【解脱の真理】第六話 自分のためと他人のため
西暦2000年の解脱後、1998年から5年間、無償で人を癒すことを続けていましたが、現実的にお金を稼いでいないため、妻や家族に迷惑をかけていたことを反省し、現実世界でお金を稼ぐ決意をしました。
それは、2002年2月22日に降りた啓示「地球創生1000年プロジェクト」の時期です。
5年間も無償で人のためにやっていた人間が、急にお金を取ると決めると、どうなるかは予測していました。
私は仕事でお金を頂く宣言は、「創造主」マスターにしかしていませんが、思ったとおり、それ以降は、一切、無償でやっていた時のお客さんは一人も来なくなりました。
ここでの学びは、
「無償は自分のため」、「お金を頂いてこそ、他人のためになる」
とわかりました。
つまり、無償だけでは生きていけない現実世界のバランスの中で生きるには、どんな方法でも良いので、お金を頂く自分の理由と、相手が望むことが一致しなければいけないのです。
組織に所属し、安定した収入を得ながら組織内の生き残りを学んだ14年間のサラリーマン体験や、「収入」を第一に考えて取り組んだ5年間の個人事業の体験があっても、生きる目的が変わった自分には生きる意味の「再設定」が必要でした。
いくら新しい理由づけをしても、すぐにお客様は来ませんので、毎日、瞑想を続けながら、自分が何に気づけば良いかを自分自身に向き合い続けました。
一切、全ての欲が無くなった人間が、もう一度、皆さんと同じ「欲望の世界」で生きるには、自分の善悪も、良い悪いも関係ないことを悟りました。
お金が悪いのではなく、お金に対する「思い」に善悪をつけたり、好き嫌いを言うのが人間の学びだからです。
先住民たちは、お金という概念すらありませんでしたが、弱肉強食の中で、自分が生き残るために共同で暮らす知恵を身につけていました。
「お金=経済」が生まれた時間を巻き戻して石器時代に意識で戻ってみると、縄文人のある一人の男がその答えを教えてくれました。
俺は腕力もないので、村で一緒に暮らして一緒に狩りをしても獲物は逃すは、食べ物にもありつけないので、村の酋長が、俺を追放することを決めたんだ。
その頃は、急に天候が悪い日が続き、獲物も少なく、食料が不足していたので、狩りで獲物を取れない男を村に置く理由がないという理由で、村を追放されたんだ。
一人で岩穴を探して暮らしいたが、食べ物も無く、ひもじい生活をしていた時に、もう一人、自分の村を追い出された男と出会ったのさ。
そいつも獲物を獲れないうえに、大飯食いだと責められて、村を追放されたそうだ。
だから、二人で考えたのさ。
きっと、俺たちみたいに力も無く、獲物を獲れずに村を追い出された奴は、たくさんいるはずだから、そいつらを集めて村の食べ物を奪いに行こうと決めたんだ。
女はさ、子供さえ産めば飯にもありつけるし、男たちに守ってもらえるからいいけど、俺たちみたいな弱い男は、一人で死ぬのが仕方がない時代なのさ。
それから俺たち二人は、弱い男たちを集めて村を襲撃したのさ。
食べ物を奪い、女を奪って洞穴で生活していると、俺たちの噂が広まって、そういう生き方があることを知った村を追い出された男たちが集まってきて、結局、俺たち弱い男ばかりの村を作ることになったのさ。
しばらくすると、俺たちの行動は「ライオンの本能」と同じだとわかったのさ。
ライオンも、強いオス1匹しか群れを作れないルールだから、息子であっても弱い男たちは女一人さえ、手に入れることはできないうえに、成人すると群れを追い出される運命なのさ。
たくさん集まった俺たち弱い男集団は、村の長(おさ)に、交渉を始めたのさ。
俺たちのほうが男の数が多いので、全員で一気に村を襲えば、食べ物も女も奪うことはできる。
だからこそ、「襲わない代わりに、定期的に、食べ物と女をよこせ!」と、交渉したのさ。
長(おさ)も賢い人だからこそ、「お前たち全員分は食べ物をあげられないが、この食べ物と引き換えに、丸い石を探してきておくれ」と、言いやがったのさ。
丸い石は、果物を切る時に使えるし、ヤジリを削る時にも便利な石なんだ。
「この食べ物と、丸い石ひとつを交換しよう」、そう話を持ちかけられたので、俺たちは必死になって丸い石を探したのさ。
それがお前たちの言う「物物交換」の始まりさ。
「物々交換」の手間を省くために、石がお金の代わりになっていったのさ。
ところで、お前たちの時代は、お金の価値を何に置き換えているんだ?
私は、恥ずかしくて答えられませんでした。
今の時代は、物々交換時代のように、価値を理解して支払うだけでなく、お金でお金を増やしたり、収穫前の穀物に値段をつけたりと、人間の欲望することは無限なので、何にでもお金に変えてしまっています。
今の時代は、「お金=無限なる欲望」としか、答えられませんでした。
お金の学びをこの時代の人から学んだからこそ、世の中で最低の収入は、「不労所得」だと思いました。
「働かざるものは、食うべからず」という尊い故人の言葉の意味が、この意味なのです。
そして、お金でお金を増やす人たちも最低の人間だとわかりました。
お金以上に大切なものをわかっている人たちがいなくならないうちに、次の価値観を産み出さなければ、私たち人間は、お金の支配者に振り回される生き方しかできないことも気づきました。
「現実を生きるお金を稼ぐ」と決めたのに、また、虚しい時間がすぎました。
チャップリンの映画「モダン・タイムス」の中で、怒られながら工場の歯車に巻き込まれても働いてる姿を見た時に、「お前はただの歯車だから、いくらでも代わりはいるぞ!」と支配者を風刺した映画ですが、大人になるとその歯車にしかなれないのかと悩んだ中学生の頃を思い出しました。
どうせ死ぬ時には、豪華な宝石も洋服も、預金通帳に書いてあるお金も一切、あの世に持っていけないのに、なぜ、人は毎日、苦しみながら働くのか、支配する側にずっといるのかを悩みました。
私たち人間が「マスター」に創造された意味を知っている人はいないと思いますが、このことを伝えなければ永遠に、「お金の価値観を利用する支配は永遠に続き、この地球に人類は存続できなくなる」と思いました。
もし、このことに気づかない場合、人類はいつまで地球に存在できるのかをマスターに聞いてみましたが、「150年から350年で全ての人類は消滅します」と教わりました。
それでも地球を救う!と決めたので、私は何があっても命をかけて、人間にマスターの思いを伝え続けると決めましたが、周りの人たちに話しても誰もピンときません。
私はまた、マスターにこうお願いしました。
「私は何があっても決めたことは死ぬまでやり抜きますが、もし、うまくいった時に、地球人類がどうなっているかを教えて下さい。
そこに私はいないと思いますが、その希望さえあれば、私は命をかけて頑張れますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。」
そうお願いしたあとに、ビジョンとメッセージで降りてきたのが絵本「新しい世界」です。
人類が目覚めて、魂の目的を達成する人たちが増えると、必ず、こうなりますので、まずは、読んで下さい。
私たち人間のこれから進むべき道が、絵とメッセージでわかりやすく書いてあります。
ではまた、次の日曜日に!