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北海道「重度身障者施設」で生き方を学びました

24歳の頃、北海道のダ○エー清田店の売り場で仕事をしていると、「重度身障者施設」の男性から相談されました。

・・・・・・・・・・・

あのう、すいません。

 

唐突な質問ですが、ダ○エーさんに、卒業式で使う、「暗幕(あんまく)はありますか?

申し訳ありませんが、全ての売り場の商品は把握していますが、売り物としての「暗幕」はありません。

 

ただし、催事用に使う「暗幕」は、ある場所に、ごっそりありますよ!

 

私は実は、催事課のマネージャーと仲が良いし、話ができるので聞いてみますね!

 

何に使いたいのかを、教えて下さい。

この清田の山の奥に、重度身障者施設の「ノビロ学園」というのがあるのですが、ご存知ないですよね?

 

今度、「舞台の練習」をしようと思っているのですが、舞台の雰囲気を作るのに、お借りしたいのです。

申し訳ありません。

 

私は、「清田(きよた)」に、そういう施設があるとは知りませんでした。

 

でも、私の祖父は戦争で右足を太ももから切って無いので、「重度身体障害者」に認定されていたし、そういう方達の辛さは知っています。

 

子供の頃から母と一緒に、芦別市や隣町の障害者施設や女性刑務所に一緒に行って、世の中で苦しんでいる人たちに会って対話して学びました。

 

母は、よく、私にこう言いました。

 

今、お前は「健常者」だけど、もし、交通事故で手足を無くしたり、目が見えなくなったら、「障害者」なんだよ!

 

だから、じいちゃんだけでなく、世の中で苦しんでいる人たちに触れて、自分の生き方を見直しなさい!

 

お前は頭はいいんが、心が無いというか、いつも、本当の事ばかり口にするので、他人に言いたいことを言えない「口が聞けない人」たちと対話してもっと、「心」を学びなさい。

 

と言われて育ちました。

 

だから、もし、私にできることがあれば、させて下さい。

 

じゃあ、あとでご連絡しますので、名刺を頂けますか?

申し訳なさそうに出した名刺を預かり、催事課のマネージャーに相談すると、まず、どういうところが見てから判断すると言うので、一緒に観に行こうと行ってくれました。

・・・・・・・・・・

会社の宅配用のトラックが1台あったので、二人で山の奥にある重度障害者施設の「ノビロ学園」に行きました。

・・・・・・・・・

玄関で呼んでも誰も出て来ないし、私が事務所に入ってみても誰もいないので、いろんな部屋を見てまわりました。

いろんな障害を持った子供たちや大人がいたので、声をかけてみると、

「その部屋の人たちは、みんな耳が聞こえない人だから、他の部屋に行ったほうがいいよ!」

と、後ろで声がしました。

 

その声の主は、ダウン症の女の子ですが、目はしっかり私を見ていたので、お礼を言って他の部屋を探してみました。

いろんな部屋を見ても施設の人がいないので、手足が無い子供たちや、頭を包帯でぐるぐる巻きにした子供や、目が見えない子供たちに聞いて回りました。

すると、一人の「目が見えない女の子」が、壁つたいに近づいてきてこう言いました。

今、きっと、お昼で、みんな出かけていますよ!

 

普段は、私たちのお世話をしてくれている人たちですが、私たちにご飯を食べさせたあとは、いつも、外へ出てご飯を食べに行きます。

 

だって、私たちは、職員さんたちに相当、迷惑をかけているので、きっと、お昼くらいは、ゆっくりしたいのだと思います。

 

でも、私たちは大丈夫です!

 

こんな体だから、どこにも行けないので、みんなでお互いを支えながら生きていますので、安心して下さい。

すごくしっかりしている子供だなあと思っていると、後ろに、もう一人の女の子がやってきて・・・

おじさん!

 

その子ねえ、目が見えるように思われるけど、両目の視力は、ほぼゼロなので、その場所から動かさないでね。

 

彼女は「自分の立ち位置」と壁までの長さを体で覚えて移動しているので、いつもより、少しでもズレると、混乱して大変なことになるの。

 

だから、ごめんなさい。

 

私と一緒に、事務所で職員さんたちを待ちましょう。

 

私が入れるお茶は美味しいので、ぜひ、飲んで行って下さい。

そう言ってくれた女の子は両手が無くて、右足も無くて、ビッコを引きながら器用に壁づたいに事務所に入って行きました。

・・・・・・・・・・

玄関で棒立ちになっていた「催事課のマネージャー」を見つけたので、どうしたのか聞いてみると・・・

今、俺の目の前に、幽霊かゾンビかと思う子供と大人がたくさん出てきて、俺を睨みつけたので、俺、もう無理だわ。

 

お前一人で、判断してから戻ってこいよ。

 

俺は先に車で帰るので、タクシーでも乗って店に戻ってこいな!

・・・・・・・・・・・・

そうかあ、こういう「障害がある人たち」を見たことがない人は、そういうことを言うんだと思いましたが、「心がない人」だから仕方がないと思って、手足が無い女の子が入れるお茶を飲んで待ちました。

口でお茶の蓋を器用に取って、隣にあるお茶が入った瓶のスプーンを加えて急須に入れて、歯でお茶の手もちを噛んで火にかけて、ガスのスイッチを歯で回し、火をつけました。

急須が熱くなったら、顔がヤケドすると思っていると、濡れたフキンを口で加えて、器用に急須を加えて、湯呑みにお茶を入れてくれました。

・・・・・・・・・・・・

しばらくすると、事務員さんたちが戻ってきたので、名刺の男性がいるのかを聞くと、今、他の施設を見てから来ると言ったので、もう1杯、お茶を淹れてもらい飲みました。

あれ?あの子、自分でお茶を淹れてくれたの?

 

あの子ねえ、本当に気まぐれで、自分が気に入った人にしかお茶を淹れないのよねえ。

 

私なんか、何度、頼んでも、1杯もお茶を淹れてくれないのに、何か違うんだろう・・・。

ねえ、ねえ、お嬢さん!

 

私とこの人に、お茶を淹れてくれないかな?

ねえ、おじさん!

 

私は、「お嬢さん」じゃ無いのよ!

 

こんな体をしたお嬢さんもいないと思うし、うちの家は貧乏だから、こういう施設に預けるしかないので、ここにいます。

 

そして、私の名前は「マリ」って言います。

 

あの心の世界を探究する「真理」の字なので、覚えてね!

 

私は、あなたにお茶をご馳走したいと思って淹れてあげたけど、私はオバサンにはお茶を淹れたくありません。

 

だってね、その人は人が見えないところで、施設の子供たちを殴る蹴るするし、問題が起きると、すぐに誤魔化して、他人のせいにするので、この施設でも、嫌われ者なので、私は絶対に、その人にお茶は淹れたくありません!!

ドヤ顔のおばさんと子供の言い争いが始まり、殴ってない!イヤ殴った!蹴ってない!イヤ蹴った!!と大声で言い争いになり、後ろの職員さんたちは、手を出せずに、廊下から私を見てました。

ねえ、真理ちゃん、もう、そこらへんでやめといたら?

 

このオバサン、絶対に自分の罪を認めないけど、僕ね、わかるのさ。

 

嘘をついた人の言葉を聞いただけで、嘘かどうかわかるし、時間を巻き戻せば、いつ、誰に何をしたのかも、子供の頃からわかるんだ。

 

だから言うけど、このオバサン、今日は、誰も叩いてないし、蹴ってないけど、昨日、3人、そして、一昨日は、5人に殴る蹴るをして、他の事務員さんのせいにしていたよ!

 

そしてね、お昼ご飯を食べたあとに、今日は誰を殴ろうか探していたとこに僕がいたので、今、「黒い心」は時間が止まっています。

 

でもきっと、僕がいなくなれば、すぐに誰かを殴ると思うから、その時、他の職員さんに言ってあげなよ!

 

ダメかな?誰も、あなたのことを信じてくれないのかなあ?

 

ここにいる職員さんも、介助をしている人たちも、「見て見ぬ無振り」をしているから、君たちはいつも辛い目に遭っても、黙っているんだよね。

 

ごめんね、僕は全てのことがわかるけど、何もできないのさ。

 

でも、辛かったら、僕に抱きついて泣いていいよ!

 

ほら、おいで!!

走って僕の胸に抱きついて、大声で泣く女の子は、涙が止まらず、ずっと、泣き続けていました。

しっかり、抱きしめて、「大丈夫!大丈夫!」と言い続けると、少しづつ、声が低くなり、抱きついた力も抜けてきました。

顔を上げて僕の目を見たので、おでこに、キスをしてあげました。

すると、こう言いました。

やったあ!!

 

私、初めて、キスをされたの!

 

これって、ファーストキスって言うのかな?

 

ねえ、お兄さん、もっとキスして!

 

唇にしてもいいよ!

目に一杯の涙を溜めていたので、唇に軽くフレンチキスをすると、さっきより、もっと大声で泣き出しました。

大丈夫、大丈夫!と言い続けると・・・

私、もう、いつ死んでもいいわ!

 

あの殴る蹴るのオバサンと、戦って死んでも悔いわないわ!

 

だってね、あのオバサン、ボケットに小さいナイフをいつも入れていて、言うことを聞かない子供にナイフを見せて、脅しているんですよ!

 

だから、次に、誰かを脅したら、私が身代わりになって死にます!

 

もう、この世に悔いもないし、生きる意味もないので、これでスッキリ、サッパリ、死ねます!

 

家に戻ってもお金はないし、誰も私の体に触れないし、「化け物」と子供の頃から言われているので、もう、生きている意味がないの!!

 

だから、私、このあと、あのオバサンと戦って死にます!!

もう、この子の心を読んでも嘘はないし、本気で死のうと思っていたので、また、抱きしめました。

すると、後ろに、お店に来た男の人がやってきて、こう言いました。

やっぱり、そうだったんだ。

 

誰に聞いても、子供たちが怪我をしても「見てない知らない」と言うので、おかしいと思っていたけど、誰も口にしないので問題を解決できなかったんです。

 

わかりました。

 

 

まず、そこのオバサン、いますぐ、クビです!

 

今月分の給料もあげません!

 

もし、文句があるなら労働基準局でも、どこでも行って下さい。

 

そしたら、全ての人の証言を持って、あなたを告訴します!

 

そうなれば、これまでうちで払った給料も、他で働いた給料も全て没収されますよ!

 

さあ、帰りなさい!

 

あなた着ているエプロンも軍手も、全て、普通の人からの寄付なので、すぐに置いて出て行って下さい!!

 

さあ、今すぐ、帰りなさい!!

・・・・・・・・・・

あまりに唐突な事件が起きたので、椅子に座って待っていると、男の人がお茶を入れてくれた真理さんに「お茶を2杯、入れて下さい」と言い、「ハイ!」と大きな返事をして、真理さんは美味しいお茶を淹れてくれました。

いろんな話をさせてもらいましたが、なぜ、暗幕を借りたいのかを聞くと、実は、この施設で、「最も障害がひどい子供たち」に音楽を聴かせると、体を揺らしてノリノリだったので、太鼓を持たせると叩くし、棒を持たせるとリズムをつけるので、シンバルを叩かせて、最後に、エレキギターを持たせると、ちゃんとピックで弾けたので、「音楽バンド」を作ることにしたと教えてくれました。

いつもは部屋で練習するのですが、いつも同じ環境だと慣れすぎて、やる気がしないと言うので、一度、どこか他の会場でやってみたいと思って、そのために暗幕を借りて、会場の雰囲気を味わせてあげたいのが、僕の夢なんです!

と教えてくれました。もう、涙が出そうな話だったので、私はこう言いました。

「暗幕」は、すぐにお持ちします。

 

もし、ダメでも私が自分で買って持ってきます!

 

それと、初めての「音楽バンドのコンサート」は、うちの店の催事場でやりましょう!

 

僕はダ○エー清田店の「日用品売り場」で働いていますが、実は、もうひとつ、「催事課の隠れ社員」とも呼ばれています。

 

私の日用品のマネージャーと、催事課のマネージャーは、もともと日用品売り場だったようで、最も気が合わない同士が同じ店になって、毎日、殴る蹴るのケンカをしています。

 

その仲裁に入った時、僕が両方のバランスを取ると言ったので、「催事課の隠れ社員」になりました。

 

もうひとつ、「受け渡し課の隠れ社員」でもありますが・・・(^^)

 

給料は、普通の分しか出ませんけどね(^^)

 

でも、任せ下さい。

 

催事場の全てのイベント企画は、私が作っているので、絶対に、実現させます!

本当に、いいんですか?

 

僕らの施設は、普通の人たちの温情で生きているので、おこがましいですが、人が口にしたことを断ることは、絶対にしません。

 

もし、そんなことをしたら、2度と、誰も寄付もくれないし、助けてもくれなくなります。

 

だから、素直にお願いします。

 

もし、できなくても、いいですよ。

 

この子達も、あなたのお店に行って驚いたら、もう、二度と、演奏したいと言わないと思います。

 

子供の頃から殴られて蹴られて生きてきた子供ばかりなので、さっきのあなたのキスは、感動ものでした。

 

でも、唇のキスは、ちょっとねえ(^^)

わかりましたよ!

 

もう、二度と唇にはキスはしません!

 

でも、おでこやほっぺなら、いくらでもキスをしてあげます!

 

ここの子供たちは、本当に心がまっすぐで、昔の僕みたいです。

 

殴られも蹴られても僕は負けませんが、あの子たちは、逃げられないですものね(^^)

 

ほっぺに、キスくらいしてあげましょうよ!

ダメですよ!吉岡さん!

 

そんなことを口にすると、すぐ全員が列を作って待ってしまいます。

 

この子達は良い子なんだけど、素直っていうか、遠慮を知らないって言うか、もう僕らも困ってしまう時があるんです。

 

あ!聴かれてしまったかな?

 

廊下を見てみると、20名以上の子供たちが列を作って、「僕のキス」を待っていました(^^)

中には男の子もいましたが、まあ、いいかと思って「全員、ほっぺを出して!」と声を出し、部屋から出れない子供達にも、全員のほっぺにチュウをして回ってあげました。

・・・・・・・・・・・・・・・

この結果はものすごくて、ダ○エー清田店のイベントとして、ステージを組んであげて、ドラムセットと、ギターのアンプも用意してあげて、全て私が一人でステージのセットをしてあげました。

だって、私は中学2年生の頃に、お金持ちの家のドラムやエレキギターを借りて、「中学3年生」を送る会で、学校の体育館のステージでバンドを組んで歌った経験があるからです。

うちの家の前は広い田んぼなので、昼間なら農家は誰も家にいないので、思いっきり、ヒューズが飛ぶくらい大きな音で練習していました。

その時は、学校の先生たちも、卒業生も泣いてくれました。

その経験が生きたようで、何とか、ノビロ学園の生徒たちのバンドをお客様に披露できました。

せっかくだから、バンド名をつけましょうと提案し、園長さんとアイデアを出した結果、みんな兄弟みたいに育っているので、「ノビロブラザーズ」に決定しました!

最初は、ステージに上がれず、1時間半も開演が遅れましたが、僕とノビロ学園の園長さんと一緒にステージに立って、いかに、重度障害者施設が困っているかを伝え、寄付を募ったり、「着れなくなった子供の洋服を持ってきて下さい」と頼むと、買い物に来ていた30名ほどのお母さんたちが家に走って帰って、子供の洋服タンスの中身を全部持ってきてくれた人もいました。

3曲だけの演奏でしたが、あまりに本気で真剣に音楽を奏でる姿を見て、従業員も、お客さんたちも、全員、涙、涙で終わりました。

「隠れ催事課」の人間としては、大成功です!

・・・・・・・・・・

会社に入って2年目の体験ですが、この成功をキッカケに、毎年、ダ○エー清田店で「ノビロブラザーズ」のコンサートを開くことが決まりました。

二つの目のお店の麻生店に転勤になる「転勤命令」が出た着任前に、また、ノビロ学園の園長さんから電話があり、こう言われました。

またまた、お願いなのですが、甘えさせて下さい!

 

どこに聞いても、全て断られたので、もう、吉岡さんしか頼る人がいないのです!

いいですよ!僕にできることなら何でもやりますよ!

実は、「欽ちゃんの24時間チャリティー」というテレビをきっかけに、少しだけ寄付をもらったのですが、もっと欲しいとお願いすると断られたんです。

 

日本でも少ない「重度障害者者施設」だと言っても、相手は全く無視して、3万円だけ振り込まれました。

 

でも、本当に今月は、水道代も払えないので、自分たちで何かを売ろう!と子供たちが言い出したので、まず、あなたに何を売ればいいのか教えてほしくて電話しました。

思った以上に、現実はひどいので、私は一人で行動しました。

まず、ノビロ学園に飛んでいき、何が売れるか探しても、何も無かったので、腹をくくりました。

お店に戻って、店長の許可をいただき、店内放送で、

「重度身障者施設のノビロ学園でバザーをするので、家にある子供の昔のおもちゃとか、可愛い人形だとか、子供の三輪車とか、子供の自転車とか、何でもいいので、持ってきて下さい!」

と1週間、毎日、朝と晩に、店内放送をさせてもらいました。

「宅配課の隠れ社員」でもあるので、受け渡しに集まったものを山積みにして、当日、ノビロ学園にトラックで持って行き、お店のテントも貼ってあげて、雨でも販売できるようにしてあげました。

細かいものを売った時に入れる袋も無いので、レジのマネジャーに泣きついて、お店の業務用のレジ袋をたくさんもらい、持って行きました。

・・・・・・・・・

夜が早い夏なのに、「夜8時までやりたい」と言ったので、施設管理課の人にお願いして、強力なサーチライトをお店のお金で2個買って、電信柱に固定して、テントを明るく照らして、もうひとつは、お客様の帰り道が迷わないようにしました。

だって、夜になると、街灯も一切、無いので、真っ暗になり、道路まで出る道が見えない経験を自分がしたので、配慮しました。

・・・・・・・・・・・

24時間テレビが始まったのを電気コーナーのテレビでチェックしながら、園長さんに状況を聞くと、「朝は、ちゃんとお客様が来てたけど、もう、誰もいない」と言うので、売り場のお客様全員に、1時間に一回、私が店内放送をして、ノビロ学園のバザーを紹介し、パートさんたちも全員、ノビロ学園に行ってくれました。

夜7時に終わった社員たちは、残りのものを全部買ってくれて完売しましたが、あまりに値付けが安かったので、売上は1万3000円くらいにしかなりませんでした。

パートさんや社員は、寄付金を出してくれましたが、アルバイト君までお金を出そうとしたので、止めました。

俺たち社員やパートは、これから毎日、給料をもらえるが、お前達は、これから学校を出て社会人になってお金を稼いだら、その時、こういう施設に寄付してやってくれ!

 

だから、今は出したい気持ちをこらえて貯金しておけ!

 

その分、体力を全て俺に貸してくれ!!頼むぞ!!!

あまりに売り上げ金額が安かったので、「園長の希望の60万円」には届かないので、私は東京の24時間テレビに連絡したくて、北海道の「札幌テレビ」に電話して、すぐに取材に来てもらい、そのままライブ配信で東京の24時間テレビに、テントの中で立っている手足が無い子供たちの映像を配信してもらいました。

東京の「日本テレビ」は、見た目が良い施設しか撮影しないし、中継で話す子供たちは、ほとんど健常者の偽物なので、テレビを見た人たちが、衝撃で、問い合わせの電話が、札幌と東京のテレビ局に殺到し、寄付がたくさん集まったと教えてくれました。

1時間だけで150万円の寄付が集まったと聞いたけど、札幌テレビ局の人が、こう教えてくれました。

あのう、本当にすいません。

 

今、150万円集まっていますし、このあと、どんどん寄付が集まると思いますが、実は、「事前契約」があって、この北海道からの放送は、「放映料」を取られるので、残りは、きっと、5万円くらいになると思います。

 

すいません!!

こんな馬鹿げた話がある訳ないので、私はすぐに行動しました。

 

まず、東京で放送している24時間テレビの責任者を呼んでもらい、電話口に出てから、札幌からのライブ配信の1分間の枠を全部、「ノビロ学園」に使う許可を札幌テレビの社長に取り、「生で、24時間テレビ」のディレクターと喧嘩しました。

すいません。

北海道札幌市清田にある「重度障害者施設のノビロ学園」と言いますが、ご存知ですか?

 

あれ?さっき、1回15秒の全国放送をしてもらったのですが、見てなかったのですか?

 

いやあ、忙しいところ、本当にすいません。

 

実は、ある人から聞いたのですが、1時間で150万円も集まったのに、詳しく聞くと、この「重度障害者施設のノビロ学園」に振り込まれるのは、5万円だと聞いたのですが、本当にそんなに少ないのですか?

 

恐れ入りますが、その理由を教えてもらえますか?

 

ここの子供たちは、食べ物もないし、今月は、水道代も払えない状況なのに、誰もこのことを知らないのです。

 

国の給付金も、年に1回だけだし、それも60万円で、水道、電気、ガス、従業員の給与を払った残りが給食代になるのですが、いろいろ今月は先月の水道ガス電気代が重なり、37名いる子供たちに食べさせるお米も、味噌も、野菜も、ないのです。

 

それなのに、なぜ、5万円しか送ってくれないのですか?

 

「放映権」とかいうのも分かりますが、それは本当は、視聴者が見ているテレビのコマーシャル料で、おぎなっているはずですよね?

 

それなのに、なんで、北海道から東京に生中継するだけで、145万円が無くなるんですか!!!!

 

俺、頭に来ました!

 

欽ちゃんは大好きだけど、これは、「詐欺」だと思います!!

 

視聴者を感動させるのは、欽ちゃんはプロだけど、あなたたちは、その寄付されたお金を好き勝手に使っているのは、日本全国の人は知っていますよ!!

 

どうするんですか!この現状を!!!

 

日本テレビさん、はっきり、理由を言って下さい!!!

 

・・・・・・・・・・・・

電話はブツっと切られて、「1分間のライブ枠」を超えて、2分50秒も話し切りましたが、ライブ配信が終わると、都合が悪い部分は全てカットすると、札幌テレビのアナウンサーの人が教えてくれました。

いやあ、さすがです!

 

原稿も無しに、よくあれだけの言葉を一気に言えましたね!

 

私たちアナウンサーは、時間枠の中で言葉を詰めて話す訓練をしていますが、今日のは負けました。

 

もし、よろしければ、札幌テレビのアナウンサー試験を受けてみませんか?

 

僕がアドバイスすれば、きっと、すぐに受かると思いますよ!

 

それとですね、きっと、このライブ配信は、「全てカット」されると思いますが、だからこそ、「ライブ」で全国で見てくれた人たちに期待するしかありません。

 

もう、僕らではどうにもならない世界にいったので、神に祈るだけです。

・・・・・・二人で合掌・・・

 

この結果、「重度障害者施設のノビロ学園」の電話が鳴りっぱなしになり、札幌テレビと日本テレビにも問い合わせがすごくて、一時、電話回線が切れたほどです。

園長が「電話受付をする人が足りない!」と困っていたので、ダ○エー清田店の店長に電話して、仕事が終わった社員たち全員に、

「吉岡が困っているから手を貸してやってくれ!」

と店内放送をしてくれたそうです。

 

肉屋、魚屋、八百屋、衣料品売り場にいる全ての社員も、家具屋も、電気屋も、後方の社員たちも、全員がやってきてくれました。

休みの人にも声がかかり、ダ○エー清田店の全てのパートさんたちが、自分で作ったオムスビとお茶と漬物を持って、やってきてくれました。

もう、ダ○エー清田店で働く全ての人たちと、全ての家族が電話対応してくれました。

パートさんのご主人も手伝うと言うし、さっきまで、カメラを回していた札幌テレビの社員も、私の言葉に感動して泣いて、「カメラが揺れた」と怒られていたので、私が仲裁に入って、二人とも電話対応をしてもらいました。

・・・・・・・・・・・

電話回線が2本しかないので、施設管理の人が「元NTT」にいたそうで、電柱に登って、元線の電話回線を10本に増やして、お店に余っていた古い電話機を30台持ってきてくれました。

「もっと電話機が欲しい!」と施設管理の人が言うので、パートさんのご主人たちが、自宅の電話機を外して持ってきてくれました。

「今日くらい電話機が無くても死にはしないだろ!」と、次々に、家の電話機を外して、ご主人たちが持ってきてくれました。

NTTの古い知り合いに電話してくれておかげで、新品の電話機も30台届きました。

重度障害者施設のノビロ学園は、翌朝まで電話が鳴りっぱなしだったので、みんな、朝日を見るまで頑張りました。

・・・・・・・・・・・・

24時間テレビの放送が終わると、少しづつ問い合わせの電話も減ったので、パートさんのご主人と、パートさんたちに家に戻ってもらい、店長課長たちや年配の社員たちを家に帰らせてから、若い社員とアルバイトだけで頑張りました。

お昼近くになると、もう、ほとんど問い合わせが減ったので、園長さんにお礼を言って、全員で残ったオムスビとお茶を飲んでボーとしていました。

おい!お前ら、よくガンバってくれたよな!!

 

ありがとうな!!!

 

泣きそうな時にビンタして、泣くな!と怒って、ごめんな!

 

俺も泣きそうだったけど、アイツら、必死に、生きているのに、涙を見せたらいかんだろ!

 

こんな経験は、社会人になっても、そうそう無いから、すごい価値がある経験をしたと思うぞ!

 

だから、残ったお前たちに、俺からバイト代を1万円づつ出してやるわ!!

 

さあ、持って行け!!

 

あれ?ごめん、一人1000円分しかないけど、いいかな?

何を言っているんですか!!

 

もう、俺たち長い付き合いじゃないですか!!!

 

何度も、あんたには殴られたけど、俺、あんたのことを、実の兄貴以上に、「アニキ」だと思っているんですよ!

 

そんな人に、お金なんか、もらえるわけないじゃないですか!!!

 

やめて下さいよ、水臭い!!!

 

俺、殴りますよ!!!

 

おう!殴れ殴れ!!

 

俺も、お前のことが大好きだから、殴られてやるわ!

 

さあ、殴れ!!!さあ!!!!

ダメだあ・・・、俺、感動しすぎて、体に力が入りません!

 

すいません、少し、横になって寝ていいですか!

 

目にいっぱい涙を溜めたアルバイト君は、もう、お母さんに甘えたように、私の膝の上で寝てしまいました。

朝日を見ながら、テントの中でアルバイトの数名の男たちが私の周りで寝ている光景も変ですが、私も涙が止まらず、一人で泣いていました。

・・・・・・・・・・・・

さすがに気が効く店長なので、アルバイト全員を出勤したことにして、アルバイト料を上乗せしてくれたし、人事課も、今回手伝ったアルバイトを全員、「中途社員」にしたいので、連絡をくれと言ってくれました。

・・・・・・・・・・・・

重度障害者施設には、結局、650万円入りましたが、今までの借金があるそうで、1年半で消えると園長が教えてくれました。

・・・・・・・・・・

翌年もノビロ学園の手伝いをしてくれて、私が転勤したあとも、ずっと、このバザーを続けることを社員、パート、アルバイトの人たちが約束してくれました。

 

3年半、お世話になったダ○エー清田店の皆様、本当に、お世話になりました。

この翌年、園長に電話でご機嫌伺いしようと電話をすると、N02の事務員さんが、もうすぐ末期ガンで亡くなるので、病院にいますと言うので、すぐに駆けつけて生きている間に、握手できたあと、すぐに息を引き取りました。

 

ありがとうございます!ノビロ学園の園長さん!!

あなたはきっと、天国に行っても、他人のことを世話すると思うので、もう、死んだあとは二度、死ねないので、トコトン頑張って下さいね!!!

・・・・・・・・・・・

こういう場所を見たことがない人は、テレビでとやかく言う前に、皆様の地域にも重度障害者施設や、障害者施設や、養護施設や、刑務者があるので、ぜひ、子供たちを連れて見に行って下さい。

僕もそうであったように、必ず、「言葉では伝わらない」ことを子供たちは多く学べる場所です!!

社会から見捨てられた人たちを今も支えてくれている職員さん達と、頑張って生きてくれている重度障害者施設のノビロ学園に、「ダ◯エーさんから聞きました」と電話してから、ご寄付をお願いします。

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