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祖父の教え:「女心と、ぞうりの鼻緒」

いいか、これは男なら覚えておきなさい。

女はな、昔から「女心と、ぞうりの鼻緒」と言われるくらい、キレやすい動物なんだ。

 

さっきまで笑顔でいたと思っていたら、突然、キレるから大変だという先輩たち方の教えなんだ。

どうして、そんなに女は、キレやすいの?

ワシもそれがなぜだか考えたが、わからんかったので、同級生の賢い女たちや、市議会議員の奥さんに聞いてみたけど、誰も教えてくれないのさ。

きっと、男には教えたくない「何か」を隠しているんじゃないかな?

なんで、そう思うんじゃ?

だって、うちの母を見ていても、自分に関係ない時はヘラヘラしているのに、自分のことを言われていると思った瞬間に怒り出して、突然、僕の耳を引っ張って、トイレに連れて行って、文句を聞かされるんだもの。

 

溜まった思いがあるのか?言い返したい思いがあるのか?考えながら聞いていたけど、結局、頭にきた文句を僕にぶつけたいだけだとわかりました。

 

なぜか、わからないけど、母はいつもイライラしてるし、誰かと言い合いすればいいじゃないでしょ!と言ったのに、「そんなことできるわけないでしょ!」と、代わりに僕に文句を言うんです。

 

きっと、母の鼻緒は、常時、キレっぱなしだと思います(^^)

どう思います?じいちゃん?

そうか、そんなにひどいか・・・俺の娘ながら、教える教育を間違ったかな・・・。

 

あいつには、全ての「嫁入り修行」は全てさせてやったのに、それじゃあ、心は穏やかにならんかったか・・・。

 

年を食えば、大人しくなると思ったが、やっぱり、「三つ子の魂100まで」は本当なんだな・・・。

母の子供時代は、そんなに酷かったの?

目を離すと、いつも近所の男の子と遊んでいたし、そのうち、チャンバラごっこになると、本気で相手の男の子を泣かすので、いつも、俺が謝らなきゃいけないので、もう少し加減してやれ!と言うと、「戦いに加減なんてできません!」言い放つほど、男優りの女だったぞ!

やっぱり、そうなんですね。

あの母の喧嘩っぱやさは、昔からなんですね!

 

いつも、僕には「お前は短気だから落ち着きなさい!」と言っておきながら、一番、頭にきてるのは、母のほうなんです。

 

だから、なんか僕をけしかけて喧嘩させることも何度かあるので、あの女、結構、ズル賢いですわ。

 

もし、母じゃなかったら、とっくに殴ってますわ。

そんなにひどいか・・・。今度あったら、注意しておくな。

子供を出しに使って喧嘩させるなと!

僕は、それでもいいんですが、母がそれで気が済まないのを感じるので、どこかで思いっきり喧嘩して、すっきりさせてあげたいんです。

 

同級生でも、よく喧嘩する奴は、家の問題を抱えている奴が多いので、母も何か問題を抱えていると思うので、スッキリさせてあげて下さい。

 

でも、じいちゃんが言うと、また怒られたと言って、後からまた僕が怒られるので、どうか、上手に気づかせてあげて下さいね。

 

本当に、心の底からじいちゃんには感謝してますが、どうも、母はじいちゃんが怖くてしょうがないみたいなので、もう少し、気楽に生きて欲しいんです。

 

我が家の中で、「唯一の女」なので、ちょっとは大事にしたいのですが、何か言うと、すぐ喧嘩腰になるので、こっちもビクビクなんです。

 

今、頑張って田んぼを広げようと無駄遣いしないし、節約ばかりしているせいなら、どこかでハメを外して欲しいと思っています。

孫のお前にまで、そんな気を遣わせているのか!

アイツ!母親として失格だな!!

いえ、じいちゃん!

私は「母親」としては、最高の母だと思っています。

 

礼儀作法、躾は完璧だし、どこの家に行っても恥をかかないのは、母のおかげです。

 

だからこそ、そういうちゃんとできる母じゃない面を、どこかで解放させてあげたいんです。

 

どうか、じいちゃんから上手に母に言ってあげて下さい。よろしくお願いします。

こんな会話をした数週間後、母と一緒に、じいちゃんに会いに言った時、母と祖父が二人でゆっくり仏壇の前で話をしていました。

母は、泣きながら、「わかったよ、じいちゃん、ありがとうございます」と言っていたので、きっと、思いは伝わったんだとわかりました。

その日のお昼は、珍しく祖父が母を「客人」としての目の前の席に座らせて、二人で差し向かいでお昼ご飯を食べて始めました。

子供ながら、母のドギマギした様子に吹き出しそうでしたが、じいちゃんも娘と一対一でご飯を食べたことがないせいか、婆ちゃんを呼んで女二人の前でご飯を食べていました。

「メシば喉が通らん!」と文句を言いながら・・・(^^)。

母は、数日後、父と二人で温泉一泊旅行に行きました。

きっと、祖父がお金を出してくれて、「気分転換して来い」と言ったのだと思います。

心優しき祖父と、私と同じ気丈な母を支えてくれた祖父に感謝でございます。

 

 

 

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