若い女の子がトラックに轢かれ場面
4月から小学1年生になる幼稚園の頃、珍しく母がこう言いました。
あんたは、もうすぐ小学1年生になるので、久しぶりに洋服でも買ってあげようかな?
いつも着る服は、全て従兄弟の「お下がり」だから、あんた、自分で洋服を選んだこともないでしょ!
お店ってねえ、いろんな洋服があるので、見ているだけで私は嬉しくなるけど、あんたも将来のために、お店の洋服を見てご覧よ!
さ、一緒にバスの乗って、行くよ!
いつもは自転車で6kmの山坂を行くけど、あんたを自転車に乗せて6kmは重いので、久しぶりにバスに乗るから早くおいで!
いつも、自分の言いたいことだけ言って、一人で決めて動き出す母なので、諦めて付いて行き、バスに乗って、芦別市の街の真ん中に放り出されました。
私は見たい洋服がたくさんあるので、あちこち回るけど、あんたは自分の好きな店に入って、気に入った洋服があったら私を探しなさい。
いいかい、こんな街中で「私の名前」を呼ぶんじゃないよ!
お母さん!!とか、お母様なんて、あんたに呼ばれたら、むしずが走るから、私を見つけたら、黙って横にいらっしゃい!
じゃあ、少しの間だけ、さよならだね!(^^)
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「ずっと、さよならでも、いいんだけど・・・」と思いながら、いろんなお店を外から見ましたが、あまりに商品が多すぎて、どこに何があるかもわからないし、自分はあまりに汚い乞食みたいな格好だったので、店員のおばさんにシッシと怒られて泣きそうになりました。
でも、お店の奥からご主人が出てきて、こう言ってくれました。
お前!誰に、ものを言っているのか、わかっているのか!
この子供は、あの「常磐町の吉岡家の分家さんの次男坊」なんだぞ!
あそこのお母さんは、縫い物が上手で有名で、芦別の全ての縫い子さんたちに聞いても、「あの吉岡さんの奥様には敵わない」と言うので、うちも何度かお願いしたが、「今、農家の仕事が忙しいので、暇になったらやります」と言ってくれている家の子供なので、丁寧に扱いなさい!
そう言うと、お店の奥に座らせてくれて、お茶をご馳走になりましたが、ご主人はお客さんの愚痴を聞いてあげて、気分がスッキリすると、女の人は気に入った洋服を買うことがわかり、「母も、きっと、どこかのお店の人に愚痴を言っているんだろうな。」と思いました。
お客さんの話を聞いているだけで、誰が、どういう思いをしているのかわかるので、
おばさん、それはおばさんの言い方が悪いだけで、相手は悪く無いですよ!
おばさんが、勝手に、そう思い込んでいるだけだと思いますよ!
だから、ちゃんと本音で話し合えば、理解し合えると思います。
と言ってしまいました。
すぐにお店のご主人から「出ていってくれ!」と言われ、一人でトボトボ、長い坂道の下まで歩いていき、また坂道を登っていると、私の横を幼稚園くらいの女の子が自転車に乗って、フラフラしていたので、「危ないなあ」と思っていると、すぐ後ろから大きなトラックがやってきて、急に交差点でウインカーもつけずに左折したので、女の子は自転車ごと倒れてしまい、その子の足の上を大きなトラックがゆっくり、バキバキっと踏みつけました。
なぜか、その瞬間だけ時間が止まったように、ゆっくりゆっくり、コマ送りのように見えながら現実が動くので、自分がダッシュすれば女の子を助けられるかと思いましたが、体が硬直して動きませんでした。
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バキバキと、自転車が壊れる音と同時に、女の子の足が曲がりくねったので、すぐに走っていって、女の子の足の骨に手を当てて「足の骨をまっすぐにして普通どうりに歩けるようにして下さい」と天の存在にお願いしました。
すると、曲がって飛び出していた足の骨がまっすぐになり、傷口から出ていた血も消えて傷口も治ってしまったので、泣いている女の子をなだめて、「大丈夫だよ。もう、痛くないでしょ!」と教えて、女の子を立たせてあげました。
その様子を後ろで見ていた自動車の運転手さんが、自分の車をトラックの前に急停車させてトラックを止めて、若い運転手を引き摺り出し、潰れた自転車を見て泣いている女の子の場所へ連れてきました。
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僕が足を触って傷口を治していたので、「ありがとうな」と言ったあと、「救急車を呼んでくれ!、俺は警察官だから自分の無線でパトカーを呼ぶから大丈夫だぞ!」と周りの大人たちに大声で言って、若いトラックの運転手を捕まえていました。
「もう、きっと、大丈夫だと思うけど、一度、病院で診てもらったほうがいいと思います。」と言うと、「君はどこの子供なのか?」と聞かれたので、「常磐町の吉岡家の分家の次男坊でマナブ」と言いますと答えました。
警察官の叔父さんは記憶に入れてから、女の子を救急車に乗せて、パトカーに若い男を載せて行きました。
僕にすることは無くなったので、街中に戻って母を探して家に帰りました。
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結局、母は自分が洋服を見たかっただけで、私は街へ行く「ダシ」に使われただけでしたので、入学式は上から下まで「お下がり」のボロの洋服を着ていきました。
入学式が終わって家に戻ると、
あんたが着ているその洋服も小作農の子供にあげるから、すぐに脱ぎなさい!
と言うので、スッポンポンのまま、従兄弟たちからもらった「お下がり」の洋服で着れるものを探しました。
下着のパンツには、着ていた人の名前が書いてあるので、ボロボロになって名前が消えかかっている下着を見つけて履いて、長袖のシャツも腕が長すぎるので、大きな裁ち鋏でジョキジョキ切って、ちょうど良い長さにして着ました。
まだ、肌寒い4月なのに半ズボンしかないので、古いズボンの足を鋏で切って、自分で糸と針で縫い付けていると、玄関にお客様の声が聞こえました。
玄関に立っていたおじさんは、昨日、トラックを止めた警察官のおじさんが家を訪ねてきて、昨日、トラックにひかれた女の子と母親も一緒でした。
昨日は、娘を助けてくれてありがとうございます。
あのあと、病院でレントゲンを撮っても、どこにも異常はないし、この娘も痛くないと言うので、すぐに家に連れて帰りました。
私も医者なので、でも、どうやってこの子の足を直したのか、教えてもらえませんか?
僕は、直してません。
でも、僕が「上の存在」に頼むと、なぜか、すぐにその思ったことが現実になるので、きっと、治したのは「神様」だと思います。
どんな神様かは、わかりませんが・・・。
へええ、そうなんだ。
神様が直してくれたのね、神様、ありがとうございます。
でも、この子も聞きたいことがあるので、お話ししてもらえますか?
さあ、昨日、私に言ったことをこの子に言いなさい!
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お母さん、この娘さんは話したいんだけど、いつもお母さんが先に言葉を話すので、「話しづらい」と、心の中で思ってますよ。
この子はね、ちょっと思ったことを言葉にするまでに時間がかかる子供なのに、お母さんがせっかちすぎると、いつも悩んでいます。
昨日の事故の時も、お母さんがいつものように大きな声で怒鳴るのが嫌で、そっと自転車を持ち出して一人で乗ってみたけど、まだ、足つきが悪くてフラフラした自分も悪いと思ってます。
僕に言いたいことは「お礼」だけだけど、なぜ、僕が触ると、なぜ、足の痛みが消えたのかを聞きたがっています。
でも、今、聞いてわかったよね?
君も、神様がいるのは、知っているよね?
君が見えている神様は、どんな人なの?
あのね、真っ白い綺麗な洋服を着ている人で、女の人なの。
でも、お母さんみたいに、つっけんどんじゃないので、とっても優しい人なの。
「大人の女の人」って、みんなそうだけど、自分が思ったことを口にしないと気が済まない人が多いんだよね?
うちの母親なんて、もう、最低でさあ、いつも、僕がやること全てを否定するうえに、いろんな変なものを食べさせるので、いっつも下痢ばかりしているのさ。
君のお母さんは、大丈夫?
私のお母さんは、料理はちゃんと作ってくれるんだけど、美味しくないの・・・。
毎日、仕事から帰ってくると、忙しい忙しいしか言わないし、お金はあるみたいだけど、心がない人なのよねえ、この人・・・。
これって、問題だよね?
まあ、親の問題はどこの家の子供も抱えているので、その分、子供が自分でできるようになればいいだけだよ!
僕なんか、もう料理は自分一人ででできるし、馬の世話とニワトリの世話もしているので、一丁前さ!
君も頑張って、お母さんより、美味しい料理を作れるように頑張りなさいね!
うん、じゃあ、家に帰ってからやってみる!
でも、お母さんが子供だから包丁もナイフも危ないので、持たせてもらえないの・・・。
君は、お金持ちのお嬢さんなんだね。
よくあるんだ・・・、親が勝手に子供のすることを支配して、自分が正しいと思っている「愚かなお母さん」が多いけど、そっと、隠れて、リンゴの皮剥きの練習をするといいよ!
まず、小さいナイフで練習しないと、ダメだからね!
傷ができて血が出て泣くと、二度と触らせてくれないので、傷バンとティッシュを横に置いて、ナイフで手を切ったら自分で貼りなさい。
そうやって失敗して、みんな上手になるんだよ!
わかった!かんばります!
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そこに、ドヤ顔の私の母が突入してきて、私の頭を思いっきり殴ったあと・・・
あんた!人前で、なんで、パンツ一丁で話をしているのさ!
恥ずかしいでしょ!!!
吉岡の本家に、顔向けができないわ、私・・・・。
こんな子供に育てた私が悪いのね・・・・(嘘泣き)
そう言うと、母は私を部屋に押し込めて、一人でお詫びをして、お客様たちに帰ってもらいました。
私が自分でボロいズボンを切って、下手くそに縫っているのを見て、仕方なく自分で縫い直してくれました。
入学式に着ていた洋服も、仕方なさそうに私にくれて、
この洋服を1年間、着ていなさい!
もう、二度と、あんたに洋服は買ってあげないからね!
すいません、僕の洋服は1枚も買ってもらったことはありませんし、昨日、芦別の街へ行った時も、何も買ってもらってませんよ!
きっと、母は自分の洋服を買って、兄の分も買ったと思いますが、僕の分は買ってませんよね?
どうして、女って、こういう「嘘を言い張る」のかなあ??
だから、父さんも、「女はいつも信用できん!」といつも言っているんだなあ・・・。
何、言っているのさ!
あんたの分も買ってきたんだよ!
ほら、新しい真っ白なパンツ、これだと、一生、はけるかもね!
兄ちゃんのは長男だから上下を新しく買ったけど、あなたはまた「お下がり」が従兄弟からもくるんだから、たくさんあっていいでしょ!
あなたは次男坊なんだから、パンツ1丁で十分さ!ハハハ!
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女って、本当に「怖い動物だ」と、改めて確認した日でした・・・。
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その日の寝る時に、神様になぜ、「人の傷を治せる力」を与えたのかを聞いてみました。
あなたには、人間に必要なことは、すべてできる力を与えています。
でも、その力を、どう使うかは、あなた次第です。
私は、昔、あなたが生まれる前に設定したことをしただけですので、その意味も目的もわかりません。
どうか、ご自分でその意味を思い出して下さいませ。おやすみなさい。
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神様も眠るのかはわかりませんが、子供の私のために「眠って下さい」と言う意味だと思いました。
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私は眠ると、いつも、時間を超えて、大昔と、ずっと、先の未来をいつも見ている子供時代でした。
このまま人間が自然を破壊し続ければ、木も育たないし、家を建てる木も無くなるし、食べ物を育てる微生物もいなくなると思うと、悲しくなりました。
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どうして、人間は、未来のために良いことをしようとしないのか、また、眠りながら泣いてしまいました。
毎朝、自分の布団の端が、涙でべっしょり濡れているのをいつも母に怒られますが、だって、未来の地球を見ると悲しくて仕方がないんですものと独り言を言っていました・・・。
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どうか、大人の皆さん、この地球に人間が住めるようにして下さい!
このままだと、自然界も、人間も、全ての動物も死んでしまいますよ!
5歳の天無神人(アマミカムイ)からのお願いです。