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親の教え:これはいいけど、これはダメ!

いろんな家庭の子供の「躾」を見ていると、共通するのは、「これはいいけど、これはダメだ!」と言う親が多いことです。

この言葉には、「親の価値観だけで生きなさい!」と言っている意味と同じなので、ご注意下さい。

親の価値観は・・・本当に、正しいのでしょうか?

そんなに完全で、素晴らしい価値観を、全ての「親」はお持ちなのでしょうか?

私は子供の頃から厳しい武士の家の教育を母に教えられたおかげで、「人に上に立つものの責任」だけは徹底的に身につきました。

そのおかげで、どんな状況の、どんな関係性の中でも、理不尽で、困った人がいる時は、本気で弱い者の「代弁者」になって、先輩でも、先生でも立ち向かってきました。

「筋がおかしい!」と怒りたくなる時の私の反応は、「自分の魂の性質(たち)」なので、同じ母の教育を受けた兄の反応は全く違います。

兄は、長男のせいか、絶対に、頭ごなしに物事を口にしません。

周りの人が言うことを全て聞いたあと、自分の意見を聞かれた時だけ口にする人間です。

つまり、「全体を見て、よく考えてから自分の立ち位置を考えて発言しなさいと、母親に教育された結果だと思います。

私はそういう時、兄が我慢している感情もわかるので、「長男て、辛いなあ、よかった次男で・・・。」と何度も思いました。

でも、周りの人たちの親の教育を見ていると、まあ、それはそれは驚くほど「共通項がない」「親の体験と自分の価値観だけで善悪を判断」して、子供に押し付けているので、これはいずれ、思春期に反発する子供になると思って見ていました。

結果的に、そういう家の子供たちは、早く家を出ますし、親の言うことを聞かない大人になってしまいます。

でも、そういう人たちがたくさんいるからこそ、いつも私は子育てを迷ったお母さんたちに、こう教えます。

「自分の親の言うことを100%正しいと思うんじゃない!」

親だって初めて親になったので、どう教育していいのか悩みながら子供を育てているし、同じことを教えても、兄弟姉妹で反応も違うので、子供の数が多い親たちは、どんどん教えることが変わっていきます。

ある意味、それは親としての成長過程なので仕方がないのですが、ガチガチの期待を込めて育てた長男・長女に教育した親でさえ、二番目や三番目や四番目の子供に教える教育内容はどんどん変わっていくと思って下さい。

それを見ている長男長女は、「なんで、私の時と言うことが違うの?」と怒りますが、親も日々、考えて成長しているのです。

 

過去は変えられないので、新しい子供に期待して、教え方を変えるのが、普通の親なのです。

どこかに正しい家庭教育の基本があるんじゃないかと、賢い大学の教授のセミナーや、何人も子供を育てたお母さんのセミナーに行く主婦もいますが、実は、全く無駄なのです。

だって、たいてい賢い大学の教授の家の親子関係は体裁ばっかりで家庭の中はボロボロだし、子供を何人も育てた母親でさえ、離婚していれば「その人の言葉に正解はない」と思ったほうが良いのです。

 

では、誰から学ぶべきなのでしょうか?

実は、自分のお母さんとお父さん、そして、夫のご両親に、子育ての時代に何を考えて、何に悩みながら子供を育てたのかを聞くことが、最大の「自分教育」なのです。

自分が子供の頃は、親の勝手な意見に反抗したはずなのに、実は、自分の子供に教える時も全く親と同じに教えてしまうので、同じようにあなたは子供から否定されてしまうのは当然なのです。

私がこれまで見てきた多くの家庭教育から思ったことは、

今の時代は、親が育てるより、祖父母に育ててもらった方が賢い子供に育ちますし、「自立心」は絶対に強くなります。

子供が親に甘えたい時や受け止めてほしい時こそ、親は忙しくて受け止められませんが、定年退職した祖父母たちは、その反省を踏まえて、物事の良し悪しを簡単には口にしません。

賢いおばあちゃんに育てられた40代の奥さんに聞くと、自分がどれほど幼いかがおばあちゃんに育てられてよくわかったし、物やお金がない時代にどう生き抜いたのか、たくさん知恵を持っていたので、助かったと言っていました。

賢くない祖父母達は、少ない孫達に高額なお年玉をあげたり、好きな物を買ってあげて喜ばせますが、子供達はただの「金づる」としか思っていません。

その理由は、生き方を教える立場と知恵を教えていないからです。

 

両親は、なぜか、子供達に「完全」を求めたがりますが、自分達の人生で「完全」を体験した人など、誰もいないはずです。

お金があっても、人脈があっても、社会の人たちは「完全な人」とは呼ばないのです。

子供は親に認められるために、ちゃんと働いて、結婚して、子供を産みますが、それでも、親はあなたを認めないものなのです。

親が自分の子供を認める時は、社会の人たちがあなたを必要とした姿を見たり、他人に感謝される人間になった時に、親は自分の子供を認めるものです。

二人の男の子を産んで、二人とも医者になったある家庭の子供たちが、ひとりぼっちの母親を見捨てて、最後は一人で施設で死んだことを後から報告されたという実例もありますが、厳しく育てて賢い医者にはなったけれど、自分の子供に、お金以上に大切な思いやりや愛情を与えられなかったことが原因だと思います。

だから、若いお母さんたちはなるべく、ご近所のお年寄りと仲良くなって、親から教われなかった「子育てのコツ」を教わって下さい。

 

自分一人でネット情報を信じて「子育て教育」をすると、子供がかわいそうなので本当にやめて下さい。

親が教えることが、もし、間違えていても、子供は親の言葉を信じるものなのです。(小学生まですが・・・)

家庭内暴力(DV)の被害にあった子供たちは、警察に行っても、「自分が悪い」と言って、親を守ろうとするのが、日常です。

幼い子供たちは、そう親を見ていますので、どうか、若いお母さんは、周りの年配者やご両親から「子育ての失敗体験」をたくさん聞いて下さい。

たくさん聞けば聞くほど、「子育てに正解はない!」と気づくはずです。

 

私も18歳で家を出て、岡山県の大学に行った時、夏休みに実家に戻り、ふと、母に聞いたことがあります。

「ねえ、母は俺たち子供二人を育てる時に、子育ての自信はあったの?」

 

「そんなもん、自信なんて、あるわけないしょ!!!

初めて親になったんだもの、ただ必死に仕事をしてお金を稼いで、お前たちに飯を食わせるのが精一杯さ。

たまに、向かいのお坊さんが良い話をするけど、現実味がないんだよねえ。

今、目の前で反抗したり、文句を言ったり、駄々をこねている子供を見て、どう対応したらいいか悩んで質問したのに、お坊さんは、それはあなたの徳を積むための修行だから頑張りなさいと言いやがったのさ、頭にきたよ!

あの坊さんの家の食べ物は、ほとんど、うちのお米と野菜で十分、足りているのに、私たちには、足りないと思うんじゃなくて、「足るを知る」を学びなさいとか言うのさ。

頭にきたので、お米も野菜も持っていくのをやめようかと思ったけど、結婚した時に、本家の婆さんに頼まれたから、婆さんが生きている間は辛抱してお前たちの食いぶちを減らしてでも、お寺にご奉公するさ。

だから、うちは一生、貧乏かもしれないけど、私はじいちゃんに、「貧乏を恥じるな!」と教育されたおかげで、今も強く生きれるんだよ!

だから私たちは、米を作る農家になったのさ。

もし、日本が食糧危機になっても、自分でお米と野菜を作っていれば、生き残れるでしょ。

あなたは次男だから農家を継げないので、早く家を出て、自分で何とかして稼ぎなさいね。

どんなに辛いことがあっても、決して、この家に戻れるなんて、思うんじゃないよ!

私たちがあんたを育てられる時間は短いので、私があんたに教えられることは、生き抜くための「根性」だけかな?(^^)

確かに、根性だけは身に染みて身につきましたよ!

母よ、本当にありがとうございます。

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