6000億円を動かした男
2021年7月の緊急事態宣言中、新宿区の行きつけの居酒屋で、素敵な男性に出会い、いろんな話を聞かせてもらいました。
彼は部下を連れて大声で話していたので、何をしている人か気になり、話しに聞き耳を立てていると・・・。
「俺は6000億円のビルを建てたんだ。自分に入るのは、6%だけだけどな!」と笑っていました。
桁がデカすぎて、すぐに計算できないくらいのお金を動かしたのはわかったけど、何をしている人なのかを部下に聞くと、何屋とは言えないほど、いろんなことをやっていると言います。
今日も、自分のセブンイレブンのお店がオープンしたので、プレオープンの様子を見に来たついでに、30年の付き合いになるこの居酒屋に寄ったと話してくれました。
「俺は東京で一番、コンビニの店舗を持っている経営者なんだぞ!」と豪語しますが、嘘ではないでしょう。
コンビニは3店舗経営すると、あとは黙って儲かると、コンビニオーナーから聞いています。
この男性の話を聞けば聞くほど興味が湧いたので、いろんな質問をさせてもらいました。
すると、一枚の名刺を渡してくれました。
2020年「コモレ四ツ谷オープン」
株式会社 祥平舘 特別顧問 斉藤源久さん(72歳)
どうやって、こんなデカい事業を動かしたのか?
この人の力はどこにあるのか?
興味が湧いたので、いろんな角度から質問させてもらいました。
会社は息子に渡したし、息子で4代目、孫で5代目まではいる、と言います。
団塊世代の最後の人たちの気迫は、20年前からお世話になっている同じ世代の先輩たちからよく聞いているので気持ちはよくわかります。
戦争に負けて悔しがっている親を見て育った子供たちが、ここまで日本を大きく育ててくれたのです。
だからこそ、「孫の世代に継承する知恵」を学ばせてもらいたくて話をしました。
心がある「本当の商人」だと感じました。
話の最後に、私が借りている原町1丁目の街の再生方法を聞いた時に、最大のポイントを一言で教えてくれました。
「神仏も大事だし、神社も御神輿も大事だけど、新宿区のマスタープランにあるかどうかだ!」
全ての謎が解けました。
私も20年前に、札幌市の再開発プランに意見をしたことがありますが、この人は本質を知っているからこそ、行政を動かし、6000億円のビルを建てたのです。
「俺が出したのは、800億円だけだけどな!」と言った意味もわかりました。
あとで調べると、「UR都市機構」の再開発計画のランドマークタワーを手がけた人だとわかりました。
「四谷駅前地区第一種市街地再開発事業│CO・MO・RE YOTSUYA」
https://www.ur-net.go.jp/produce/case/yotsuya/
このビルには、あのLINEという大きな会社も入っています。
https://linecorp.com/ja/company/contact
最後に、自分のお仕事をする中で何を一番、大切にしているのですか?の質問には・・・。
街に乳母車を押すお母さんたちが増え、老人も一緒にイキイキしていることをいつも考えていると教えてくれました。
半端ないくらいの資産とお金は持っている人ですが、心のあり方が素晴らしいので、また、お会いしたい人の一人になりました。
「人生は誰と出会うか、何と出会うか」だけなのです。
この出会いを活かして、また皆さんのために自分ができることをやろうと思いました。
思いが正しければ、何十年、かかっても、必ず、思いは叶うと信じています。
ご縁の神様、ありがとうございます。