下半身がうずくの!!
お米の収穫も終わった中学2年生の秋、近所に住む農家の同級生の女子とお母さんが家にやってきました。
幼稚園時代から一緒に過ごした貧乏農家同士なので、親同士も助け合って生きているのでお互いのことを兄妹ほどよく知っている関係です。
「母親同士でゆっくり話をしたいから、お前たちは2階の自分の部屋へ行っていなさい」と母に言われ、狭い階段を登って初めて二人だけで私の部屋に入ると、久しぶりにお互いの体の成長を見て驚きました。
背はデカくなっているし、彼女は女の子らしく、私は男子らしい体つきになっていたので、お互いの体を久しぶりにじっくり見て彼女は、私にこう聞きました。
「ねえ、体の下半身が熱くなる時って、ある?」
ないなあ、でもそういう時は、俺は体を動かしまくってぐっすり寝るよ。
「私もそうしてるんだけど、布団に入っても下半身が熱いので、なんかどこかおかしいのか、わからないのさ。」
目は、真剣です。
俺は男だから、女の体のことはよくわからないので、お母さんに聞いたら?
「お母さんにも聞いたけど、そんなことは人に聞くことじゃないので、自分で考えなさいと言われたの。だから、聞いてるのさ。吉岡君なら、なんでも知っていると思ったから・・・。」
確かに、大概のことは知ってるけど、俺は男だし、兄貴と男二人だから、女のことは全くわからんわ。
うちの母を見てわかるように、どう見ても、そこいらの男より、男らしいだろ?
女の体のことなんて、聞けないよ。
「そうだよね、私は妹がいるけど、全くそんなこと無いっていうし、お兄ちゃんに聞いても、わからんとしか言わないんだ。
だから、困っているの。病気なら病院に行かないといけないのかな?って母に聞くと、それは病気じゃないから病院には連れて行かないよ!と言われて困っているのさ。」
お互いに目を見たまま沈黙の時間が続いたので、これは自分の体験を正直に話したほうが良いと思ったのでこう言いました。
俺も中学生になってから、突然、朝、オチンチンが痛いほどパンパンに膨れていたので、オシッコするのも大変だったけど、学校の図書館で調べると、思春期の体の変化だと分かったので安心したのさ。
「え!そうなの?どうやって、そのパンパンなオチンチンを普通にするの?」
さすがに、それはお前に言えないわ・・・。
俺も悩んだけど、これが正しいのか間違っているのか、わからんけど、自分で触っていると気持ち良くなることはわかったのさ・・・・。
※そのあとのことは、さすがに言えませんでした。
「そうなんだ、触っていると気持ちいいのね?今度、やってみるわ。」
お前なあ、お前の家には婆さんとご両親と兄と妹がいるから、寝ている布団の中で変なことをしていると思われたら、またお父さんに殴られると思うから、誰もいない場所でやりなよ。
「うん、分かった!」
女の体のことも、女の気持ちも一切、わからない時期だったので、精一杯の対応でしたが、後日、その同級生のお兄さんに呼び出されて怒られました。
「お前、俺の妹に何か教えたのか?変なことを教えるなよ!
俺も聞かれて困ったけど、俺たち男が教えることじゃないし、お前、その責任は取れるのか?
俺の妹がおかしくなったら、俺が許さないからな!」
私の4つ上の兄より2つ上なので、でかい体と怒った目で睨まれて、初めて、女の子の対応に悩みました。
そういうことをわかりやすく書いてある本はないのかなと翌日、学校の図書館で調べましたが、何もありませんでした。
意を決して、母に「女の子からの相談」だと質問すると、初めて母が自分の体験を教えてくれました。
あんたも、そういう歳になったんだね。
じゃあ、教えてあげるからしっかり聞きなさいね。
女の体って本当に男と違うので、私も悩んだのさ。
私の実家は食べ物を満足に食べられないほど貧乏だったからこそ、私はオッパイが大きくなるのも遅かったし、生理が来るのも遅かったんだ。
だから、周りの同級生たちにも笑われたよ。
成長が遅い「知恵足らず」ってね。
悔しいからたくさん勉強してクラスの2番にまでにはなったけど、1番は最後まで取れなかったなあ。
私たちの頃は、小学校が4年と中学は2年生までしか学校に行けなくて(尋常小学校)、そのあとは社会に出るしかなかったのさ。
お金持ちの家は、尋常中学校へいけるけど、「女に学(がく)はいらない」って、父さんが行かせてくれなかったんだ。
12歳で、花嫁修行しながら家の田んぼや畑を手伝っているときに、急に、下半身が熱くなって真っ赤な血が出たのさ。
驚いて、私のお母さんにいうと、包帯に脱脂綿を詰めて、「これを当てておきなさい」って言われたのさ。
その日の晩御飯が、真っ赤な赤飯だったので嬉しかったけど、病気なのに、なんでお祝いしてるのかはわからんかったよ。
お母さんに、代わりの包帯と脱脂綿をもらって、「自分で洗って使いなさい。そして、干す場所は男から見えない場所に干しなさい」って言われたのさ。
お母さんの時代は、女が生理になると「不浄な時」と言われて、「馬小屋で寝なさい」って言われたそうだよ。
でも、私のお父さんは理解がある人だからそれは言わないけど、やっぱり、女が生理の時は、「不浄だから近づくな」と言われていたのさ。
もう時代は変わったけど、男によっては理解がない男もいるので、文句を言われないように見えないように干しなさいと母に言われたものさ。
月に1回、生理が来る前にイライラしたり、体が熱くなる時があるので、そういう時は、思いっきり、農家の仕事を手伝って汗を流したよ。
私は男の体のことはよくわからんけど、どうしても困ったら父さんに聞きなさい。
でも、父さんは知ってても、何も言わない人だから自分でいろいろ、試していい方法を見つけなさいね。
絶対に、イライラしても、人に暴力をふるったらダメだからね。
私も時々、イライラするので頭にきて、お前たちを殴る時があるけど、それは許してね(^^)
また、母の理不尽な説明でしたが、聞きたいことを聞けたので、翌日、クラスの女子たちに教えました。
クラスの中で、生理が来た女の子とまだ来ていない女の子がいるはずなので、「絶対に、生理が来ていないことを責めるなよ!!」とだけ念を押しました。すると、ませた女の子が、
「男のあんたに、女の体のことなんて言われたくないわ。
私たち女同士で教え合うから安心しなさい。
逆に、男たちの体の問題は、男同士で話し合ってるのかい?
なんか、子供とオヤジが一緒にいる気がするんだけど・・・。」
と笑われました。
性に関する情報が全くない時代は、自分たちで教えあって、個人の問題ではなく一緒に考えることが普通でした。
大人になってから心や体の女性たちの悩み相談をたくさん受けますが、性に関することを正しく教える人がいないようなので、自分の体験談といろんな経験をした人たちから聞いた話を、これから無知で悩んでいる人たちのために対応方法を教えていこうと思っています。
性に関することを自分や親の「善悪の価値観」だけで考えると、生きることがつらくなりますので、今後は、これまで多くの人たちにアドバイスしてきたことを「性について」という「カテゴリー」で書き綴ることにします。
性に関する「自分の良し悪しと、他人の良し悪し」との狭間で苦しんで自殺した人もいるくらい「性の悩み」は深いので、あなたの周りにいる人たちにアドバイスできる人が増えてほしいからこそ、自分の善悪や好き嫌いで判断しないで読んで知識として学んで下さい。
ちなみに、現代は「一夫一婦制」が正しいと日本では言われていますが、明治までの日本の性の価値観は全く違う、おおらかな時代でした。
日本が「一夫一婦制」を取り入れた理由は、明治政府が欧米諸国から指摘されたからですが、常に、法律と実態はかけ離れているので、自分が正しいと思っている価値観を見直すキッカケにもして下さい。
戸籍謄本を取ればわかると思いますが、明治時代までの戸籍には妻の他に「婦」という文字があり、お妾さんやその子供も戸籍に入れて財産を分ける権利が明確にあった時代です。
そのおかげで、貧乏な家に生まれた女の子でも子供を産むことで、家督を継げる男の子が生まれ、苗字が繋がった家も多くあります。
「男の不倫」でガタガタ言っている時代はまもなく終わり、女の不倫や男と複数と付き合う女性たちの新しい価値観の問題もこれから世の中に多く出てくる時代になることを男たちは覚悟しなければいけません。
本来、人間に「性」を与えた創造主は、人間だけにいつでも好きな時に好きな人とできるように設定されていますし、人間より進化している「イルカの性の価値観」は、人間が目指す新しい価値観でとっくに生きています。
⭕️性に関して正しい考え方を学びたい人は、「男と女の違い・性と生を正しく学ぶ」を動画で学んで下さい。
宗教で教えるで最大の罪は、「性とお金に関する呪縛」を教えたことです。
宗教の目的は、世の中の苦しみを助ける「「人助け」がキッカケですが、日本の全ての宗教の創始者たちに話を聞いてみると、一切、性に関するコントロールは教えていないと話してくれました。
民衆意識をコントロールするために、「制欲とお金に対する欲望をコントロール」をすることで民衆意識を支配制御し莫大な資金を集めていますが、性のコントロールだけ外せば、とても良い教えを広めている宗教もたくさんあります。
宗教や学校教育の力を使って支配したい人たちの洗脳に負けないように、上手に自分の喜びを感じて生きられる大人になって下さい。
これからの時代は、急速に、今までの価値観は崩壊し、「新しい価値観」がどんどん生まれる時代になります。
あなたの子供たちや孫たちの先の世代は、きっと、私のおばあちゃんたちが苦しんだ時代とは全く違う価値観の時代になるからこそ、「時代によって価値観や正しい概念」は変わると思って、自分に足りない部分を学んで下さい。
多くの大人たちから真剣に性の質問を受けることが多い私だからこそ、人生を上手に楽しめる生き方を自分で選択して、そして、自分を大切に思ってくれる人の「価値観の違い」も大切にして生きましょうね。