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社会が嫌いな社会科の先生の授業

中学2年生の頃、転勤してきた40代の男の先生が、社会の授業を担当することになりました。

教室に入ってくるなり、やる気がないのがわかるほど、髪はボサボサ、洋服はヨレヨレ、さっきまで寝ていたんじゃないかと思うほど、だらしない格好の先生でした。

自分の名前を言ってから教科書を開き、パラパラめくってから、こう言いました。

俺なあ、本当は社会科は大嫌いなんだ。

特に、歴史は大嫌いなのに、前任者が退職したので、代わりに歴史を担当して下さいと教頭先生に言われて反論したけど、結局、やる羽目になったのさ。

だからよう、はっきり言って、俺、やる気ないからごめんなあ〜

と、笑顔で言いました。

クラスの真面目な女子が立ち上がって、「先生!私、歴史が大好きなので、どうしても歴史の授業をちゃんと受けたいのに、前の先生は教え方が下手だったから、次の先生に期待していたのに、なんですか!その言い分は!私、校長先生に講義します!母にも言って、PTA会議で議題にしてもらいます!」と言い張りました。

まあ、本当にバカな一本気のヤツだけど、幼稚園からの付き合いなので、良いところもあるのを知っているので、頭ごなしに言うのはやめて、先生の反応を待ちました。

すると、先生はこう言いました。

すまんな、俺、まともな歴史の授業を、どおやればいいか、わからんのさ。

この先生用の教科書には、赤字で、ここは強調しなさいとか、これはテストに出すべきポイントだとか書いてあるけど、この通りの授業なんて、俺はやりたくないのさ。

だからよ、お前、この教科書を渡すから自分で勉強しなさい。

もし、授業中に、もっと詳しい歴史の資料を見たければ、図書館へ行って、自分で読みたい本を持ってきて、授業中に読みなさい。

俺はそれでも全然、構わないけど、これでもPTAや校長に言うのか?

マジメ女子:先生がそれでいいならいいですけど、私、いつも先生の教科書を見てみたいと思ったのに、前の先生は見せてもくれなかったから嬉しいです。

それと、本当に、授業中に図書館で本を借りてきてもいいんですか?

先生:おお!いいとも!俺がお前に資料を持ってこいと言ったと係の人に言って、好きな本を持ってきて授業中に読めよ!

これで契約完了で、いいか?

マジメ女子:いいです、私。とても歴史が好きなので、いろんな角度から歴史を勉強したいと思っていたので、ありがたいです。

先生:よし、契約だぞ!、さあ、他のみんなは、どうして欲しい?

して欲しいことがあったら、ドンドン、言いなさい!

マジメ男子:あのう、試験はやるんですよね?だったら、せめて、試験で良い成績が取れるくらいの授業はしてもらえませんか?

先生:お前、馬鹿だなあ。試験の前になったら、どこを試験に出すか俺が教えるので、それだけ覚えておけば100点満点さ。

まあ、教えても記憶できないバカもいるので、全員が100点にはならんと思うけど、それでいいか?

マジメ男子:試験に出す内容を教えてくれるなら、大丈夫です。あとはどうぞ、先生の好きな授業をして下さい。僕も自分の好きな時間の使い方をします。

先生:おー、いいな、いい回答だ!お前、マジメだろう?

 

私:すいません、先生。こいつとは幼稚園からの同級生なんですが、いくら教えても、最初に覚えたことしかできない不器用なヤツなので、もし、試験に出す場所を教える時は、バカでもわかるように、ハッキリ、具体的に教えて下さいね!

先生:おー、わかったぞ!お前が、ここのボスか?

私:いえ、私はここのボスではありません。

クラスで問題が起きた時の「非常時対応担当の人間」なので、イジメ禁止、陰口禁止、言いたいことがあるなら喧嘩してでもいいから、張り合え!と幼稚園の頃から全員に言っていますので、悩ましいことはありませんし、ボスではありません。

先生:本当に、ボスじゃないのか?イジメもないのか?ありえんなあ。

俺がいた前の学校も、その前の学校も、イジメと陰口で、多くの生徒や先生が苦しんでいたし、自殺した生徒もいたのさ。

だから、俺は、自分をそのまま出して、こんな先生でもいいかとお前たちに理解してもらおうと、こんな汚い格好をしてきたんだ。これも、演出さ!(^^)

 

私:先生、そういう演出は、俺たちに必要ありません。

俺たちクラスの問題は、俺たちで解決しますし、先生やPTAのお母さんたちを困らせることは絶対にありません。

いつか世の中に出た時に、自分達の問題を自分達で考えて解決することを学ぶために「学校」というものがあると思っています。

もし、学校がなければ、自分を成長させたい奴は、いろんな大人の経験者たちに経験したことを聞けばいいと思います。

でも、自分もここまで幼稚園、小学校、中学校に通ってみても「集合教育の意味」がわからず、悩んでいました。

4つ上の兄貴のクラスにもイジメはあったし、このクラスの弟や妹たちのクラスにもイジメがあるのは聞いていますが、僕は弟や妹がいる奴らには、絶対に、口も手出しもするなと教えています。

辛くて苦しい人間を助けるのはバカでもできますが、辛い経験をしたあとに、自分で歩き出せる希望や勇気を与えるために、弟や妹より先に生まれたはずだと教えているので、コイツらは、絶対に、イジメや陰口くらいでガタガタ言いません。

本当にクラスで問題が起きた時は、俺たちはみんなで話しあって、大人たちと口論してきました。

自分の親であっても完全な人間じゃないので、子供は子供で、親や先生を困らせない人間になる努力をしていますので、ご安心して下さい!

 

隣の男の呟き:お前が一番、問題児だろう。偉そうに言うなよ。

(当たってる)

私:(一瞬、ゲンコツを握りしめましたが、)確かに俺は問題児だけど、俺が言うことや、することは間違っていません。

大人のルールの方が間違っているので、言い張る時は言い張りますが、私はまだ自分でお金を稼いで自立していないので、最後は大人たちのルールに従う覚悟で言い張っています。

まだ中学生なので、先生、時々、言い張りますが、許して下さい!

以上!!!

先生:お前も面白いが、お前の意見を聞いている他の生徒が、誰もお前を批判しないのはすごいなあ。

よほど、信頼があるんだなあ。

だったらよお、俺も正直に言うわ。

この歴史の授業は、俺はやりたくないので、お前たちでやりたい授業にしろよ!

俺はタバコでも吸って、コーヒーを飲んで、一眠りするので、お前たちの好きな授業にしていいぞ!

マジメ女子:本当ですか!?私、世界史をみんなで学びたいなあ。

私:おい、お前!学校の勉強なら家でやるか、一人で自習してろよ!

もし、一緒に歴史を勉強したい奴らは、教室の隅でコッソリ勉強してろ!

今、先生様が貴重な授業を俺たちに任せるってことは、その責任は俺たちにあるんだぞ!

ただ、遊んだり、好き勝手なことをしたら、意味がないだろう!

俺には、ひとつだけ提案がある。

このクラス29名は、幼稚園から一緒の奴らが多いけど、貧乏で幼稚園にも行けなかった奴と一緒に、小学校から8年間、一緒に過ごしてきたはずだ。

でも、お前らも知ってる通り、どうやっても、勉強の点数が悪くて、いつも先生や親に怒られてる奴らがいるだろう、数名。

コイツらと一緒に過ごすのも、あと1年ちょっとだぞ!

高校は別々な高校に行くので、この仲間から「仲間はずれ」を出したくないと思わないか?

頭のいい奴は良いさ、テストの成績も良くて、先生の受け答えも上手なので、良い成績をもらっているはずだ。

でもよ、まだ俺たち「義務教育」だろう?

国が金を払って学校を作り、先生たちを雇って、こういう授業をしているが、俺も嫌いな科目はあるので勉強したくない時もあるさ。

でも、テストだけは少しだけ努力するけど、バカな奴らと一緒に勉強してみて、いくら教えても、テストで成績が上がらんほどバカな奴らだけど、俺、そういう奴らをそのままにしておくのは嫌なんだ。

一緒に、こんな長い時間を一緒に過ごす奴らも、人生でそんなにいないと思うから、せめて「義務教育」の時間くらい、成績の良い悪いでバカにされる人生を経験させたくないんだ!

頭が良くて、いつも良い成績を取っている奴らよ!

お前たちは、自分の成績だけ良ければ良いのか?

それで、満足か?

子供の頃から一緒に育った兄弟姉妹みたいな俺たちの中で、自分の弟や妹が一緒にクラスにいて、勉強が覚えられなかったら、教えてあげないか?

頼むから、頭の悪いバカな奴らでもわかるように、この授業中に教えてあげてくれないか!頼む!!!!

 

教室は、静まり返りました。

 

今、重要なのは、頭が良くて、テストの成績が良い奴らの返答待ちだからです。

 

一人の男子が立ち上がりました。

俺、やるわ。確かに、バカなヤツがいるおかげで、俺はいつも良い成績をもらっていたけど、今、自分の愚かさがわかったわ。

俺が良い成績をもらって親に褒められている横で、隣のバカな同級生が親に殴られてるのを何度も見てきたので、一度、俺の答案用紙の名前を消して、隣の奴の親に見せたら、こんな点数、うちのバカ息子が取れるわけないと、さらに殴られてたもんな。

だから、最低限でも良いから、このバカな奴らを指導して、世の中に出て、恥ずかしくない人間にしてあげたいと思う。

 

俺も!私も!!!と、数名の頭の良い奴らが立ちがりました。

すると、一番クラスでバカな男が立ち上がって、こう言いました。

 

俺は、確かにバカだ。それはわかってる。

親にもいつも殴られるんだが、殴ってもバカは治らないし、産んだのはお前らだろうと言いたいけど、そんなこと言ったら最後、石で殴られるから言えない。

でもよ、もう10年以上、バカバカ言われていると、ちょっと飽きてきたんだわ。

何か、他の言葉で「俺たちバカ」を呼んでくれないか?

 

私:よし!それはその通りだ!人間が口にする言葉の影響はあるのを知っているので、そうだな・・・

よし!「天才!」にしよう!

最もバカな奴は「天才!」その次にバカな奴は「秀才!」

どうだ!!みんな!

 

マジメ女子:面白いけど、いいの?バカな人を「天才」って言って!

私:お前、今の言葉で自分がどれほどバカかを気づいてないだろう❗️

お前はいつもそうやって、自分の価値観だけで物事を言うので、そこでいつも俺が怒るだろう!

自分の価値観で、他人を裁くな!って!

バカを「天才」って言ってはいけない法律は、ないんだぞ!

ただな、世の中の親たちの前で言えば、きっと、違う意味で、コイツらはいじめられるから、「天才」と言う時は、このクラスの中の奴らだけのルールにしよう!

どうだ、お前ら!?

バカ3人組は快く承諾し、学校の授業の、どこらへんからわからなくなったのかを聞き出すと、「足し算、引き算はわかるけど、掛け算になった時からわからん」という奴と、「丸暗記をどうやったら良いのかわからん」と言う奴がいたので、すぐに頭のいい奴らが教え始めました。

 

この様子を見ていた先生は、「俺のすることは、もう無いな。

あとは、この時間が無駄にならないように、校長と教頭の対策を考えることにしよう。

今日で、俺の最初で最後の授業は、これで終わりだ。

来週から、お前たちの授業なので、俺は勝手にやってくるけど、自分達で授業を始めて、自分達で終わりなさい。

俺は、お前たちで解決できない問題が起きた時だけ、動くことにするわ。

いいか、楽しませてくれよ!

俺も、ちょっと、お前たちが何をするか、楽しくなってきたから、よろしくな!

 

中学2年生の頃に、こんな授業をさせてくれる先生がいたことで、俺たち29名は「一生の家族」と思える付き合いをクラスの授業で話しあえました。

私のクラスには、少し、脳性小児麻痺の奴がいたので、その一人に3人がかりで、教え方や覚え方を教える同級生もいました。

いつも、親に殴られる奴らは、どう親を怒らせないで、自分の言いたいことを聞いてもらうかを話しあっていました。

妹や弟が問題を抱えていて、兄弟姉妹だけでは解決できない時は、私が間に入って、親や先生、友達の付き合い方を教えました。

それでも、どうして酷いイジメに遭って、学校に来れなくなっていた妹のクラスの担任に相談して、虐めた奴と虐められた奴を俺たちのクラスに呼んで、じっくり話を聞いて解決に持ち込みました。

 

イジメが起きたクラスの先生たちには、絶対に、いじめ問題の中に入ってはいけないという学校の通達があることを知っているからこそ、俺たち生徒が子供たちを守らないとイジメはどんどん広がるからです。

敵も味方も、徹底的に話し合って、喧嘩するより、虐めるより、暴力や言葉で傷つけるよりも、本音で、本気で話し合う時間を同級生とたくさん作りました。

 

俺たちのクラスのことは、他の先生たちにも自然に知られていて、学校の立場がある先生にはではできない「子供同士が支え合う教育の時間」の授業を暗黙で認めてもらいました。

子供たちがどんどん変わっていくので、いろんな親御さんたちが食べ物を持って、私のクラスにお礼にきたこともあります。

家の中の問題も、お金で起きる貧富差の問題も、精神的な問題も、家族の問題も、俺たちは一緒に考えて学び合いました。

 

みんな14歳か15歳のガキですが、大人には理解できないことを真剣に話し合って、子供だけのルールもたくさん作りました。

だから、世の中で起きている大人の問題も、解決できない問題はないと思っています。

本気で、本音で話し合って、協力しあえば、血肉をわけた親子兄弟姉妹以上に、大事な仲間は作れます。

 

私はこの体験があるので、「地球創生SNS」をネット上で作りました。

地球創生SNSの繋がりは、自分では出会えない人との繋がりです。

私が毎月、全国を回っている理由は、それぞれの土地でお互いの価値観を超えるくらい大事にしたいことを一緒に作る「仲間」を作るためです。

全国に、毎月、通うようになって、もう、17年になります。

いつまで続けられるかわかりませんが、自分の価値観を超えて、新しい希望や喜びを一緒に実現できる人たちにもっと会いたいです。

そのために必要な資金援助や良い出会いを、どうぞ、よろしくお願いいたします。神様、仏様。

 

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