アクエリアス(水瓶座)の時代
今日、「PROJECT GAIA」で紹介されていたメッセージの中に、アクエリアス(みずがめ座)の時代がやってきたと書かれていますが、理解できないみなさんのために説明内容を記載しておきます。
世界の歴史は、常に同じ時期に同じようなテーマで動いていたことをまず、ご理解下さい。
それは、「時代のカルマ」のことなのです。
1) 来るべきアクエリアス時代と宗教革命
皆さんは、アクエリアス(水瓶座)の時代という言葉をご存じでしょうか?
これは、古くは哲学者プラトン、新しくは心理学者のカール・ユングなども唱えている、占星学の考え方です。
魚座の時代、水瓶座の時代について検証した心理学者ユングの言葉より地球は自転するときに「首振り運動(歳差運動)」を起こしています。
地球は自転していますが、いわゆるコマの首振りのような歳差運動をしています。
そのため、毎年の春分の日に太陽の方角にある星座は、約2万5860 年の周期で、12 の星座を一周することになります。
そして、各時代の文明の特徴が、その時代に太陽の方角にある星座の特性と一致しているという考え方が、長らく唱えられてきました。
『現代占星術教科書』(The Modern Txtbook of Astrology)を著わし、現代占星術を大いに普及させたマーガレット・ホーンなどによると、次のように、各時代の星座と文明の特徴を対応させることができるとしています。
【牡牛座の時代】Taurus 紀元前4000~前2000 年ごろ
【牡羊座の時代】Aries 紀元前2000 年~紀元元年ごろ
【魚座の時代】Pisces 紀元元年~2000 年ごろ
【水瓶座の時代】Aquarius 紀元2000 年~4000 年ごろ
【牡牛座の時代】紀元前4000~前2000 年ごろ
◎不朽の建造物
牡牛座は、不動の大地の星座です。
したがって、エジプトのピラミッド、バビロニアの城壁都市など、堅固な大建造物が多く造られました。
また、この時代は、後の歴史の土台とも言える四大文明(エジプト・メソポタミア・インダス・黄河)の発祥の時代です。
◎ギリシア:クレタ文明(紀元前三〇〇〇~前一四〇〇年ころ)
エーゲ海のクレタ島で栄えたクレタ文明では、牛が神聖視されていました。
発掘されたクノッソス宮殿には、牛を描いた壁画がありました。
ギリシア神話では、クレタ島の初代の王であるミノス王は、神々の王ゼウスと人間の娘エウロパの子であるとされています。
ゼウスは、エウロパをさらうために、牡牛に化けました。
ここにも、「牛」との関連が見られます。
ちなみに、エウロパはヨーロッパの語源です。
また、ミノス王の王妃と、ポセイドンが送った白牛との間に生まれたのが、牛頭人身の怪物ミノタウロスでした。
◎インド:インダス文明(紀元前2500~前1800 年ごろ)
インダス川流域を中心に展開したインダス文明では、牛を護符に象{かたど}るなどして神聖視していました。
印章にも多く牛が描かれています。
◎バビロニア:メソポタミア文明(紀元前3000~前2000 年ごろ)
現代の星座区分のもとになったバビロニアでは、春分点のあった牡牛座が極めて重視されました。
この時代のユダヤの牛崇拝は、バビロニアに由来しています。
◎エジプト古王国時代(紀元前2780 年~前2280 年)
古代エジプトの首都メンフィスでは、その守護神プタハの聖牛アピスが崇拝されました。
プタハ神殿のなかでかわれていた聖なる雄牛アピス。プタハの化身とも見られていました。
【牡羊座の時代】紀元前2000 年~紀元元年ごろ
◎英雄・強力な指導者の時代
牡羊座は火の星座であることから、征服といった意味が出てきます。
この時代の王国は領土を大きく拡大しました。ギリシアからペルシアまで征服したアレクサンドロス大王、中国全土を統一した秦・漢王朝などがその典型例です。
また、英雄・強力な指導者の時代を表わし、未知の分野に先鞭を付け得る開拓精神と、人々と新天地へ導く指導力を特色です。
仏陀釈迦牟尼・ソクラテス・孔子・モーセといった精神的指導者は、いずれもこの時代に登場しました。
◎エジプト:新王国(紀元前1600~1100 年)
古王国時代には牛崇拝だったエジプトも、新王国時代に入ると、牡羊崇拝が始まります。
新王国時代の王にアメンヘテプ(1~4世)、ツタンカーメン、アメンメセスがいるが、彼らの名前に含まれる「アメン」とは、「牡羊」を聖獣とする羊頭アメン神のことなのです。
美術モチーフもアメン神の牡羊が増え、アメン神を祭るカルナック大神殿の参道には羊の頭を持ったスフィンクスが並んでいます。
王の神殿にも「天空を渡る牡羊のための高貴なる広間」といった記述が見られるようになりました。
◎ユダヤ教
ユダヤ教を崇拝するイスラエル民族の祖はアブラハムで、ちょうど紀元前2000 年ころに登場しました。
ユダヤ教は、小羊をいけにえに捧げる宗教です。
モーセは、神から授かった十戒が刻まれた石板を持ってシナイ山から下ってきたが、エジプトからモーセに付き従ってきたユダヤの民は、前時代/異教の象徴である「黄金の子牛」を拝む祝祭を行なっていました。
怒ったモーセは、子牛の像を破壊しました。
◎古代ペルシア
紀元前3世紀ごろ、ペルシア起源の契約・友愛の神ミトラを崇拝する「ミトラ教」が広まリマした。ミトラ神は羊飼いの姿で描かれ、前時代の象徴である牛と戦うモチーフが描かれています。
【魚座の時代】紀元元年~2000 年ごろ
◎犠牲と愛、二極分化
ギリシャ神話では、怪物テュポーンから逃げるため魚に姿を変えた愛の女神アプロディーテーとその息子で性愛の神エーロースを示します。
2匹の魚は尾のところでつながれているが、それぞれの向いている方向は別々である。このことから、魚座は、犠牲と愛欲の時代、二極分化を表わしています。
◎原始キリスト教
「イエス・キリスト、神の子、救済者」という意味のギリシャ語の頭文字を並べると「イクテュス」となり、これは「魚」という単語になります。
そのため、古代キリスト教会ではイエスを魚で象徴させています。
◎キリスト教における魚の象徴表現
イエスの最初の弟子たちは漁師です。
“ イエスは、ガリラヤ湖のほとりを歩いておられたとき、シモンとシモンの兄弟アンデレが湖で網を打っているのをご覧になりました。
彼らは漁師でした。
イエスは、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われた”(マルコによる福音書1:16~17)福音書には、イエスが五個のパンと2匹の魚によって5000人の食事をまかなったというエピソードが書かれています。
イスラエルの「パンと魚の増加の教会」の床には、5世紀ごろのモザイク画が保存されています。
これは、少年の持っていた5つのパンと2匹の魚で、イエスが5000 人以上の人々を養った奇跡を記念するものです。
魚座の時代は、魚を象徴とするイエスの誕生をもってその始まりとしており、それに先行する牡羊座は、いけにえの子羊として十字架上でほふられたその死をもって終わったとされています。
ユングは次のように書いています。
「ところでキリストは新しい時代(アイオーン)とみなされたのであるから、占星術に通暁{つうぎょう}している者にとってはっきりしていたのは、キリストが一方では双魚宮時代の最初の魚として生まれるとともに、他方では去ってゆく時代(アイオーン)の最後の雄羊(arnion、新約聖書の小羊)として死ななければならなかったということである」(ユング)
『アイオーン』)概論編 アクエリアスの時代
2) 来るべきアクエリアス時代と宗教革命
そして、今始まろうとしているアクエリアスの時代が大きな注目を集める理由は、それが“ 黄金時代”とも言われ、素晴らしい時代になるだろうと予測されているからです。
この時代には地上のすべての悪が一掃され、世界に平和と人類愛がよみがえってくる時代であるということです。
またこの時代には、今までの一切の思想や観念や宗教、国籍や人種の差異に影響されない、水晶(クリスタル)のように清浄な魂と透明な精神をもった人類――水晶人種が出現するといわれている。(ルル・ラブア『占星学の見方』)
“ 水瓶座”の特質が示すのは、「権威主義(縦社会)への反抗と革新」、「自由な発想と個性尊重」、「発明と科学・技術、友情と連帯(フラットな関係重視)」などです。21 世紀は“ 精神と科学”の調和したすばらしい社会が実現するでしょう。
(瀬尾泰範『来たるべきアクエリアスの時代』) 思想・宗教の区別、国籍・人種の差別がなくなり、新しい人類が生まれ、精神と科学が調和する――。これは、すべての人にとって理想の社会でしょう。
< C・G・ユング>
そして、それはいつ来るのでしょうか?
これには諸説があります。というのは、天球上のどこまでが魚座で、どこからが水瓶座なのは全くはっきりしないからです。
よって、二十世紀に既に始まっているという説と、二一〇〇年以降であるという説まであります。
わたしは、魚座と水瓶座がだぶる部分もあるでしょうから、少なくとも、水瓶座の時代の要素が徐々に出てきているはずだと考えています。
この点について、心理学者のユングは『アイオーン』の中で、「星座の境界設定は周知のように任意であるために、これの生じる時点は非常に不確定である。占星術的には次の時代(アイオーン)の開始は、出発点をどこにおくかの違いに応じて、西暦2000 年から2200 年の間に当たっています。
a113 星を基礎にすれば、1997 年となる。
(1997 年は)プトレマイオス『アルマゲスト』に記されている星々の経度表示に一致する」
「ちなみに、天地創造のはじまりをB.C.4000 年10 月23 日午前9時と定めた『欽定訳聖書』にキリスト教でいう世界の寿命年数6000 年を加えると、キリスト教世界の終末は1997 年10 月22 日となり、キリスト教の呪縛から解放された新しい時代は翌1997 年10 月23 日からスタートすることになる」と述べています。
そして、占星学の専門的分析はさておき、現実の二十一世紀を見れば、現在の文明が明らかに行き詰まろうとしていることがわかります。
だからこそ、今世紀こそ、そういった新しい時代、新しい文明の到来が待望される時代だとわたしは思います。
そして、これからの新しい時代をつくるのは、皆さんの意識しだいだということです。
どうぞ、すべての悩みも、苦しみも、喜びも、すべて他の人にも、つながっていることを理解して、新しい自分を常に、創出してくことに専念されるようお願いいたします。
ご案内)天無神人オンデマンドページ