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【宮古諸島神事】  前日の出来事

宮古空港に着くとホテルのオーナーが出迎えてくれていました。なぜ平良いるの?と訪ねると、つい先ほどまで、宮古島のユタに同行して、龍にまつわるウタキのご挨拶周りをしていたということです。

 

今回の準備とも言えるこの大切な行動には、感謝が溢れます。そいうことであればと、私たちもまず、平良の庶民や観光客が足を運べる代表的なウタキの漲水御嶽 (ハリミズウタキ) に、ご挨拶に行きました。

ご挨拶を終えると、このすぐ上に観音堂があるということを話してくれました。どうやらこの宮古のユタは、観音様も付いているということなので、それではお世話になるユタのためにも、みんなでご挨拶をしておきましょうと足を運びました。

観音堂に入ると一人の女性が祈りの後片付けをしていました。遠慮がちにその後ろ姿を見ていると、この方が宮古島のユタのSKさんですよとご紹介いただきました。連絡もせず、偶然、足を運んでも、神さまは必要な人には、合わせていただけます。

実はこのユタの方とは、私も2、3度お電話で話しただけで、お互いに直接会うのは初めてでしたが、同行した北海道の皆様のために、この土地のユタの祈り方をや道具の説明をしてくれました。

宮古や伊良部のユタは、黒い線香がつながったものを必要に応じて折って、本数を数えて束にして神さまに捧げます。この数にも意味がひとつひとつあって、そのユタの霊格に応じた本数があり、さらに、祈りの内容によっても、使う数字の意味があります。

私がみたところ、今回の祈りには、6つほどの数の線香の束を用意していました。人束36本という数字が最高の数字で、これはユタの中でも扱える人が少ないと話してくれました。驚くことに、伊良部と宮古では、線香の種類も違うということです。当然、沖縄本島や島々でも違うようです。

神さまの捧げ物には、お金もあります。これも専用の茶色い神の束をいくつも捧げますし、それ以外に半紙やお水、お酒、お塩、米などが用意されています。

私は毎回、この宮古や伊良部に来ると、霊場の御霊上げをしなければいけないことが多いので、霊を払うためのお塩は自分で準備しなければと思ってユタに聞いてみたところ、「アマミさん、それではダメです。

お祈りの全ての道具は、自分のお金で買わなければ意味がありません。お水さえ、人様の物をいただいてはいけないのです」と叱られてしまいました。

知らないこととはいえ、初めて逢って言われて厳しい言葉に、私は戸惑ってしまいました。しかし、すぐスーパーに行き、必要なものを全て買い求めて準備を整えて伊良部島に向かいました。

このとき、私の中でとても気になる想いがありました。
それは、伊良部島のユタの方に初めてお会いしたときもそうですが、その土地を守るユタ=神人(カミンチュ)を絶対に一番に大切にすることを心がけています。

その理由は、神人が、神さまそのものの役目をなさっているので、神人に叱られるとうことは、神さまに叱られたということになるからです。

今回の私の執り行う神事のことは、私が電話するまえに、二人とも、神さまから私たち龍神ツアーのサポートしなさいとお告げがあったということです。

だから、私は、上の神さまの許可をいただき、私が全責任を負う覚悟で、この土地に足を踏み入れています。しかし、神人が私を叱るのであれば、すべてのことを神人に確認して、許可をいただきながら進めていかなくてはいけないということになります。

私は今までこの宮古島や伊良部島を救うために、命を投げ出してでも救うと、何度もウタキの神さまに宣言していますし、今まで行ってきた祈りも、ギリギリ危険な場所にも足を運び祈りを捧げてきました。それでも今回の私の役目をまっとうする上で、お伺いを立てないといけないのかと思うと気が重くなってきました。

神さまの上の方では許可が降りていると感じるのですが、人間としての礼儀だったり、序列だったりを今回、優先しなければいけないことになると、ここ一番大切なタイミングで、周りを遠慮しあり、相手を気遣いすぎて、ミスをおかす危険を感じていたからです。

皆さんに理解しておいてほしい大切なことがあります。

ウタキの神さまは、実は、霊体です。神=霊=意識体=エネルギー体です。次元や役割において、その呼び名は違いますが、神さまは、人間と同じ霊体だと思っておいてください。ただし、肉体が無い分、ものすごい霊力を持っています。

 

その霊体が守っている場所のウタキに、安易に足を踏み入れることは、どれくらい危険な行為かということを理解しておいてほしいのです。

このことは、北海道の龍神ツアーの皆さんにも、口をすっぱくして言っています。一人が自分の甘い考えでその場にいると、一気に強い霊が乗り移って、心も身体もボロボロになることがあるからです。私は最後まで今回の神事をやりとげる責任がありますので、もし、祈りの途中にそうなっても、一切、救いはしないですよと宣言してあります。

だから、自分の身は、自分で守りなさい、そのために、心静かに、感謝の念だけで、足を踏み入れなさい、そして、自我を絶対出していけませんと伝えています。ウタキのなかのものは、葉っぱ一枚、石ころひとつ、外へ持ち出してはいけません。

神場=霊場のものは、そこでは、安定したエネルギーでありますが、一歩、外へ持ち出すと、エネルギーが違う為に、大変なことが起こります。前回、参加された方のそのことを体験なさった方がいましたが、本当に、次元の違う場のものを持つということは、ものすごい責任が伴うということをご理解ください。

地元の最高霊格のユタでも、ウタキの鳥居から普段は、足を踏み入れないといいます。それは、この場のなかに身をおく責任を十分知っているからです。

どうぞ、ウタキに祈りを捧げるときは、表の鳥居の前で、ご挨拶や供物を置いて祈ってくださいますよう、よろしくお願いいたします。

伊良部島へ向かう船は、大揺れでした。毎回、大事なことをするときには、覚悟を試す揺さぶりが起こります。

その全てを受け入れて、感謝して、決断を新たにして、島の港へ手を合わせながら、島に入らせていただきました。

部屋に戻り、明日の準備を整えながらお風呂の中で、先ほどのことを考えながらも、それでもこの神事は、まっとうしなければいけないことなので、自分さえ心構えを変えて、神人の一言一言や表情から大切な神の意図を読み取ることに注意を払うことを決めて床につきました。

つづく

 

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