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【伊良部島】子供の誕生を祝う抱増御願(だつますうがん)

沖縄本島の神事を終えた17日の夜、「地球創生SNS」の仲間や昔からの神事仲間が集まって、沖縄から愛を発信する人たちの交流会を開きました。

初めて参加された方もすぐに打ち解ける理由は、地球を愛し、日本に生まれた役目を果たすという共通認識を持っているからです。
 
2006年からお世話になっている神人(かみんちゅ)に今回の神事のご報告をしたあと、これから沖縄の皆さんへ伝える重要な内容を確認し合い、再会の約束をしました。
 
次回、私が沖縄へ行く時には「地球創生勉強会」も開きますので新しい仲間とご参加下さいね!
 

 
翌6/18には、伊良部島に入りました。
 

目的は、伊良部島全ての神儀式を司る最高祭司の皿主(さらのしゅ)が3月に交代しましたので、これまで3年間務めて下さった川満昭一神オジーへお礼のご挨拶と、新しく任命された平山栄冶神オジーへのご挨拶が目的です。
 
偶然とは、常に神様の計らいだとわかっていますので、この時期に伊良部島に来た理由が他にもあるはずだと思っていると、やはり、重要な御願(うがん)があることを川満ご夫妻が教えて下さいました。
 
年に一度、伊良部部落と仲地部落だけが行う「抱増御願(だつますうがん)」というものがあり、この一年間に生まれた子供の親や祖父母が集まって神様にお礼を伝える儀式が、6/20の朝8:00からあるというので参加させて頂く事になりました。
 
この抱増御願(だつますうがん)の開催の為には、最初に、御願元(うがんむとぅ)の家が決まり、そこに集まって全ての準備を行います。
 
伊良部島の御願(うがん)を仕切る男たちは、27歳は「少年」、28歳は「仕従成(しじゅうなり)」、33歳は「御願主(うがんしゅ)」と呼ばれ、33歳になってやっと一人前の男と認められて役目をこなします。
 
御願(うがん)の全ての準備をする青年団も、だいたいこの年齢で組織されていますが、息子が地元に居ない場合は、父親が息子の代わりになって全ての準備を行います。
 
御願元(うがんむとぅ)に集まる母親たちは、御願(うがん)の準備の為に、おにぎり・カツオの切り身を蒸した物・お茶・お酒を参加者全員分を準備します。
 

 
私も、お祝いのお酒を二本持って朝8時から参加させて頂きました。
 

 
抱増御願(だつますうがん)を行う御嶽(うたき)は、アダンニウタキです。
 
ここは林の中にあるウタキで、川満神オジーと一番、最初に出会ったとても大切な御嶽です。
 
私自身は、伊良部島に来て7年目になりますので、そのお礼もアダンニウタキの神様にしたいと思って参加しました。
 
アダンニウタキに着くと、パラパラっと雨が降りますが、すぐにやみました。
 
御嶽(うたき)に入る前に、最初に司おばーたちが御嶽の神様に許可を頂く祈りを行いますので、皆さんは許可が降りるのを待っています。
 

 
中に入ると、草木が生い茂っているので、男たちが安全の為に枝を切り払います。
 

 
一番奥には、司おばーたちが祈る神様の場所が出来上がりました。
 

 
神様に向かって左側には子供を産んだお母さんたちが、神様に供える供物を準備していますし、命を産み出す女性たちが神様に一番近い場所に座っています。
 

 
上座の左側には、それぞれの御嶽(うたき)を守る代表の司おばーが三名、その横に、新しく選ばれた伊良部部落の皿主(さらのしゅ)、仲地部落の皿主(さらのしゅ)、日取りを決める長主(ちょーのしゅ)が着物や背広を着て座り、次に並ぶのが、先代の伊良部部落の川満おじー、仲地部落の神おじー、長主のおじーが並びます。
 

 

 
準備が整うと、静かに司オバーたちの祈りが始まりました。
 

 
線香に火を付けると、煙に乗って神様が皆さんのところへやってきます。
 

 

 
祈りの時だけは、今回の「種元」となった父親たちが母親たちの横に並び、一緒に神様にお礼の祈りを捧げます。
 
伊良部島部落の御願(うがん)は、独特の祈り作法があり、今回は男たち全員が90回、土地へ両手を広げて頭を下げるお礼祈りを行いました。
 
祈りが終わると、神ごとをまとめる「会長」さんが、二つの部落の区長にバトンを渡します。
 
親腹(うまばら)の伊良部部落 下地区長、子腹(ふぁばら)の仲地部落 山田区長から、今年、1年で伊良部部落に17名、仲地部落に7名の子供が生まれたご報告がされました。
 

 
来年さらに人数が増える事を願って、区長さんたちが一人一人に「おとーり」をしてお神酒を配ります。
 
そのあとは、今年、父親になったお父さんたちが一人一人挨拶をします。
 
「私は○○の父と○○の母の二男の○○と言います。生まれてきた子供は、○○と言います。どうぞ、宜しくお願いします。」
 
国の子供、島の子供、部落の子供として、大人全員で子供を育てる風習が残っているからこそ、お世話になる皆様にきちんとお父さんたちは挨拶をするのです。
 

 
中には、二男の子供が生まれたけど今日来れないからと、長男が挨拶をした人もいました。
 
地域の皆様へ「自分の家族を宜しくお願いします」とういう大切な人の繋がりが、ここ伊良部島にはまだ残っています。
 
お神酒を回したあとは、司おばーが先頭になって踊り出します。
 
沖縄の踊りは、神様が歓びを表しているという意味がありますので、全員が踊りに参加して一緒に祝う姿を見せあいます。
 
一通り、お祝いと踊りが終わると、急に、スコールの雨が降り始めました。
 
おばーたちは、昔の知恵で、神ごとに使う葉っぱを頭に載せていました。
 

 
大風2号のあと、雨が降らずに作物が育たないと困っている話しも聞いていたので、この雨は恵みの雨として降らせてくれたことを祈りの最中にメッセージで受け取りました。
 
初めての男の子が生まれる時が大切です。
 
世継ぎは、神が与えた子供。
 
抱増御願(だつますうがん)は種の元、母神に感謝する御願なのです。
 
天の雨は、男の精子。
 
自然が命を産み出すように、人間も命の循環に感謝する日なのです。
 
全ての祀りを終えてホテルに戻ると、天の神様が「なべ底」に繋がって行くのを雲で見せてくれました。
 

 
自然界全てを司る龍の聖地「なべ底」へ、新しい命の循環に感謝するご報告が届いた証だと思います。
 
伊良部島の人たちは、自然界の神様が与えてくれた食べ物に感謝するように、新しい人間の命が生まれた時には、母神、父神の元に感謝する御願(うがん)を数百年間、続けています。
 
ここ伊良部島は、日本で一番、そして、沖縄でも一番、人間と神様が近い島だとお伝えしておきます。
 
いつもお世話になっております伊良部島の皆様、本当にありがとうございます。

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