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長ラン・リーゼントの学級委員長 8 不良高校生の呼び出し

子供の頃から会う人たちの心の中を読み取る能力があるせいで、大人たちの心の中の葛藤を見続けて生きることが辛くなり、中学2年生の時に自殺を試みましたが死ぬこともできず、高校生活の3年間は、いつも「死ぬための理由探しの時間」でした。

 

泳げないのに、もし川で子供が溺れていたら飛び込もうとか、トラックに跳ねられそうな子供がいたら、自分で子供を突き飛ばして代わりに死のうとか、誰かが自分に刃物を向けたら、相手を刺して自分も死のうとか、もう、毎日、死ぬことばかりを考えていました。

 

高校2年生になると、体がデカくなりすぎて、「お下がり」の学生服もキツくなり、初めて新品の学生服を母親の許可を得て買ってもらい、髪はポマードでガッチリ固めてリーゼントで登校です。

兄が通っていた工業高校は、勉強ができないヤツが行く高校と言われていましたが、兄は勉強する時間もないくらい親の手伝いをさせられたせいで、工業高校へ行くしかありませんでした。

 

私も勉強は好きではありませんが、親から「高校くらいは出ておけ!」と言われたので、中学卒業で働き出した幼稚園の同級生とは別の「普通高校」へ行く道を選びました。

教科書をざっと見るだけでだいたいのことは覚えるので、本気で勉強したのは入学試験の1ヶ月前くらいでしたが、なんとか合格しました。

 

授業はいつも教室の一番後ろの隅の窓側の席に座り、授業中は一切、先生の話を聞かず、窓の外を見て自分の思い詩を書いたり、文字に綴っていました。

学校の方針で強制的にどこかの部活動に参加しなければいけないので、一年生の時はバスケット部に入りましたが、アホな先輩と言い合いになり、9名の仲間たちと一緒に退部したあと、一番、暇そうな「文学部」に籍を置きました。

 

文学部に入ったことで年に一度、文集を作ることなり、自分の作品がいくつか掲載されたのを見た同級生は、「本当に、これ、あなたが書いたの?」と聞かれるほど、繊細な表現の詩ばかりでした。

中には、私の詩を読んで涙が止まらないと言ってきた女生徒もいましたが、その子は、私と同じ深い心の葛藤をしていることがわかったので、ただ、ありがとうとしか言えませんでした。

 

長ラン・リーゼントで「文学部」の学級委員長・・・

とても、人には言えない笑える話です。

 

確かに、文学部の女の子は、おしとやかなお嬢さんたちが多かったですが、女性には一切、興味がなかった理由は、毎日、死ぬことばかりを考えていたからです。

同じクラスの男の同級生と1km先のバス停まで歩いていくと、田舎の小さなバスターミナルの中に工業高校生や商業高校の生徒もいて、ゴチャゴチャになりながらバスを待つ時間が毎日でした。

斜め45度で人を下から見上げる目つきの工業高校生に、同じような目をして睨み合う時間が毎日、続きました。

 

ある日、いつものようにバスターミナルの付近を同じ高校の同級生3人で歩いていると、一人のツッパリ工業高校生に呼び止められました。

要件を聞くと、「先輩がお前を連れてこい」と言うので、「お前は召使いか!」と捨て台詞を吐いてから、同級生2人は、喧嘩になると巻き込まれるので、「先に帰れ!」と言って返してから自分一人で不良工業高校生について行きました。

 

路地の裏に連れて行かれ、10名ほどの不良工業高校生に囲まれて、ボスがイチャモンをつけてきました。

 

「お前、最近、生意気だな。

俺たちにメンチ切るなんていい度胸だ。

お前は何もんだ?」

とクダクダどうでもいい文句を言い続けます。

アホみたいな奴ばっかりなので、聞き流していると、首根っこを掴まれて、「お前、殴るぞ!」と本気で怒った目をして睨んできました。

 

私は冷静に、相手の心の中を読み、本当はやりたくないけど、番長の手前、脅しをかけないといけない場面だとわかったので、手を振り払い、こう言いました。

 

ハッキリした理由もないのに、人を捕まえてゴチャゴチャ言うなら、アホな大人と一緒じゃないか!

文句を言いたいことがあるなら、ハッキリ言え!

 

そう言うと、周りの男たちはひるみましたが、番長だけはしっかり俺の目を睨みつけてこう言いました。

 

「お前、普通高校の生徒のくせに、何、イキがった格好をしてるんだ!

俺たちはバカな工業高校生だからいいけど、お前は普通高校だろ?

だったら、普通高校らしい格好をしろよ!」

 

「お前、生活指導のセンコーと同じことを俺に言うのか?

俺が何を着ようが、どんな髪型にしようが、お前の人生には関係ないだろ!

ゴチャゴチャ言うなよ、バカタレ!」

 

相手の目は、本気で怒っていました。

自分で手を出すのか、子分たちに手を出させるのか、考えたあげく、子分たちに「やっちまえ!」と言ったので、言い返しました。

 

お前は、自分が頭にきたのに、子分に殴らせるのか?

お前、本当に、それでいいのか?

 

お前だって、ひとつの信念を持ってツッパリをしているんだろう。

俺も、そうだ。

 

もし、俺の信念が気に入らないならハッキリ、どこが気に入らないかを言え!

 

俺はお前がどんな格好をしてようが、気にはならんぞ!

自分からイチャモンをつけてきたんだから、気に入らない理由をハッキリ言えよ!

 

番長は、なんて言おうか考えていましたが、言葉が見当たらず、・・・、

「まあ、いいさ。今日は許してやる!今度は気をつけろよ!」

と言いました。

 

なんで、お前に気を遣わないといけないんだ!

俺は、お前の子分じゃないぞ!

相手をよく見て、言葉を選んで話せ!

お前、バカか!

 

命をいつでも捨てる覚悟をしている人間ほど、怖いものはありません。

 

相手はちょっとカラかってやろうと思って呼びつけただけなのに、私は相手が手を出したら、どうやって相手を殺すかだけをずっと考えていました。

ポケットにボールペンが2本あるので、それで相手の首か心臓に思いっきり刺して殺すか、それとも目をついて失明させてやるかとか、攻撃するタイミングを図っていたのは自分でした。

そうとう、ヤバい目をしていたと思います。

 

その数ヶ月後、工業高校でバスケットの試合があり、幼稚園時代の同級生から「最後の試合だから見にきてくれ」と言われたので行ってみると、また、不良高校生の呼び出しがあり、工業高校のトイレに連れて行かれて、ガタイのいい3人に囲まれて、また、ゴチャゴチャ文句を言われました。

 

高校3年生の後半なので、就職先が決まった生徒たちは、問題を起こせば入社できなくなるので、文句は言うけど、手は出せないことはわかっていたので、また、言いたいことを言い合いました。

 

そこへ私の高校のバスケット部の先輩がトイレに入ってきて、用を済ませたあと、

「おい、何か手が必要なら言えよ!

俺もここの生徒たちとは相当、殴り合いのバトルをしたいならいつでも応援するぞ!」

 

この言葉を聞いた番長の目が泳いだので、「どうした?」と聞いてみると・・・

 

なんで、お前はあの人を知っているんだ?

 

俺が高校1年生の時のバスケット部のキャプテンで、俺の従兄弟の同級生だから、とても大事にしてくれてるんだ。

それがなにかあるか?

 

お前、あの人はな、地元でも有名な人で、俺も同じ中学に行っていたけど、有名な人なんだぞ!

あの人のおかげで、どれくらい街が平和になったか、知らんだろ。

 

高校生の時からヤクザもんと言い合うし、大人でも正面から文句を言って子供達を守る人だから、誰もあの人を悪く言う人はいないんだ。

そんな先輩が守るというお前に、俺が手を出せるわけないじゃないか。

まあ、今度ばかりは許してやるわ。

 

お前、去年も同じことを俺に言ったぞ!

覚えているか?

 

俺は一度、あった奴の顔は一生、忘れないので、もし、どこかで文句を言いたい時があるならいつでも言えよ。

お前もどうせ、家の問題を抱えて苦しかったはずだから、こんなことしているんだろうけど、それは俺も同じさ。

 

でもよ、お前も18歳にもなって、やってることはガキじゃないか!

もう、大人になれよ!

 

苦笑いして、トイレを出て行った3人を見送ったあと、ゆっくりションベンができて気持ちよかったです。

 

後日談。

私は岡山県の大学へ進み、夏休みに実家に戻ると、兄が自分の会社の後輩を連れてくるので、一緒に麻雀をしようと誘ってくれました。

自分も大学で男の付き合いだからと覚えた麻雀なので、楽しみにして玄関で兄の後輩を待っていましたが、ドアが空いて、私もその後輩も固まりました。

 

高校生の時に、二度、私を呼び出した番長が、兄の後輩だったのです。

 

あとから本人に聞きましたが、一瞬、帰ろうかと思ったけど、お前の兄さんは本当にいい人で、たくさん仕事を教えてもらったし、人生の悩み相談にも乗ってくれるので、俺が一番信頼している人だから、今日、来たんだ。

でも、お前か・・・いやあ、本当にあの時は、スマン!

 

おいおい、何もなかったじゃないか、俺たちは。

お互いにちょっといきがっていたいただけだから、水に流そうぜ!

土下座しようとした男の手を掴んで、相手を許しました。

 

人生とは面白いもので、やった相手にあとでやられるし、やられた相手は必ず、落ちていく姿を見せられるものです。

つまり、一時的な勝者になっても、おごらずに、生きることが大事だと、つくづく、この体験で学びました。

 

は一切、このことを知らないことだし、兄にも本当のことは言いませんでした。

子供は子供の責任の中で物事を解決しようと必死ですので、どうか、ご両親たちは自分の子供を信じて見守ってあげて下さい。

 

親が子供の喧嘩に口を出すことを一切、禁じていた時代のお話で、若き日の熱い時間の報告でした。ありがとうございます。

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