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85歳の光

父性社会から母性社会へ変わる「新しい始まり」に向けて、女性たちが守るご先祖や霊界の新しい取り扱い方を考えていると、その答えを2001年から私が経験した時の映像をいくつか思い出させてくれました。

何か大切なことを皆様が気付いて下さることを願っていくつかの真実を公開したいと思います。

2001年夏、知人の紹介で出会った50代の女性経営者の85歳になるお父さんは、末期ガンの宣告を受けて余命3か月の命でした。

当時、無料で人のためにできることは何でもすると決めていた時ですので、父の苦しみを少しでも和らげてほしいと願う娘さんと一緒に病院へ同行しました。

父が信じてくれるかどうかわからないので、あなたのことを話して受け入れてくれたら何かしてもらえますか?という話でしたので、まずお父さんの了解を得てからお逢いしました。

ベットから起き上がったそのお父さんのキリっとした姿は昔、経済界でとても著名な活躍をしていたときの威厳を感じさせています。

ご本人に症状を聞くと、痛み止めの薬を飲んでいても夜中にキリキリと背中や足が痛んで寝られないと話してくれたので、身体に手を当てて”生気”を流しながら痛みを取るヒーリングを行いました。

すぐ深い呼吸音になり、30分ほどで完全な眠りに入りました。

全身のオーラを完全な状態に整えて終了です。

娘さんは初めて他人の前で眠る父の姿を見て驚いていましたが、安らいだ父の寝顔をとても喜んでくれました。

実はこの女性本人も一昨年に乳がんで片方の乳房を取っていました。

出会うキッカッケも転移を心配した友人からの依頼でした。

身体の病気の原因に大きく精神面が影響していることは数年前からわかっていましたし、その女性から親子兄弟の感情のもつれがあることも聞いていましたので何かお手伝いができればと思っていました。

余命3か月の間に親子関係のわだかまりが無くなることを願って、何度も病院に通いました。

1週間以上の間があくと、「アマミさんは、忙しくて来れないのかな?」と85歳のお父さんが言っていると娘さんから電話が鳴ります。

その言葉がとてもうれしくて病室へいくと、お父さんは昔の仕事のことや家族のことなどいろんな話をしてくれました。

死んだ妻にやさしくできなかったことや娘や息子たちに厳しく言いすぎて甘えさせた覚えがないことなど、明治生まれの頑固なお父さんは、直接言葉で言えないけれど、実は少し反省しているようでした。

そんなお父さんを勇気付けたり、娘さんの本音の思いを聞いたりしながら、二人の気持ちの橋渡し役をするようになっていました。
姉弟関係もお互いに避けるようになっていたと聞き、その弟さんにもあってお父さんのこれからのことを話し合いました。

自分が亡くなったあとの全ての段取りを自分で終えたお父さんは、会うたびに笑顔が増えていて、病室へ入ろうとすると親子で笑っている声が聞こえたので病室に入らず帰った日もあったほどです。

どんなにやさしい他人より、やはり親子同士の心からの会話が最高のヒーリングになるからです。

何度か急に病状が悪化して余命2・3日というときもありましたが、電話をくれなくてもその翌日には、毎回、虫の知らせで病室へ行っていました。

ヒーリングをすると心拍が安定したり意識が戻ったり食欲が戻ったこともありました。

親子関係がいい感じになっているのを見て私にできることはもうあまりないと感じているとき、お父さんからこんな言葉をかけられました。

「アマミさん、わしゃー、大切なことを忘れとったよ」

「何ですか?」

「死ぬことだよ」

と笑顔で言うお父さん顔は、思い残すことが何もなく「死」を受け入れる喜びを感じているようでした。

天を仰ぎその準備がどうなのかを見ても、まだその時ではないようです。

それ以降は、虫の知らせのときだけ足を運びました。

初めてあってから半年を超えたある日の夕方、お父さんに残された時間が24時間を切っているのがわかりました。

魂を導く使者が上空から降りてくる姿が見えていたからです。

でも娘と息子さんにはそのことを話せません。

やっと家族3人が昔のように言いたいことを言って笑う時間が持てるようになったのですから。

翌朝7時に病室へ駆けつけて、その時を待ちました。

その瞬間は、二人の子供たちが揃っているときに合わせてくれました。

娘さんから「お父さん、もういいよ。もう頑張らなくてもいいよ」と言った瞬間、魂は少しづつ肉体を離れていきました。

ありがとうと言葉で言えない分、娘の手を握りしめて・・。

葬儀を終え、お父さんからの最後の言葉を家族に伝えてその出会いは終わりました。

それまでこの家族が抱えていた大きなトラウマやカルマはすっかり消えていました。

娘さんのガンの転移が消えていたこともその証です。

私はいつも治療したあとに、ご本人にもしなければいけないことがあることを伝えます。

どんなご先祖様も、大きなお墓や大きな仏壇や長い戒名を望んでいる人はいません。


それはただ生きている人の見栄です。


ご先祖様が願っていることは、生きているあなたたちが喜びを分かち合い悲しみを分かち合う家族であることだけを願っていますと伝えます。


だから良いことがあったらご先祖様へお礼の言葉を唱えて下さい。


苦しいことがあれば、今、何に気づけばいいのかを聞いて下さいと話します。


逃げたいこと、ごましたいこと、避けて通りたいこと、他人のせいにしてきたことのすべてがご先祖様も同じようにしてきたからこそ、できなかった自分の分け御霊であるあなたを守っているんです。


それは自分ができなかったことをあなたに乗り越えて欲しいからです。


だからあなたが辛い今、そのひとつでいいからやってみてください。


そのあなたの勇気にご先祖様たちは力を貸してくれるのですからと。

命を産み出すのも、命を看取るのも、女性の役目です。


そのすべての命の産み出しと看取る苦しさに耐えられるよう女性は強く生まれています。


その役目を全ての女性が思い出して下さることを願います。

 

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