覚で物事を考えますので、当時のように次郎長親分を大切にしている心の証が一杯のお茶だと教えて差し上げました。

彼女は体質的に色々な物を感じやすいおかげで、自分の魂の反応から何をしてあげるといいのかを自然にわかる女性ですので、そういう方が土地の歴史を調べている事は、地域の方にとってとても素晴らしい活動をされていると思いました。

最後にもう一度、次郎長親分にお礼の挨拶をすると、「これからは次郎長一家の末裔として扱う」と言葉を頂きました。これでこの地域一体のどこの土地へ行っても、先祖を超えた整いが働いてくれるので余計な争い事は起きないと思います。ありがとうございます。

その足で次郎長親分が生まれた生家にも行きましたが、なぜかその場所は少し重い空気に包まれていたのが残念でした。

仏壇と神棚に祈りを捧げてみて答えはわかりましたが、この家の前の通りが「次郎長通り」と名前が付くほど有名になったのに、現在はシャッター通りと言えるほど閑散としていることが原因でした。庶民の安全と繁栄を願っていた次郎長親分だからこそ、現在の様子は商店街の皆さんの心の中のように曇っているということです。

ここで「博徒」と「任侠」と「極道」の違いを学んでおきましょう。

「博徒」と呼ばれた博打と祭りごとを取り仕切る事で生計を成り立てていた次郎長親分も、年齢と共に親や家族が喜ぶような地域の為の力の使い方を学び、生まれ育った土地を守る為の働きをするようになりました。

庶民感情を理解しながら、庶民だけでは守れない部分に力を使う仕事をした人たちの事を「任侠道」を生きた人たちと言います。

当時の日本は、権力とお金の腐敗で命まで売り飛ばすような時代でしたから、無法者があちこちに居た為に庶民が安心して暮らせる時代ではなかった事から、当時の行政の代表が清水の次郎長親分に現在でいう警察署長をお願いした事もうなずける事実です。

今の時代と違って治安が安定していないこの頃は、力には力で制圧しなければいけない事件も起きる為に地元をまとめていた次郎長親分の活躍を耳にして行政の代表が仕事をお願いしたようです。病気で亡くなる最後の時まで、地元の子供たちの為に英語塾を開いていた記録も残っていました。

このように「任侠道」は、人と人の狭間を守る役目を任された人たちの事だと理解して下さい。

反対に義理と人情を忘れただやみくもに力を振り回す人の集まりを「極道」と言います。人間の王道を外れた極(きわ)の道を歩く人たちの事です。

あまり知られていない事ですが関東大震災の時、荒れ果てた関東の土地の人々の混乱を収めたのも実は「任侠」の人たちでした。

普段、虫も殺さないような人たちも法の番人の力が及ばないとなると、いかに非人道的な行動を取るかは皆さんの土地の歴史を振り返ってみてもわかるとおりです。いかに人間の本質は我欲が強い動物なのかという事が、混乱時ほどよく正体が現れるものです。

そういう人たちを管理する為に、法律と権力を振り回す警察と人情と人の道を教える「任侠」が手を結んで今の日本国は守られた時代もあったのです。常に平和な世の中を維持する為に、影になって働いた人たちがいた事を覚えておいて下さい。

平和や安定が当然だと思っている人たちにとては想像もできない話だと思いますが、学校教育では決して教えてくれない真実の日本の姿なのです。世の中のバランスは常に、こういう見えない影の世界と表の世界のバランスで成り立っているという事を大人たちが正しく理解すること重要な事だと思います。

自分の子供が人の道を外れた時に「親として人間としてどう対応するか」が一番難しい教育だからこそ、極道の人間よりもとんでもない事件を起こしている一般市民の恐ろしさが今の日本の現状だからこそ、地域の子供を自分の子供だと思って「地域教育のあり方」を考え直して欲しいと思います。

今の日本の現状は、自分の事しか考えられない大人たちの結果であり、そこで起きている責任も全て私たち大人にあると私は思っているからこそ、もう一度、人間教育の原点に立ち返り、未来へ何が必要なのかを若者たちと話し合う時間を作って欲しいとも思っています。

自分の子供と本音の話ができない家族が増えている時代だからこそ、地域の人たちとこういう事を話し合う必要が大切な時代になっている事にどうぞ気づいて下さい。

親子関係は、全ての人間関係の基礎を学ぶ大切な教育だからこそ、まず大人自身が積極的に「地域教育のあり方」を学んで欲しいと思います。日本の未来は、私たち大人の考え方と行動で変える事ができるのです。

◎地域を愛する大人たちの第一歩
羽衣の松・百人祈り 3月14日 9時より

 

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