【八重山諸島】竹富島祈り
石垣島から船で10分で着くほど近い竹富島には、島の人よりも観光産業に関わる大和の人の数に驚きます。美しい赤レンガの屋根に、どっしり構えて吠えているシーサーもとても印象的でした。
小さい島ですのでレンタル自転車を借りて、祈りの場所をめぐることにしました。
竹富島は、八重山諸島で神が最初に作った島として言い伝えられていますので、まずは、この島に神降りした場所と言われている清明(シンミー)ウタキに向かいました。
今回の祈りの目的と、自分の自己紹介をすると、神様は祈りの御礼に、大きな貝の上に載った二つの玉を下さいました。
陰陽和合・男女和合の玉だとわかりましたので、男女が互いに感謝する世の中を創る為に使いたいと思います。
二か所目の祈りは、沖縄の拝所の本にオヤケアカハチが倒れたあと、この島の石工が琉球王朝の園比屋武御嶽(ソンヒャウタキ)を作り、その技術の素晴しさに感動した王が八重山頭に任命したことが載っていましたので、その方が祀られている西糖ウタキへご挨拶に行きました。
八重山諸島を守った方ですので御礼のご挨拶をしにウタキの前に行くと、珍しく鳥居の中へ入っていいと思えるウタキでしたので、賽銭箱の前に進んで祈りました。
これまでの守りに心からの御礼を伝えたあと、八重山祈りのあと、宮古島、沖縄本島へ向かうことを伝えると、神様は、二本の反物(たんもの)を奥から差し出して下さいました。
神様が反物(たんもの)を下さる意味は、反物を織る時の一本一本の糸を紡ぐように、人の心を紡ぎ、新しい心を織りあげる意味と、過去の人の気持ちをひとつに繋ぎまとめる意味がありますので、心して頂きました。
看板もない場所に石が積まれた中には、今でも水が溜まっていました。その昔、生活の飲み水として働いた大切な神様ですので、場所を清めてから祈りの準備をしていると、「お待ちください!」と神の声が聞こえました。
何か失礼なことをしたのかと考えていると、水の神様がこう教えてくれました。
「今、水の神様たちが集まっていますので、もうしばらくお待ち下さい」
八重山諸島の水の神様たちも喜んで下さっているようで、たくさんの水の神様が勢ぞろいしたので、心から感謝の祈りを始めました。
水の精気が溢れたこの場所から、また新しい水のエネルギーが八重山の島々へ産み出されることでしょう。
次は、海へ出てみました。
カイジ浜と書かれたまっ白な浜は、「星砂海岸」と別名があるほど、美しい砂浜が広がっています。
死んだサンゴが砕けて星砂になった砂浜は、命の循環を感じさせる美しい浜でした。
浜から道へ戻って自転車を走らせると、この島のビジターセンターを見つけました。歴史的なことをもう少し知りたいと思ったので中に入ると、二人のオバーが木の皮で籠を作っていました。
何気ない会話のあと、オバーはこの島の神様のことを教えてくれました。
①この島の拝みは昔からたくさんあるけれど、昔、行っていた龍宮の神様への拝みを最近していないので、やっぱりやったほうがいいということ。
②この島で13歳の女の子の祝いをとても盛大に行う理由は、次のお祝いの25歳までに亡くなったり、嫁に行ってしまうことが多いから。
③毎年、神様が降り立つニライカナイのウタキで神様を迎えた後、集落の中心のウタキでお祝いしてから公民館で拝むのが、この島の昔からの習慣。
神様は、このオバーを通して大切なことを教えてくれたようです。
聖地の場所がわからない場合は、いつも直観を信じて動くと見つかりますが、今回も、すぐに龍宮神の場所を見つけました。
海から入ってくる龍の神様の道にある美崎(みさき)ウタキが、龍宮神です。
このウタキの右側にも鳥居があったので、手を合わせると、女性の神様を祀っていることがわかりました。
海の中に浮かぶように龍が降りる岩に向かって、天と地、そして、八重山諸島の神々を繋ぐ大きな祈りをすると、素晴しい神エネルギーがその場所に満ち溢れてきました。
昼食を食べるのを忘れたくらいに次々と回った夏日の竹富島の最後は、へとへとになった体を西桟橋の海に浸かって癒してもらいました。
竹富島はとても小さな島ですが、素晴しい神様が今もしっかり働いている素晴らしい島です。 続く