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エゾオオカミとの対話

私の実家は、米と野菜を自分で作る「自給自足の農家」でしたので、いろんな動物をたくさん飼っていました。

農耕用の「馬」もいたし、卵を食べるために「鶏」も飼っていたし、育てて毛を売るための「綿羊」もいたし、「猫」と「犬」、「亀」や「金魚」や「パンダウサギ」も飼っていました。

家族全員が「動物好き」なので、「四つ足動物」を食べる習慣が我が家にはなかったことは幸いでしたが、どの家も、お正月やお盆になると山ほど「四つ足動物」の肉を食べるので、その翌日は、子供達の体が臭くてたまりませんでした。

「動物肉」を食べた人は、どの動物を食べたかわかるほど、体の臭いと口臭が臭くなるし、汗も臭いし、トイレのうんちの匂いもひどくなるし、気持ちも荒くなるので、子供の頃から「肉を食べる人間は信用しません」でした。

「動物臭い同級生」と遊ぶのが嫌だったし、私の「霊力の怖さ」を知ってしまった奴らとは付き合えないので、幼稚園の頃から毎日、春から秋までは一人で山に入って、自然界の動物や木々たちとお話していました。

冬は、山の雪が深くて行けないので、「星」を見て宇宙と通信していました。

「人間の世界」にいると、「動物たちを犠牲にして生きることを当然だ!」と嘘ばかりを言う大人たちが多くて辛いからです。

テレビもラジオを嘘ばかりだし、学校の先生が言っていることも、世間の大人たちが口にすることも「嘘ばかり」なので、生きるのが一番、辛い時期でした。

「地上動物」は、もともと海から「両生類」になって陸に上がり、「四つ足動物」になり、さらに進化した「二足歩行」の人間だけが「山に住む知恵」を学んだとテレビの教育番組を見て納得しました。

それなのに、同じ地上動物の「四つ足動物」を食べるということは、自分のルーツの「先祖を食べること」と同じなのに、必ず、そういう大人ほど「平気で嘘」を言います。

「嘘を言わない人」は、我が家の家族と、向かいのお寺の住職と、近所の優しいオバサン一人だけでした。

つまり、私の幼稚園時代に信じれた人間は、5人だけでした。

その次に信じられた人は、祖父母の3人ですが、嘘というより、「子供には言ってはいけない」と思って口をつぐむので、この3人も私が信じられる人たちでした。

祖父母たちが一人一人、亡くなっていき、自分が信じる人が減っていく中で、どうして生きればいいのかわからず、毎日、山の木や動物たちに質問していました。

そんなある日、森の奥から「声」が聞こえてきて、こう質問されました。

エゾオオカミ

どうして人間は、牛や馬や羊たちを食べるのか?

 

そんなにたくさんの物を食べなくても、いくらでも食べ物はあるだろう?

 

そのわけを教えては、もらえないか?

アマミカムイ
アマミカムイ

すいません、僕はまだ子供なので、わからないので、大人たちに聞いてから返事をします。

いろんな大人たちに聞きました。でも、みんな腹が減ったからとか、美味しそうだとか言いますが、生きて歩いている姿を見るだけで、「美味しそうに見える意味」が全くわかりませんでした。

牛や馬は、人間のために一生懸命に重いものを運んだり、人や物を乗せて運んでくれているのに、どうして、殺して食べるのかが、わかりませんでした。

昔々は、羊のお乳は「母乳がでない人」のためのオッパイだったと聞き、何軒もの家で羊を買っている意味も分かりましたが、子供たちが大きくなるとみんな殺して食べてしまいます。

「飼っていた動物を食ってやるのも供養さ!」と言う大人にも会いましたが、私は食べられません。

昨日まで遊んでいた羊や牛や馬を殺して食べるくらいなら、自分は死んだほうがマシと思っている人間だからです。

なぜ、「人間の命」ばかりを大事にして、他の動物を殺しまくって、「絶滅危惧種」にするのか、分かりません。

野生動物たちを殺して食べることだけでは飽き足らず、「食用」で育てて殺すことを覚えた人間は、毎年、殺す動物の数が増えていますし、肉を食べる人を増やすことで、たくさん「お金」を儲けています。

つまり、お金儲けのために、動物を殺しているのです。

猫も犬も鶏も、カラスもスズメも、鳥もミミズも、生きているものすべて食べてきたことは「人間の歴史」を調べれば分かりますし、人間が人間を食べて生き抜いた時期が長いことさえ、皆さんは忘れています。

クラスの同級を食べることと、自分を産んでくれた親を食べることと、自分が産んだ子供を食べることをし続けたきた人間を、どう理解して良いのかわからず、答えが出ないまま、森に行き、お詫びしました。

アマミカムイ
アマミカムイ

すいません、僕がどう考えても、人間がなぜ、動物を食べるのか分かりません。

 

僕自身はお肉は嫌いなので食べなくても、周りの人たちはどんどん動物を食べることが良いことだと思っているのか、世界中で殺した動物の肉を食べています。

 

でも、その理由がなぜなのか、人間なのに、分かりません。

 

きちんとした答えを言えずに、申し訳ありません。(土下座)

エゾオオカミ

人間の子供よ、よく正直に答えてくれたな。

ワシは、それで満足じゃ。

 

この先も人間は永遠にいろんな動物を食べるだろうし、しまいには、「人間が人間を食べることが正しい」ことにするかもしれん。

 

でも、もともと、人間はそういう動物なのだ。

 

大昔、何度も地球上に生命が生き残れないほどの時期があったが、なぜ、ここまで人間が生き延びたか、わかるか?

 

それはな、人間が人間の肉を食べて、血を飲んだからさ。

 

お前たち人間の血は、俺たち動物よりも、進化した血なので、実は、いろんな動物たちが人間を食べれば長生きできるのだが、神は、そう俺たちを作らなかった。

 

そして、森に住む動物の多くは「草食動物」だから、人間を食おうとは思ってはいない。

 

唯一、「人間を食った味」を覚えている我々、オオカミだけが最後の最後に人間を襲うのだが、俺たちオオカミが襲う前に、人間に絶滅させられたのだ。

 

俺と俺の家族は、北海道最後の「エゾオオカミ」だが、「お前のような人間」が生まれたと聞いたので、大雪山の山奥からやってきたのだ。

 

でも「お前みたいな人間」に出会えて、嬉しかったぞ!

 

人間がこれからどうするのかは、俺にはわからんが、お前が人間たちをどうしたいのかで、決まるらしいな。

 

俺たち「エゾオオカミ」を守ってくれていた最高の知恵がある「白い毛の長老オオカミ」が教えてくれたのだ。

 

俺たちオオカミだけでなく、地球上の「すべての生命の責任」を持って生まれた子供が、北海道に生まれたと。

 

「だから、お前はいづれ、その子供に会って、知恵を授けなさい」と、俺は子供の頃に言われたのだ。

 

やっと、お前に出会えたことが、俺も嬉しい。

 

お前も人間として生きることは辛いだろうが、「死ねない人間」と聞いたが、本当なのか?

 

俺がお前を噛み切っても死なないのか、試していいか?

 

もし、それで本当にお前が死なないのなら、俺は長老の言葉を本当に信じるし、お前が「地球上のすべての生命の責任」を持っていることを認めよう。

そう言うと、森の奥からから大きな身体をしたエゾオオカミが出てきて、僕の腕と身体をかじりましたが、どこも傷つかないし、噛みついた痕さえ残りません。

さすがに、エゾオオカミも諦めたのか、最後は、自分が噛んでベロベロになった唾液を舐めてくれました。

エゾオオカミ

お前は本当に、「神様に選ばれた人間」なんだなあ。

 

お前、辛いだろう・・・。

 

俺たちエゾオオカミが絶滅するより、辛いと思うなあ。

 

地球上のすべての人間が死んでも死ねないってことだろ?

 

俺には、耐えられないなあ・・・。

 

お前、魂の時に、よほど悪いことをしたか、それとも相当、良いことをしたのかどちらかだろう?

 

覚えてないのか?

宇宙の時代の頃のことを・・・。

アマミカムイ
アマミカムイ

すいません、自分以外の人のことは何でも分かりますし、過去も未来もハッキリ見えますが、自分のことは一切、わからないようになっているので、それが辛いんです。

 

僕、やっぱり、相当、大きな罪を犯した魂なのですかね?

エゾオオカミ

それは、俺にもわからんが、どう考えても、人間や地球上の「すべての生命の命の責任」を持っているということは、相当、大きな魂なので、神様たちと同じじゃないのか?

 

ならば、悪いこともしただろうが、それ以上に大きなことを成し遂げた魂だとワシは思うなあ・・・。

 

まあ、人間の子供よ、お前もいつか大人になるのだから、今から覚悟しておけよ!

 

これから人間の数は、急に減る時期が来るので、できるだけ多くの子供を残しなさい。

 

お前の子供でもいいし、他の人間の子供でも良いから、たくさん人が死ぬので、それ以上に多くの子供をメスたちに生ませなさい。

 

あ!人間は、「女」と言うんだったな、スマンスマン。

 

「人類を残す」のかどうかはわからんが、お前がたくさん強い子供を残せば、必ず、お前の意思を継ぐ子供が育つはずなので、あとは、テレパシーで通信で支えてあげなさい。

 

俺も北海道中のすべてのエゾオオカミの「長老」になったので、今は、本州にいるオオカミたちと通信しているし、世界にいるオオカミたちとも通信しているんだ。

 

お前のことは、もう「世界中のオオカミ」たちが知ったので、きっと、どんなことがあっても、オオカミたちがお前を救ってくれるはずさ。

 

俺たちオオカミは、もともと、人間が生まれた時に、人間の僕(しもべ)として生まれた動物なので、人間を救うことは喜びなのだ。

 

それなのに、人間たちは俺たちを絶滅させやがったがな・・・。

 

だから、俺たちオオカミ一族の一部を退化させた「犬」を、人間の僕(しもべ)として神は生まれさせたので、お前を守るためなら、どこの犬たちも働くと思うぞ!

 

俺も今からすべての犬たちに伝令を出すから、この「最後の遠吠え」を聞いておけ!

 

ワオーーーン!!

ワオーーーーーン!!

ワオーーーウオーーーーン!!

 

じゃあな、人間の子供よ、たくましく育てよ!

5歳の頃に、北海道最後の生き残りの「エゾオオカミ」との対話でした。

家に戻ると、父が、

おい、さっきの声は、オオカミの声じゃないのか?

お前、オオカミと話したのか?

 

何を話したのか、教えてくれ!

酒を飲みながら、ゆっくり聴くわ(^^)

と笑顔で言ってくれました。

北海道の中心は大雪山山系と呼ばれる高い山々で守られていますが、わざわざ私に会うために遠くから家族でやってきた「エゾオオカミ」との対話をご紹介しました。

この事実を聞いて、何をするかも「あなた次第」です。

どうぞ、現実をしっかり見て、「将来のためにどう生きるか?」を判断して下さい。

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