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【ダイエー】ビール会社3社にタダ酒をご馳走頂いた話 3

札幌大通り公園の「ビール祭り」の続きです。

ちょっと、話し過ぎたので、喉が渇いたから、まず、ビールを頼もうぜ!

さっきの「一杯」は、俺がご馳走したんだから、アルバイトたちも全員、自腹でビールを1杯、ビールを俺に奢れ!

これが、「男のお返し」なんだぞ!

今、何か、相手から「徳がある話」や、「知恵や経験」を聞いたなら、その場ですぐに「お返し」しないと、その人に、いつ、「お返し」できるかわからんだろ!

人間てのはなあ、すぐに「お返し」できない奴は、必ず、出世できないし、大事なところで「大失敗」するものなんだ。

なぜかというと、こうやってお前たちと飲んではいるが、この出会いは、「ご先祖が決めている」と知っている奴は、いるか??

・・・・・・・・・・・・・・・

まあ、いないだろうなあ。

だから、お前たちは「中途半端な人間」にしかなれないんだぞ!

俺も、まあまあ「ご先祖」のことは知っているほうだけど、この前、本当に、「北海道中の全産業のトップたち」と、「全ての労働組合の代表たち」の合同の飲み会に行ったけど、その時の顔ぶれが凄くてよ。

西友は、堤代表が来ていたし、ヨーカドーは伊藤社長も来ていたけど、ウチはあえて、社長が忙しくて来れないと言って、NO2が来たのさ。

どうして、ウチだけNO2が来たんですか

本当はな、NO2とNO3とNO4も来てたんだけど、一切、紹介しないし、「一般参加者」のネームプレートをつけていたのさ。

どうして、あなたが我が社の、NO2とNO3とNO4の顔を知っているんですか?

ウチの会社の本体は、本州の「株式会社〇〇〇〇」だろ?

その本体の100%出資会社が、俺たちが入社した「株式会社北海道〇〇〇〇」なのさ。

つまりな、株式を全部、「本社が持っている」ということは、いつでもこの会社は本社に吸収される可能性があるという意味さ。

今な、俺の立場の「北海道全〇〇〇〇労組」も同時期に、「吸収される可能性」が出ているので、新しく「労働組合の中央執行委員」が変わるからと、会社の代表と労働組合の代表の全てが一堂に揃って挨拶をする機会があったのさ。

それは、すごいメンバーたちだぞ!

本社の代表は、社長を筆頭に、ずらっと全ての「経営執行役員」が全員並び、その横に、役員別の秘書も全員並んで、労働組合の代表に頭を下げたのさ。

それが終わると、全国の全ての関連会社を含めた「労働組合の代表」が、約40名以上並ぶので壇上に入りきれないくらいだったぞ!

最後は、社長と一人づつ握手して挨拶されるので、入社式以来だったから、ヒヤヒヤものだったぞ!

だってな、ウチの会社の◯◯◯社長は、今年の秋に、「経団連の会長」に就任することが決まっているので、会場の奥には、全てのマスコミのメディアがいるし、カメラも10台以上、並んでいたのさ。

そりゃあ、お前、冷や汗もかくだろう!

もしかすると、社長が「経団連の会長」に就任したと決まった時点で、必ず、我が社のプロフィールと同時に、「活動記録」として絵がいるので、その会場の絵も使うと、テレビ局の人間が言っていたのさ。

あなたは、その場に、いたんですか?

お前よお、俺が「労働組合の中央執行委員」だと知っているだろ!

北海道に中央執行委員は7名しかいないが、この7名で北海道の全ての「流通部会(百貨店・スーパー・専門店)の給料」を決めているし、我が社の「妥結率」を見てから、イトーヨーカドー、ニチイ、西友、生協と従業員の賃金が決まるのさ。

これは、どの産業も同じで、最も売上が大きい会社の妥結率を参考にして、その次の会社は賃金を決める「暗黙のルール」があるのさ。

ウチの会社がすごいのは、「本社の妥結率を抜いてもいいぞ!」と社長が言った一言で、もう、俺たちも、北海道の流通関係者も泣いて喜んだんだぞ!

お前たち、アルバイトの賃金も、社員の給与の何%と決まっているので、一人の努力じゃ、時間給も上がらないのさ。(労働人件費分配率)

だからな、俺たちの「労働組合」が頑張って賃金を上げないと、他のスーパーの従業員たちの給与も上がらないので、ものすごいプレシャーなんだぞ!

3月にやっている「春季闘争(春闘)」は、実は、1月末からもう会社と交渉が始まっているので、毎日、仕事が終わってから、中央執行委員だけが集まって、現場の問題や社員同士の問題をまとめているのさ。

だからよ、眠たくても寝れないし、会社の状況も全部知っていないと戦えないから新聞も読むし、昼間の仕事をしている暇がないのさ。

だから、「中央執行委員」になる時のひとつのメリットとして、「自分のN02だけは、どこのお店の従業員でも、即!引っ張れる」という「人事権」を持っているのさ。

大きな声では言えないけど、店長や課長の「人事権」も裏で持っているし、関連会社の全ての人事情報や問題は、「労働組合」には筒抜けなのさ。

だから、会社は何があっても、「労働組合」を敵にはしないので、鉄道の二本のレールのように、共に戦い、共に支えるものだと、鉄鋼労連の会長さんが話してくれたんだ。

お前(社員)はバカだが、まっすぐだし正直者だから、こういう「人の付き合い」がきちんとできれば、出世するぞ!

マネージャー(課長職)になれば、「アルバイトの賃金」も自分で決めれるので、お前、早く、「マネージャー」になれよ!

今度、食品部門のバイヤーに、お前の名前を言っておくわ。

俺たちはな、本社の人間が知らない「現場の情報」の中に、従業員一人一人の「人間性」まで調べて報告する義務があるのさ。

ある意味、「人事課の裏役目」だし、本社バイヤーたちが人事移動する時の参考意見にもなるのさ。

実際に、転勤命令は「人事課」が出すけど、店長の許可と、バイヤーの許可と、直属の上司の許可は、どれが一番、影響力があると思う?

やっぱり、一番近くにいて、自分のことをよく知っている「直属の上司」じゃないんですか?

その「直属の上司」は、ただ、「決まった報告」をされるだけさ。

最初に、人を動かす時には、まず、「バイヤー」が自分の担当部門全部の店の社員たちのランキングを付けて、誰を伸ばすか、落とすかを決めるのさ。

そして、「店長」に打診する前に、俺たち「労働組合の中央執行委員」にお店の中の評価を全て聞くのさ。

その時に、俺たち「中央執行委員」が現場をよく知っているので、いくら上の人におベッカを使っていい格好しても、俺たちの報告が「人事」を左右するわけよ!

何も問題がなければ、人事課は「店長の評価」を聞いて、人事課から「転勤命令」を出す仕組みなんだぞ!

じゃあ、僕の上司のマネージャーが何を言っても、頑張っても、全く意味はないんですね!今度、文句を思いっきり言ってやろ!

だから、お前は、「バカだ!」と言われるのさ。

単純まっすぐはいいけど、部下は上司に、絶対に、「直球」は投げてはいけないんだぞ!

「直球」じゃなくて、上司が気づくように「カーブ」を投げれた奴が出世するのさ。

だからよく、うまくやってる他の課の「上司と部下の言葉使い」を聞いて学んでおけよ!

出世する奴は早いので、あっという間にお店から居なくなって「本社勤務」になるのさ。

ちなみにな、今年の秋に、我が社の社長が「経団連の会長」に就任が決まったことは、まだ「秘密」だぞ!

労働組合には、どの産業の情報でも全部集まるので、お偉いさんの人事情報も入るから、人に言えないことばかりが多いのさ。

まあ、我が社のことだから、「もうひとつ」だけ教えておいて、やるわ!

今年、我が社の社長は「経団連会長」に就任して、誰かを社長にすることまでは決まっていて、同時に、来年の「参議院選挙」に、我が社の従業員が出馬するんだぞ!

つまりな、労働組合の誰かが立候補して、「参議院の議席」を、たかがスーパーの従業員が取るってことさ。

これはな、「社長の夢」だったんだってさ!

終戦後、東京大空襲や関西も焼け野原になったので、人が欲しがるものを全国で探し回って「闇市」で売ったのが、社長の「商売の始まり」だが、スーパーの店員は、「バカのひとつ覚えの物売り」と呼ばれた時期もあったので、もうすぐ、この巨大な「2兆円企業」になるけど、誰に聞いても、スーパーの従業員が「国会議員」になったことはないのさ。

他のどの産業でも、「国会議員」を出してはいないから、今、松下幸之助とウチの社長が本気で「流通業から国会議員を出す」ために頑張っているのさ。

だから、必ず、来年には、我が社から「国会議員」が出るぞ!

そして、社長は、経済界のトップである「経団連会長」に就任するので、それまでは「口外禁止」な!

自分がいる会社が社会に認められれば、給料も上がるし、取引もしやすいし、海外にも出店しやすいのさ。

もう時代は、「世界との戦い」になるので、ちゃんと新聞くらい読んでおけよ!

俺は、タダでビールを飲ませるほど、バカじゃないんだ。

お前たちが賢くなって、出世して、「恩返しできる人間」になれば、アルバイトのお前たちも、いずれどこかの企業に入るはずなので、この「恩返し」を誰か、他人にしてあげろよ!

それが、「本当の恩返し」の意味なのさ!

俺は、お前たちの将来が見えているので、今、このビール1杯で、お前たちと「信頼の契約」をしたのさ。

だからな、今度は、お前たちが俺に「1杯のビール」を奢れ!!!

それが、「男と男の契約」になるんだぞ!

女みたいに、「もっと、もっと、もっとちょうだい!」というバカ女とは、一緒にはなるなよ!

この世にはな、「もらって、当然」なんて、ことはないんだぞ!

「親の恩」でさえ、「子供の恩」でさえ、「祖父母の恩」でさえ、返すつもりがない人間は、必ず、「不幸」に見舞われるので、今、教えているんだ!

さあ、頑張れ!、アルバイト諸君!

君たちの未来の出世のために、俺が「3杯のビール」を受けて立とうじゃないか!!!

あのう、すいません。僕も1杯、あなたにビールを奢らせてもらっていいですか?

 

今の話しを聞いていると、自分のためかと思って聞いていたのに、なんと!アルバイトたちのために言ってくれたんですね!

 

それは、つまり、俺がアルバイトにそこまで教えていないから、代わりに教えてくれたってことですよね?

 

ほー、お前みたいなバカでもそれくらいは、わかるのか?

いいか、これから先の時代は、こういう巨大スーパーの時代は終わって、「コンビニ」が台頭するが、それも20年くらいで頭打ちさ。

同時に、全てのお店に「コンピューター」が入った機械がたくさん入るので、「人件費」は思いっきり減らされるんだぞ!

まあ、30年後には、人間が立っていないコンビニやスーパーもできるかもな!

バックルームでビデオカメラで見ていれば、誰が物を盗んだのか、はっきりカメラに映るし、そのまま個人を特定して、警察に出せるので、人員を配置する意味がなくなるのさ。

世の中の流れを、もっとよく見ろよ!

「製造メーカー」は、とっくに機械を入れているが、その機械も「コンピューター」が制御するし、その後には、「人工知能AIの時代に」なるのさ。

そこに、人間が必要か?

これはな、最も今まで日本を支えてきた「鉄鋼労連の労働組合の委員長」が教えてくれたことなのさ。

彼らは、これから10年で人件費を1/10にすると決めていたぞ!

つまりな、この流れは全部の産業に波及するので、嫌でも「コンピューターの時代」になるのさ。

そこで、自分が「何をして仕事」をしているのかを今からよく考えて就職しろよ!

「企業30年説」というのがあってな、これは絶対に「黄金律」なので、忘れるなよ!

30年、60年、100年、150年単位で、企業なんて無くなるのさ!

そこで、どうやって仕事をするのか?お金を稼ぐのか?考えろよ!

今、大学生のお前!!!

30年後に、まだ、働いていると思うか?

きっと、お前!クビになるぞ!

経営者たちは、少しでも無駄な金は減らしたいので、仕事ができない人間なんて、さっさと削減するさ。

そこで生き残れるかどうかは、先を見抜く「先見の目」があるかどうかだぞ!

就職する時は、その会社の「社歴や発明品」が、いくつあるかまで調べろよ!

「特許」さえ持っていれば、「企業」は生き残れるのさ。

特許にも種類があってな、「10年特許」と「100年特許」があるので、「100年特許」を持っている会社は、海外との商売でも有利なので、必ず、生き残るぞ!

給料が高いとか、休みが多いとか、社長が素晴らしい人だとかで、会社を決めるなよ!

企業は利益が減れば、すぐに合併するか、倒産させて違う会社を起こすので、お前たち「サラリーマンの人生設計」なんて、一瞬で、吹き飛ぶのさ。

そういうことを知らない人間は、いつまで立っても、泣き言ばかり言うし、自分の愚かさにも気付いてない人間だから、付き合うなよ!

お互いに一生、「恩返し」したくなるような人間と付き合え!

それは、年下でも年上でも、同じさ。

俺は30代のうちに、この会社は辞めるけど、それは、この会社の将来性が見えたからなんだ。

まあ、お前たちが知るのは、新聞で突然、自分の会社が倒産したっていうニュースを見るだけだろうけどな!

会社を倒産させる時は、先に、「組合と行政」に報告して、一気に、倒産させるのが、もっとも経費が安く済むんだ。

これは、「造船組合の委員長」から教えてもらったのさ。

彼らの仕事は、「戦後の日本」をここまで引っぱったけど、いづれ潰れることはわかっていると言っていたが、今を見てみろ!

言っていた通りになっているだろ!

「企業30年説」、自分で調べてダメなら他の会社に行けるほど、知識と人脈を作っておけよ!

それが、男の生き残りさ!

ま、お前たち男が生き残らなくても、「女たち」は生き残るけどな・・・。

あいつらの「生き残り本能」はすごいので、絶対に、「女の涙」に騙されるなよ!!!

もう、俺、辛い経験しか思い出せないわ・・・。

あなたは他人に夢と希望を与えているのに、自分は辛い経験なんですか?それでいいんですか?

 

僕に何かできることは、ありますか?あったら、やるので言って下さい!

 

俺、悔しいです!

 

あなたのように本気で生きている人間が、生きるのが辛そうに見えるのが・・・。

ありがとうな、そう言ってくれるだけで俺はいいのさ。

俺は「自分の子供を残さない」と決めたのさ。

だから、お前たちみたいに「可能性がある人間」を育てるのが、生きがいなのさ!

だから、いつか、俺みたいに「知らない人間」を育てられるような大きな人間になれよ!

それだけが、俺の願いだ!じゃあ、飲もう!

お前たちが、おごってくれる「4杯のビール」を飲み干そう!!

※1987年に話した話です。

つづく

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