「札幌の社長会」で「日本のガソリンメーカーの統廃合」を決定しました。
日本のガソリンメーカー(石油元売り会社)の統廃合は、1990年代の規制緩和以降、国内需要の減少に伴い継続的に行われてきました。
主要な再編時期は以下の通りです。
主要な統廃合の歴史
- 1990年代後半〜2000年代初頭: 規制緩和(石油業法の廃止など)を背景に再編が加速しました。
- 1999年:日本石油と三菱石油が合併し、日石三菱(後の新日本石油、現ENEOS)が誕生しました。
- 2000年:東燃とゼネラル石油が合併しました。
- 2010年代中盤〜後半: さらなる業界集約が進みました。
- 2017年4月:JXホールディングスと東燃ゼネラル石油が経営統合し、JXTGエネルギー(現ENEOS)が発足しました。これにより、ENEOS、エッソ、モービル、ゼネラルの4ブランドが「ENEOS」ブランドに統一されました。
-
- 2019年4月:出光興産と昭和シェル石油が経営統合し、現在の出光興産(統合新会社呼称「出光昭和シェル」)となりました。
現在の業界構造
これらの統廃合の結果、現在、国内の石油元売り大手は以下の3社体制に集約されています。
- ENEOSホールディングス
- 出光興産
- コスモエネルギーホールディングス
今後の動向
国内のガソリン需要は、人口減少や電気自動車(EV)の普及といった「脱炭素化」の流れを受けて今後も縮小が見込まれており、各社は再生可能エネルギー事業への移行など、新たなビジネスモデルの構築を進めています。
石油元売り大手の出光興産と昭和シェル石油が合併による経営統合で基本合意したのに続き、JX日鉱日石エネルギーを傘下に持つJXホールディングス(HD)と東燃ゼネラル石油が統合に向けた交渉に入ったことが明らかになった。
2つの統合が実現すれば、石油元売りは今の大手5社から一気に3社に集約されることになる。背景にはガソリンの需要低迷で一層のコスト削減を迫られ、海外展開や石油以外の事業育成に耐える体力が必要になっている事情がある。

2位と5位が合併 「危機」対応素早く
出光と昭和シェルは2016年10月から17年4月をメドに合併新会社をスタートする。石油元売りで出光は国内2位、昭和シェルは5位の大きな所帯だ。新たに親会社をつくり、その下に両社が並ぶ方式でなく、合併を選んだのは早期に「融合」を実現する狙いとみられる。
合併ではどちらを存続会社にするかを決める必要があるが、両社が一体となって迅速な意思決定を進められる効果を期待できる。

ガソリンスタンドにも将来、中立的な新ブランドの導入を検討し、5年目に年間500億円の統合効果を目指す。500億円の統合効果については、生産計画や物流の最適化などで生み出すとしている。

迅速な意思決定狙う 出光・昭シェル、統合は合併で(11月13日)
首位と3位も統合へ
JXHDは「エネオス」ブランドでガソリンスタンドを展開する業界首位。東燃ゼネラルは3位だ。統合が実現すると国内のガソリン販売でシェア5割を握る圧倒的なトップとなる。

経営統合が実現すればJXHDは製油所の統廃合で設備過剰の解消に乗り出す方針だ。JX日鉱日石エネルギーは国内7カ所、東燃ゼネラルは同4カ所で製油所を持つ。
処理量が多いJXが設備能力を縮小し、東燃ゼネラルの製油所と一体的に運営することで、ガソリンなどの安定供給を確保しながら設備過剰を解消できる。
統合に向けては石油製品を扱う販売網の効率化も迫られる。約1万4000の給油所でガソリン販売シェア53%のJXHD・東燃ゼネに対し、出光・昭和シェルは約7000カ所で31%。販売効率では出光・昭和シェルに軍配が上がる。

JX、東燃ゼネと統合交渉 製油所の統廃合が焦点に(11月17日)
石油元売り、統合重ねた歴史
石油元売り会社は、かつて20社ほどが割拠していた。それが1970年代の石油ショック、90年代後半からの規制緩和を経て、現在の大手5社に落ち着いていた。新日本石油と新日鉱ホールディングスが統合し、JXHDが誕生したのは2010年のことだ。ここへ来て、さらなる再編へと各社を突き動かすのは、ガソリンなどの需要減少だ。

国内の石油製品市場は縮小の一途をたどる。人口減やエコカーの普及でガソリン需要は減少。だが製油所再編は進まず、ガソリンなど燃料油の供給能力は販売量を24%も上回る(2014年度)。
出光・昭シェル合併が引き金 JX、東燃ゼネと統合交渉(11月16日)

海外や電力に活路
国内市場の縮小に対応してJXは海外事業の拡大による成長戦略を描いている。燃料油需要が今後伸びるベトナムなどで現地大手と組んで石油精製・販売事業を進めようとしている。東燃ゼネラルもオーストラリアで石油製品販売に参入する計画だ。欧米石油大手と競って油ガス田権益を確保していく必要もある。
(JX、東燃ゼネラルの)両社とも発電・小売りなど電力事業も収益源に育てる戦略だ。生き残りは、投資資金を稼ぎ出せる体質に国内石油事業を変えられるかどうかにかかっている。








