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希望の島

「希望の島への改革」という本は、2001年に出版された本ですが「競争社会を乗り越え、「協力社会」を目指す」という帯タイトルが眼をひき、著者は東京大学経済学の神野直彦教授です。

以前に一度だけご本人の話を聞く機会がありましたが、北海道で不況経済を立て直そうと経済人の集まる会場で「北海道が生き残る道は、鎖国ですよ」という言葉が耳から離れません。世界中の経済破綻した国を立て直すメンバーでもある神野さんは、社会倫理学という学問を教える日本唯一の学者です。

グローバル社会と呼ばれているこの現代に、時代を停止させる「鎖国」を目指すのもおかしな話だと思うでしょうが、実は「食の確保(自給率)」から物事を考えると、もっともな話なのがわかります。

人間は、いくら進化しても動物の本能欲求が無くなることはありません。全ての欲求の進化も、本能欲求(食・性・寝)が満たされてこそ出てくる次の段階ですので、今、マスコミで話題の「派遣切り」も根底にある問題は、企業の対応や姿勢ではなく、本人一人一人の危機回避能力の欠如なのです。

社会で起きる問題も家庭の中で起きる問題も、一番大切なことは原因を誰かのせいにして責める事ではなく、一人一人が生き残るための知恵を出し合う事で、新しい道を見つけることが必要です。阪神大震災の時も同じでしたが、一時的な救済活動は目の前の問題を対処する為に必要ですが、その次の不安を消すものではありません。

わかりやすい一例をあげると、お金が無い人が、お金を持っている人を非難してはいけないという事です。能力のない人が、能力のある人を責めてはいけないという事です。自分にできないことをしている人を非難するような無責任な行動をしないようにしましょうという事です。

親が居てくれたからこそ、あなたが生まれたように、自分にできない事をしてくれる人がいるからこそ、自分の居場所が与えられている事に感謝する心が、最も大切な事なのです。その親・会社から自立しないのも、あなたの甘えだと学んで下さい。

マスコミや評論家の発言に影響されて、一緒に愚痴や不満をこぼしてはいけません。彼らはその責任を取る立場にないからこそ、自由な意見を言えるのです。当事者たちの問題はそんなに簡単なものでない事は、皆さんもご存じのはずでしょう。だからこそ、正しいと思っても言ったとしても、自分に責任が取れない無責任は発言は、控え目にして下さい。

何か問題が起きた時に戦う人もいますが、誰かを責めるほどのエネルギーがあるのなら、新しいことにチャレンジする勇気に向けて欲しいと思います。今までの自分のを変えずに、結果を変えろ!と誰かに言っても、ご飯は食べられません。

会社を選んだのも、派遣という立場を選んだのも、今の夫や妻を選んだのも、すべて自分の選択の結果です。その結果が、自分の思うようものでないとしたら、まず自分自身を変える勇気と物事を選び直す勇気が必要です。

もうひとつ、安易なまわりの風潮に流されてはいけません。インターネットで自分の名前を明かさずに人を責める言葉を書き続ける人たちは、間違っています。意見があるのなら、正々堂々と正面から自分の意見を伝えてこそ、次の知恵を出す機会がお互いに生まれるからです。

昔から「他人の蔭口を言うとお天道様が見ているよ」と教わったとおり、人に吐きだしたマイナスの言葉や思いは、必ず、回りまわって自分の身に降りかかるようになっている事は、何度もお伝えしているはずです。

2009年の私への祝詞は「他人に問う人生を歩みなさい。それが真実の道です」でした。だからもう人のことをとやかく言っている暇は、私にはありません。自分の進むべき道へ進むための時間も、残り少なくなってきていますので、生きている間に魂の役目を果たしたい思いでいっぱいです。

あと私が大切にしていることは、「他人を変えようとしない」ように心がけています。どんな関係の人であっても人は常に変わりますので、自分にとって都合が悪くなる事でも相手の意志を尊重するようにしています。相手を変えようとするのではなく、相手が進みたい道へ進むように、自分自身も自分の道をしっかり見定めて進むことが、結果的にお互いを大切にする生き方だと思っています。

希望の島 日本は、そういう人たちが集い、自分のしたい事を語りあい、お互いの夢を叶え合う事から始まるのだと思います。未来の地球のあり方を教えてくれた絵本 「新しい世界」 の内容こそ、私たちが目指す新しい自分の生き方だと感じています。希望の島 日本は、あなた自身の決意と言葉と行動の全てで、創り出すものです。

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