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お盆、終わりましたね。

先祖の御霊をお迎えするお盆も終わり、本州では「迎え盆や送り盆」をした方も多いと思いますが、北海道にはそういう風習がほとんどありません。

その理由を調べると、「朝廷で始まったお盆の習慣は、武家・貴族・僧侶・宮廷などの上層階級で主に催され、一般庶民に広まったのは江戸時代になってから」なのですが、北海道文化の実情はもっと複雑です。
江戸時代後期1867年に、15代将軍の徳川慶喜が「大政奉還」と「秩禄処分(ちつろくしょぶん)」が行われた結果、武士は士族になりましたが豊かではない士族の次男以降は生きる道を探して明治8年(1875年5月)、札幌郊外の琴似兵村の入地で屯田が開始された歴史があります。
それ以降、明治37年まで続いた屯田兵は「北方守り」という大義名分で集められ続けましたが、農民と一緒に北海道に移り住んだ多くの人達は、長男ではない人が多かったはずです。
北海道に最初に住み着いた士族は「土地が分けてもらえない次男以降だったことが原因」ですが、「しきたり」に縛られない自由な発想のおかげで全国から集まった人が風習の違いで争わない為の新しいルールを作った結果、結婚式やお葬式の会費制度が生まれました。
北海道の歴史はたったの150年ほどですが、ある意味、時代を先取りした新ルールを作った地域だと言えます。
私の大好きな先祖を大切にしている沖縄や本州の家庭でも同じだと思いますが、家に帰らず、お墓に手を合わせず、先祖に感謝する姿を子供に見せない大人や家庭が増えています。
私はこのままいけば、50年後にはお墓を守る人が1/3になり、100年後には全く違う形になることを感じていますが、それは今、一番、稼いでいるお坊さんや葬儀屋さんたちも廃業する方が増えることを意味しています。
時代の変化と共に「形やしきたりが変わる」ことは仕方がないと思いますが、どうやって「先祖に感謝する心」を伝えるのかを色々な方達と話しあっていますが、新しいルールを作るのはとても難しいことは皆さんもご承知のとおりです。
あなたのご家庭で先祖のお墓をどうするのか、さらに、その子供達がどうするのかまで考えなければいけない時代になっていることに気づいていますか?
お金が無くても、家族が居なくても、生まれた土地に住んでいなくても、守るものが無くても、先祖が大切にしてきた心や精神を誰かに繋がなければ日本という国家の精神性は崩れてしまうと思います。
我が家は今年が父の初盆だったので、生前に父の希望で建てたお墓に先祖繋ぎの祈りをして納骨の準備をしましたが、孫が初盆に手を合わせない淋しさも感じました。
皆さんも人生でやりたい事をする為に一生懸命に生きていると思いますが、命を大事と思うならば、未来に命が繋がって欲しいと願うのであればこそ、親や大人たちが、「自分だけはいい」という考えではなくて、どういう背中を子供達に見せるかが大人の責任だと思いませんか?
お盆は、ご先祖たちが一斉に降りてくるので私のような体質の人間は体が重くなったり、腰が痛くなったり、集中出来なくなる時期なのですが、御霊たちがお帰りになる時に、「上がれない御霊達も一緒に連れて行って下さい」と、16日に祈りました。
あなたが今年、どういう気持ちでご先祖に手を合わせたかはわかりませんが、自分の事よりも、この日本という国家が続き、日本人という素晴らしい精神性を持った民族が世界を導く人間だと意識して、今後の対応も考えなければいけない時代だと思っています。
一人では生きられないからこそ、甘えずに支え合う関係作りも必要ですし、伝統を守る為には革新的な変化も必要だと思います。
だから、変わる事を恐れないで下さい!
人間は常に、変わる為に、そして、変える為に生き続けているのです。

地球を愛する皆様、日本を愛する皆様、自分が生まれ育った土地を愛する皆様、どうぞ、宜しくお願いいたします。

 

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